2004年11月

 このページではテレビで放送されたボクシングの試合を、酒を嗜みながらふらふら書きつづっていこうと思います。評価にはかなりの偏りが生じる可能性がありますが、ま、そこはそれ、ご容赦ください。

11月29日 「溝 純米吟醸酒」を嗜みつつ
ライト級4回戦
長崎 大之 4RTKO 板寺 瞬
 デビュー戦同士の戦いだが、歳の差は11。若い板寺に長崎がどう挑むか。細かく当てる技術は長崎の方が上だが、ペースを掌握するには至らない。打ち合いは続き、ひたすらパンチを喰らい続ける板寺を救いに、最終ラウンド、レフェリーが割ってはいる。長崎のTKO勝ち。

ライト級6回戦
日下 研也 判定 パーンチャイ・ウアサムパン
 アマチュアエリート・日下は6回戦デビュー。アマチュア時代はアウトボクサーだったそうだが、すっかりインファイターに改造されている。パンチ力もありそうだ。パーンチャイもやられてばかりではない。ボディはよく食らうものの、タイミングのいいアッパーを突き上げて日下の攻撃を断ち切っている。狙いは日下のボディブローの打ち終わりに合わせるアッパーのカウンターか。なかなか高等な技を使うな。第4ラウンド、パーンチャイの右が日下の顔面を捉える。蹈鞴を踏む日下。大番狂わせかと思いきや、今度は日下のパンチがパーンチャイをふらつかせる。日下はアマチュア出身のわりにはパンチを食らう。というよりも打ち終わりに油断する癖があるな。これはしっかり治さないと、あとあと致命的になるぞ。結局、あと一歩踏み込めず判定。日下の勝ち。

スーパー・ライト級6回戦
駿河 男児 判定 大山 卓也
 素早いパンチの打ち合いから始まった試合は初回からガードそっちのけの展開となる。第2ラウンド、嵐のような連打が大山をマットに叩きつける。立ち上がる大山に再び襲い掛かる駿河だったが、打ち気にはやり過ぎたのか、逆に大山のパンチをもろに食らってしまう。激しい打ち合いの続いた第2ラウンド終了時点で、ダメージはほぼ互角。しかし、このふたりは徹底したヘッドハンターだな。もう少しボディに散らせばもっと攻め手があるのに。押し合いへし合いの激しい試合はそのまま判定へ。駿河の勝ち。面白い試合だったが、このボクシングでは上は狙えないだろうな。

53kg契約級8回戦
久保田 隆治 判定 藤掛 真幸
 復権をかける二人の激突。懐に入ろうとする久保田に、藤掛は距離をとりながらパンチを集める。第2ラウンド、 バッティングで両者出血するが、久保田はちょっとオーバーアピール気味だな。後半にはいっても藤掛のスピードは衰えず、久保田はなかなか自分のボクシングをさせてもらえない。最終ラウンド、足を止めての打ち合いとなったが、そのまま判定。藤掛の勝ち。

48.52kg契約級8回戦
岡林 大介 判定 半田 友章
 コンパクトなパンチの交換から試合が始まる。第2ラウンド、速射砲のような半田のコンビネーションが、岡林を棒立ちにする。その後もキレのいいパンチを交換し合う両者。プレッシャーをかけるているのは岡林だが、はんだに迎え撃たれてなかなかペースに乗れない。むしろ、クリーンヒットは半田のほうが多い。第5ラウンドにも再び半田のラッシュで岡林がロープに詰まる。第7ラウンド、半田のラッシュでダメージを積み重ねられる岡林だが、半田のボディもかなりキているようだ。最終ラウンドにはいっても両者の拳は止まらない。やはり的確にパンチを当てているのは半田だが、岡林もキャリアで不利を顕にしないところが凄い。判定で半田の勝ち。

スーパー・フライ級10回戦
プロスパー松浦 判定 ロヘリオ・ガリシア
 再度世界ランク入りを目指す松浦が、現役世界7位に立ち向かう。様子見の第1ラウンドが終わると、ガリシアが圧力を強めはじめる。押し負けないように手数で対抗する松浦。後半にはいると、その手数が効果を現しはじめる。次第に失速してゆくガリシア。その隙をつく正確なパンチがガリシアをさらに追いつめてゆく。第8ラウンド、ガリシアが世界ランカーの底力を見せる。息を吹き返しての猛攻に、松浦は防戦一方。第9ラウンド、かわらず猛攻を仕掛けるガリシアの顎を松浦の右カウンターが貫く。すとんと落ちるガリシア。立ち上がるが、これであとのなくなったガリシアは俄然、反撃にでる。が、完全にペースを支配した松浦はガリシアに付け入る隙を与えない。攻勢を仕掛けながら試合終了のゴングを聞く。判定で松浦の勝ち。

日本ライト級タイトルマッチ
嶋田 雄大 判定 長嶋 健吾
 世界再挑戦を目指す長嶋が、まず、嶋田のベルトを標的に選んだ。個人的には、嶋田にベルトを死守してもらいたいな。しかしながら、様子見をしつつも、時折叩き込まれる長嶋のパンチは強烈だ。嶋田はプレッシャーを強めて、長嶋の強打を封じにかかる。徐々にテンポアップする嶋田。懐に潜り込んでの変則的なパンチで長嶋を翻弄する。長嶋の嫌いなところはこういうところで出る。攻勢をかける相手に対して、単調にクリンチを繰り返し、決して自分からペースをとりにいかない。パンチはあるから当たれば倒せるのだが、試合としてどうも見苦しい。終盤に入ってもペースはかわらない。嶋田が攻め続け、長嶋が防ぐ。クリンチをほどかれるたび、長嶋はふらつくが、走り込み足らないんじゃないのか?第8ラウンドにはいると、ようやく長嶋が息を吹き返す。中間距離を維持しながら強打を放たれると、嶋田としてはどうしようもない。が、次第に嶋田がペースを取り戻しはじめる。いよいよ試合は最終ラウンド、この後どうなるのかっ・・・ってところで録画終了かよっ!!今日は判定多かったからなあ。ふむ。判定で嶋田の勝ちだったのか。ま。当然だろうな。

11月24日 「住吉 特別純米酒」を嗜みつつ
2004年東日本新人王決定戦決定戦
ミニマム級
濱中 優一 判定 瀬川 正義
 西日本ではまだ開催されていないミニマム級は、これが頂点決戦。連続KOを狙う濱中だが、瀬川のテクニックにやや空回り気味。最終ラウンド、一発狙いで前進するが、瀬川に迎え撃たれてペースを引き寄せることはできず、判定で瀬川の勝ち。

ライトフライ級
益山 智行 6RTKO 池原 繁尊
 追う池原といなす益山。池原のボディがなかなか良い。第2ラウンドには、逃げ回る益山を執拗に追い回してボディの連打を叩き込む。第3ラウンド、益山の上体が丸まってきた。あのボディをくらい続けたら当然か。第4ラウンドになると、面白いように池原のパンチが当たる。完全にかわす足はなくなった。こりゃボディでのKOもあるかもしれない。益山としてもドウしようもないだろう。すでに距離をとることもできず、接近するとボディの連打にさらされる。第5ラウンド、池原の左目尻から出血。しかし、こりずに頭を押しつけて連打を放つ池原。最終ラウンド、ビデオを繰り返し見ているような展開がつづき、池原のパンチは確実に益山を削り取ってゆく。そしてレフェリーストップ。池原の勝ち。あのボディ連打はたまらんね。

フライ級
室橋 守 判定 佐藤 常二郎
 佐藤のパンチはキレがあるな。手数で押し返そうとする室橋だが、佐藤の圧力にやや押され気味。 第3ラウンド、展開を変えるために接近戦を挑んだ室橋。これが佐藤の戸惑いを呼ぶ。細かいパンチを食らってしまう佐藤だったが、第5ラウンドに入るころには再びペースを支配する。最後の最後まで続いた打ち合い。判定で佐藤の勝ち。

スーパー・フライ級
池田 仙三 判定 山口 貴士
 長身ボクサー同士の対戦。リーチを生かすかと思いきや、両者ともミドルレンジが主戦場だな。延々と打ち合いが続くが、やや池田が有利か?最終ラウンド、山口起死回生の右アッパー炸裂。が、勝負を決めるには到らず、判定で池田の勝ち。

バンタム級
南波 努 判定 前之園 啓史
 初回の激しい打ち合いの中、両者の強打がお互いの膝を揺らす。巧くて強烈なパンチを当てるのは前之園だが、南波は手数でプレッシャーをかけつづける。試合はそのまま終了し、序盤にポイントを稼いだ前之園の勝ち。

スーパー・バンタム級
萩原 裕樹 判定 鈴木 徹
 無敗対決。萩原の攻撃も厳しいものがあるが、その猛攻を後の先をとってパンチを当てる鈴木。これが最年少かあ。しかし、萩原の突進が次第に鈴木のペースを乱してゆく。距離をコントロールできない鈴木はなかなか攻勢に転じることができずにいた。最終ラウンド、必死の攻めを続ける萩原とは裏腹に、鈴木は妙に冷静だ。パンチの的確さも鈴木が上回っている。試合は判定で鈴木の勝ち。

フェザー級
米山 草平 5RTKO 小林 生人
 強打の小林を米山が的確なリードブローで押さえ込む展開。ヒット数は米山が上回るものの、みるみる顔が腫れ上がってきたのも米山だ。第3ラウンド、ついに小林のペースが米山に追いつく。同じリズムでの打ち合いは確実に米山のダメージを加速していくが、米山は下がらない。第4ラウンドに入るころには米山の左眼は完全にふさがってしまっている。が、米山のしつこい連打は徐々に小林の体を痛めていく。いよいよわからなくなったところで、左眼の視界不良となり、第5ラウンドで試合終了。ヒッティングによる負傷という判断で小林の勝ち。

スーパー・フェザー級
齋藤 和彦 判定 松崎 博保
 齋藤の猛攻で始まった試合だが、松崎は冷静にさばきながらカウンターをとる展開。第4ラウンド、その努力が実を結び、松崎がカウンターの右ストレートでダウンを奪う。挽回を図る齋藤だが、焦るほど松崎の正確なパンチが顔面を捉える。試合はそのまま判定となり、松崎の勝ち。

ライト級
小野寺 正明 判定 角村 晋輔
 試合は最初から強打の振るいあいになった。第1ラウンド後半、小野寺の連打が止まらなくなった。距離を測りながら的確に着弾させる猛攻に角村は棒立ちになってしまう。第2ラウンドはその続きが始まる。小野寺は3発目以降のコンビネーションが良い。リズムに乗ったパンチを正確に叩き込むことができる。しかし、角村はひるまない。時折、動きが止まるが、とにかく耐えて、前進してくる。この根性は賞賛に値するな。が、耐えるにも限界があった。第5ラウンド、連打にさらされたところでレフェリーストップ。もらいすぎるほどもらっていたし、あれはしょうがないだろう。

スーパー・ライト級
小森 光幸 判定 田中 啓介
 こちらも無敗対決。長距離で勝負をかけたい小森と、接近戦に活路を見出したい田中。鋭いパンチの交換が続くが、決め手は無し。田中のボディが徐々に小森の体力を奪っているか?試合はそのまま判定へ。田中の勝ち。

ウェルター級
荒井 操 2RKO 今井 桃太郎
 東日本屈指の豪腕対決。いきなり仕掛けていったのは荒井。ちょっと面食らったものの、すぐに迎撃体制を整える今井。が、機先を制したものの利点か、今井は終始防戦体制となってしまう。その不利を挽回したのは第1ラウンド終盤だった。第2ラウンド、均衡するかと思えた試合はいきなり結末を迎える。ゴング直後に右ストレートを食らって崩れ落ちる今井。かろうじて立ち上がるものの、すでに連打に抗する力はなく、なぎ倒されるようにマットに沈んで試合終了。荒井の勝ち。荒削りだけど、強い。

ミドル級
鈴木 典史 1RTKO 伊藤 純
 体格的に不利と見られた鈴木。思い切り伊藤の懐に踏み込んでの連打が伊藤をマットに沈めた。立ち上がるものの、すでに戦闘能力は失われていた。レフェリーストップで鈴木の勝ち。この後はスーパー・ウェルターに戻るんだろうか?いずれにしろ重量級に楽しみなボクサーが出てきたな。

11月24日 「住吉 特別純米酒」を嗜みつつ
WBC世界ヘビー級挑戦者決定戦
ジェームス・トニー 判定 ライデール・ブッカー
 4階級目となるヘビー級王座を狙うトニーが無敗の若手・ブッカーと激突する。身長のあるブッカーのほうがリーチがあるのはしょうがないが、パンチのキレもなかなかのものだ。鋭いパンチがトニーをかすめる。その鋭いパンチをかいくぐり、トニーはもぐりこんでのショートパンチで勝負を挑む。ボディからアッパーのコンビが素晴らしく巧い。中盤に入ると、積み重ねてきたトニーのパンチがブッカーを追い詰めてゆく。ブッカーはガードを固めるものの、上下左右からトニーのパンチが途切れることなくガードの隙間に滑り込み、為す術がない。そして第8ラウンド、連打の中で放たれたショートアッパーでゆっくりと膝を着くブッカー。立ち上がってファイティングポーズをとるものの、ダメージは深い。終盤に入り、完全にガードを固めるブッカーを打ち崩しきれないトニーだが、確実にブッカーを削ってゆく。第11ラウンドに入って、足で撹乱するなど、いろいろ試すトニーだが、なかなか決定打を叩き込むことができない。最終ラウンド、思い出したように手を出すブッカーだが、時すでに遅し。判定でトニーの圧勝。しかし、あのショートアッパーは美しい。

WBO世界クルーザー級タイトルマッチ
ジョニー・ネルソン 7RTKO ルディガー・マイ
 長期政権を維持するネルソンに技巧派のマイが挑戦する。まずはジャブの突き合い。思ったとおり、マイのガードが固い。しかも、マイのジャブは長くて速い。そのジャブをネルソンは距離をとりながらさばきつつ、返しのジャブを叩き込む。中盤も、流れの中でお互いの隙を突く、スリリングな打ち合いが続く。そんな中、ネルソンに突進をあしらわれたマイがリング外へ転落する。大事には到らなかったが、ネルソンに2ポイントの減点。地元贔屓にしても、こりゃ、厳しいなあ。それをバネにしたかのように奮起したネルソン。第7ラウンドに右カウンターを踏み込み際に叩き込んで最初のダウンを奪う。立ち上がりはしたが、すでにネルソンのラッシュをいなす力はなく、最後はなぎ倒されるようにマットに沈んだところでレフェリーストップ。ネルソン強い。

IBF世界ヘビー級タイトルマッチ
クリス・バード 判定 ジャミール・マクライン
 スピードスター・バードが、ジャイアントキラー・マクラインを迎え撃つ。対峙するとかなり体格差がある。それを利用して一気にマクラインが追いつめてくるかと思ったが、とりあえず序盤はおとなしくリードブローの突きあいとなった。第2ラウンド、静かに進んでいた試合が動き出す。いよいよ体の力を利用してプレッシャーをかけ始めたマクラインのパンチを持ち前のディフェンス感でかわすバードだったが、嵐のような連打の中の一発がバードの顔面を捉える。チャンピオンのダウン。ゴングに救われたバードだったが、第3ラウンド、引き続きマクラインの連打にさらされる。が、バードも要所でパンチを返しながら、何とかピンチを凌いでいる。マクライン、絶好のチャンスを逃したかな。中盤に入るとペースはバードに傾いてゆく。マクラインの突進をかわしながら細かいパンチを当て続けるバード。折り返し点を越えると、このパンチが徐々に効果を現し始める。押し込むしかできなくなったマクラインのガードをすり抜けて、上に下にバードの速射砲が着弾する。終盤にはいると、ややガス欠気味のマクラインが最後の力を絞り出す。が、戦局は変わらない。すでに、一発で決めるしかないことを、本人も十分わかっているんだろうな。第11ラウンド、バードのパンチがマクラインをふらふらと後退させる。最終ラウンド、ここで攻めきればK.O.も狙えるのだろうが、バードの攻めの姿勢は変わらない。最後の最後まで確実にクリーンヒットをとり続けて試合終了。スプリットデシジョンでバードの勝ち。ダウンの不利をフルラウンドかけて取り返したってところかな。

WBA世界ヘビー級タイトルマッチ
ジョン・ルイス 判定 アンドリュー・ゴロタ
 試合開始から突進を繰り返すクワイエットマン・ルイス。ダーティファイター・ゴロタに先手をとらせないための戦法かな。これに対して冷静に対処するゴロタの右カウンターがルイスをマットに這わせる。立ち上がって再び突進を繰り返すルイスだが、ちょっと微妙な引き倒しで2度目のダウンをとられてしまう。しかし怯まず突進するルイス。ちょっと焦臭い試合になってきた。中盤、ダウンの影響で足下が定まらないルイス。焦りからかブレイク後の過撃で減点されてしまう。クリンチが多めの展開に観客からもブーイングがあがる。あれ?ルイスのセコンドが退場させられてる。ちょっと熱くなりすぎたね。終盤にはいるとクリンチの合間にお互いのパンチが交錯する展開。第10ラウンド終了ゴングと同時にゴロタのパンチがルイスを捉えて膝をつく。ゴング後だが、まさしく同時ということでお咎めなし。試合はそのままどろどろの打ち合いを繰り返して終了。ルイスの勝ち。

11月9日 新潟の酒を嗜みつつ

更新サボってました(^^;

WBA世界ミニマム級王座統一戦
新井田 豊 判定 ファン・ダンダエタ
 天才・新井田の王座統一戦。対峙するとランダエタの方が一回り大きく見える。自分の距離にしようとする新井田をランダエタの長いリードパンチと打ち終わりに飛んでくる左が迎え撃つ。中盤にはいると新井田の飛び込みが目立つようになる。が、ちょっと強引か?全体的にはランダエタが押し込んでいる。第9ラウンド、スピードの落ちたランダエタを新井田のカウンターが数発捉える。相変わらず前進を続けるランダエタだが、明らかに鈍った。ただ、新井田も決定打を奪えない。新井田の出血がひどくなる中、試合は最終ラウンドに突入する。一発を狙っているのか、新井田の動きがさえない。対するランダエタはまだまだ元気いっぱいだ。新井田も最後にパンチを振るうがそのまま試合終了。判定で新井田の勝ち。最後の涙。うれし涙か?くやし涙か?

WBC世界ライト・フライ級タイトルマッチ
ホルヘ・アルセ 判定 ファニト・ルビリャル
 暴れん坊・アルセが経験豊富なルビエルを迎え撃つ。序盤、パワーで押しまくるのはアルセ。圧力をかけまくってルビリャルを後退させる。ルビリャルは時折カウンター気味のパンチを出しながら、様子見といった感じだ。うまいことアルセのパンチをいなしてる。減量苦を懸念されるアルセだが、どうも、パンチの戻りが遅いなあ。ルビリャルにそこを狙われてる。ただ、カウンターをもらってもアルセの圧力は衰えない。中盤にはいると、展開は至近距離での打ち合いが多くなり、お互い打ちつ打たれつの乱打戦に突入してしまう。終盤、試合は均衡から逆転へ。ルビリャルが次第にアルセを追い込みはじめる。前半と全く逆の展開。ルビリャルはロープからロープへとアルセを追い回しながら、パンチをヒットさせるが、対するアルセのパンチはことごとくガードに阻まれている。このままルビリャルが押し切るかと思いきや、ルビリャルのスタミナもここでレッドゾーンに入ったようだ。疲れながらも連打を出し続けるルビリャルと、瞬間的な爆発で決めようとするアルセ。この構図は試合開始から変わらないが、ペースの天秤は行ったり来たりしてる。最終ラウンドも激しい打ち合い。あまりの激しさにロープ固定バンドが切れて危うく場外転落しそうにもなった。そのまま試合終了。アルセの判定勝ち。見ていて飽きないどつきあいだった。

ライト・フライ級4回戦
上田 和正 4RTKO 須田 拓弥
 両者とも頭を低くした打ち合いで幕が上がった。こういうインファイター同士の打ち合いも最近珍しいような気がする。が、頻繁にレフェリーの注意が入るのはしょうがないか。互角の打ち合いが続く。後半に入るとやや須田の動きが勝ってくるものの、上田も手数を出して決して後退することはない。でも、須田のサイドステップに完全に翻弄されている。最終ラウンド、須田の動きに為す術のない上田。時折大振りのパンチを返すだけになってしまったところでレフェリーストップ。須田の勝ち。決定力をつければ、化けるかも。

ライト級4回戦
伊藤 博文 4RTKO 秋田谷 文寛
 ミドルレンジでの打ち合いが続く第1ラウンド、伊藤の右フックが数度秋田谷の顔面を打ち抜き、膝を揺らす。これに対して秋田谷はやや距離を長くとってさばこうとするが、伊藤の右フックが予想以上に伸びるのか、どうしてもつかまってしまう。そこで秋田谷は転じてクロスレンジでの打ち合いを挑む。この距離では腕の短い秋田谷が有利ではあるのだが、ここでも伊藤のパワーにおされ気味だ。伊藤に疲れが見え始めたものの、最後は連打を集中されてレフェリーストップ。伊藤の勝ち。スタミナにちょっと難があるかな。

スーパー・フェザー級10回戦
阿部 元一 判定 トーンジャルン・マハーサプコンドー
 序盤から持ち味の突進を続ける阿部。トーンジャルンはリーチを生かしたリードパンチで止めようとする。そんな駆け引きがしばらく続くなか、徐々に阿部がペースアップしてゆく。大きく踏み込んでのパンチを上下に散らすうちに、トーンジャルンの動きが鈍ってきた。阿部の狙いどおりか?第3ラウンドにはいると距離は完全に阿部のものになっていた。面白いように左右のショートパンチが当たる。阿部のプレッシャーが強くなる。時折ボディを深く抉られるトーンジャルンだが、手も足もまだ止まらず、阿部の決定打を許さない。徹底的にアウトレンジするトーンジャルンにリズムが出てきた。お互いにクリーンヒットがなくなった終盤。阿部は必死に追いすがり、パンチを振るうが決定打には到らず、そのまま試合終了。安部の勝ち。

ミドル級4回戦
横山 正幸 2RTKO 末原 功太郎
 重いパンチが交錯するミドル級。両者の大きなパンチが序盤から炸裂する豪快な試合開始となった。第2ラウンド、もみ合いでバランスを崩した横山に末原の槍のような右ストレートが突き刺さる。即座にレフェリーストップ。豪快の一言に尽きる末原の勝利。

バンタム級8回戦
結城 康友 2RTKO プラプラーム・ポープリチャー
 静かに見えた打ち合い。第2ラウンドにいきなり結末を迎える。ポープリチャーの顎に深々と突き刺さった右はすでに戦闘能力を奪っていた。結城の勝ち。

OPBFスーパー・ミドル級タイトルマッチ
西澤 ヨシノリ 2RTKO イノケ・ベレーシ
 中年の星・西澤の初防衛戦。静かな第1ラウンドとは一転、第2ラウンド開始早々、ベレーシが体重を乗せたパンチを振るいながら西澤に襲いかかった。落ち着いてパンチをさばいていた西澤が攻勢に転ずると、あっという間に勝負がついてしまった。ロープ際に追い詰めたところで放った左ストレートはベレーシのガードのど真ん中を貫通して、急所を打ち抜いた。フォローの右フックを当てる必要もなく、ベレーシはファイティングポーズをとったまま、マットに横たわっていた。西澤の勝ち。年の功だな。巧くて強い。

フェザー級4回戦
梶川 悠 判定 伊藤 徳洋
 激しい打ち合いで口火を切った試合。梶川の左ボディが光るものの、伊藤も下がることはない。ひたすら続くインファイトだが、手数は梶川が、クリーンヒットは伊藤のほうが多い。次第に梶川がロープに追い詰められてゆく。この乱打戦は試合終了のゴングまで続き、試合終了。梶川の勝ち。

フェザー級4回戦
豊川 陽樹 判定 簗瀬 亘
 勢いで攻め込む簗瀬だが、的確なパンチで豊川がそれを阻む。打ち合いは次第にクロスレンジに移り、両者、手の届く距離での乱打戦にもつれ込む。延々と打ち合いが続くが、決定打は無し。試合終了。豊川の勝ち。

64kg契約級4回戦
前川 洋昭 1RTKO 栗原 幸司
 初勝利を目指す二人の戦い。デビュー戦である前川の連打が第1ラウンドから炸裂する。アッパーとフックの連打がことごとく栗原を捉える。そしてその連打が栗原の腰を砕いたところでレフェリーストップ。前川の圧勝。年はいってるけど、駆け足で昇っていけば、まだ間に合うな。

スーパー・フライ級8回戦
大嶽 正史 判定 小林 昭善
 勢いと老獪さの戦い。連勝の勢いでペースを掴みたい大嶽なのだが、小林の手数がそれをさせない。このへんは巧みだ。第5ラウンド、我慢を重ねていた大嶽のパンチが小林を捉える。さすがにハードパンチャー、大嶽を一気に窮地に追い込んでしまう。しかし、ここはベテラン、巧いことごまかして今度は大嶽をボディで苦しめ始める。サイドステップしながらサイドに鳩尾にと細かいパンチを的確に集めてダメージを積み重ねてゆく。終盤に入るとペースは完全に小林のものになっていた。ボディから顔面への返しが面白いようにヒットする。最終ラウンド、最後の力を振り絞って反撃を試みる大嶽だが、小林の切れのあるパンチは衰えを見せていない。乱打戦の中で小林のパンチが的確に大竹を捉える。そのまま試合終了。小林の勝ち。

スーパー・バンタム級8回戦
アヌパープ・ツインズジム 2RTKO 久保田 智之
 すばやく出入りを繰り返すアヌパープに対して久保田はじわりと距離を詰めてゆく。第2ラウンド、アヌパープが久保田の距離に捉えられた。追いかけながら浴びせられる上下の連打に次第に弱っていくアヌパープ。最後は左ボディでマットに沈み、再びファイティングポーズをとることはなかった。久保田の勝ち。

フライ級10回戦
高橋 巧 2RTKO ジョム・ルークシーマー
 12連続K.O.中の高橋がルークシーマーと対戦する。序盤からどんどん踏み込んでゆく高橋。そして第1ラウンド終了間際、高橋の連打がルークシーマーに襲い掛かる。途切れなく放たれる上下への強打は、たやすくルークシーマーのガードを突き抜けて着弾する。そして最初のダウン。第2ラウンドにはいっても勢いは止まらず、高橋特有の肘の角度を決めて大外から回り込む左フックが顔面を打ち抜いて2度目のダウン。ガッツポーズを見せながら立ち上がるものの、すでに各の違いは明らかだった。再びラッシュにさらされ、頭が後方にはじけた瞬間にレフェリーストップ。高橋の勝ち。この強さのわりには歩みが遅いのは新人王戦の引き分けのせいかな。

120P契約級10回戦
レイ・リャガス 2RTKO 福島 学
 日本での試合全勝のリャガスに福島が挑む。変則的な構えからパンチを繰り出す福島だが、リャガスの鋭いジャブが正確に顔面を捉えているのが気になるな。連打の流れもリャガスのほうが滑らかだ。中盤、福島がボディを集中して攻めると、リャガスの背中が丸まり始める。体全体のスピードはほぼ互角だが、攻め込んでいるのは福島。だが、決定打をとることができない。そして第7ラウンド、カウンター気味に福島の右フックがリャガスのテンプルを捉えた。前のめりによろけるリャガス。そのままロープに押し込んで仕留めにかかる福島だったが、リャガスも逆に手数を出して流れを完全には渡さない。終盤にはいっても福島の優勢は変わらない。ただ、常に先手を取っているのだが、リャガスの心が折れない。虎視眈々と一発逆転を狙っているようだ。最終ラウンド後半、ずっと連打を出しつづけた福島に対して、残り10秒でリャガスの強打が空を切る。あれが、最後の心の支えだったのかな。判定で福島の勝ち。福島が良く攻めたが、リャガスも良く耐えた。

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