2005年3月

 このページではテレビで放送されたボクシングの試合結果を、酒を嗜みながらふらふら書きつづっていこうと思います。評価にはかなりの偏りが生じる可能性がありますが、ま、そこはそれ、ご容赦ください。

3月31日 「菊姫 淳 本醸造酒」を嗜みつつ
スーパー・フェザー級12回戦
エリック・モラレス 判定 マニー・パッキャオ
 死闘!パッキャオの勢いを12ラウンド使い切って押さえ込んだモラレス。12ラウンドあったはずなのに、アッという間に終わったシーソーゲームはモラレスに軍配が上がった。試合をコントロールすることにかけては、やはり経験豊富なモラレスの方が格上だった。

WBC世界フライ級挑戦者決定戦
ホルヘ・アルセ 10RTKO フセイン・フセイン
 膝の爆弾が破裂したアルセ。足を引きずりながらの殴り合いの末、フセインを拳で押しつぶした。パワーとテクニックもさることながら、折れないハートが素晴らしい。

バンタム級4回戦
吉田 卓也 ドロー 小川 恵吾
 ベテラン小川が微妙に距離を支配した。サイドステップの時に拳を残して打ち込まれる小川の左フックは巧かったが、背中を見せて逃げるのは印象がよくない。結局、決着つかずドロー。

73kg契約級6回戦
氏家 福太郎 3RTKO 青野 匡紘
 さすがに国内超級の試合。かするようなパンチでもダメージはでかい。最後は氏家の右ストレートが青野を沈めたが、最初のダウンで決まってたな。

スーパー・フェザー級8回戦
村田 昌隆 ドロー 北島 元
 持てる力をフルラウンドぶつけ合った両者。まさに行方のわからない殴り合いはジャッジ陣も意見を分かち、引き分け。見応えのある攻防だった。

フェザー級4回戦
西崎 岳也 3RTKO 谷田部 竜一
 がむしゃらな突進を見せた谷田部だったが、あまりにも荒すぎたかな。西崎の右ストレートでレフェリーストップ。あの根性に、もう少し技術をくっつけてほしいな。落ち着き払っていた西崎も見事。

日本ミニマム級タイトルマッチ
小熊坂 諭 判定 三澤 照夫
 手数で圧倒した三澤だったが、小熊坂の一発に泣いた。第9ラウンドにダウンを奪って僅差の軍配は小熊坂に上がった。三澤はよく攻めたんだが、ダウンを跳ね返せるほど圧倒はしていなかった。しょうがない。

OPBFウェルター級タイトルマッチ
レブ・サンティリャン 4RTKO 日高 和彦
 ハンマー持っての殴り合いのような試合を征したのは日高。サンティリャンも最後まで一発逆転狙いのパンチを振るい続けたが、日高の拳にガードは砕け、レフェリーにかばわれるようにマットに沈んだ。危なっかしいところもありそうだが、とにかく強い。

64kg契約級4回戦
清水 昭次 判定 山辺 正博
 なかなか派手な打ち合いを演じた両者だが、オープンブローが多かった。もっと芯で捉えていれば、ダウンがとれたかもしれないのに。ま、今後だな。

WBC世界スーパー・バンタム級タイトルマッチ
オスカー・ラリオス 判定 ウェイン・マッカラー
 とにかく前に出続けたマッカラー。自力で勝るラリオスは的確なパンチで徐々に押し戻してゆくが、打ち倒すまでには至らず判定へ。ラリオスの勝ち。

WBA世界バンタム級王座決定戦
フリオ・サラテ 判定 ウラディミール・シドレンコ
 常に前に出てプレッシャーをかけ続けたシドレンコがサラテの足を完封して王座を奪取した。

3月16日 「菊姫 山廃純米酒」を嗜みつつ
WBC世界スーパー・ライト級挑戦者決定戦
フロイド・メイウェザー 8RTKO ヘンリー・ブルセレス
 メイウェザー速っ!しかも強い。ブルセレスいいとこ無し。次は誰だ?ガッティか?コットか?

56kg契約級4回戦
石東 正浩 1RTKO 藤田 優人
 デビュー戦を飾ったのは石東。なかなかいいストレートを打つ。詰めの連打も見事だったし、今後に期待できそうだ。

スーパー・フライ級4回戦
内田 悟 ドロー 小笠原 和寿
 内田のスピードと小笠原の圧力の対戦は決着つかず引き分け。小笠原の方が優勢に見えたが・・・。

48.5kg契約級6回戦
森栄 良平 判定 山本 秀人
 突き放したい森栄と踏み込みたい山本の対戦は、死力を尽くした乱打戦ののち、森栄の勝ち。

49.4kg契約級10回戦
フランシスコ・ロサス 判定 戎岡 淳一
 世界ランカーのボディはやはりきつかった。戎岡はロサスの圧力に耐えながら最後まで戦い抜いたものの、判定でロサスの勝ち。

ライト・フライ級4回戦
中澤 翔 判定 野口 貴史
 よく攻めた野口だったが、中澤の左一発で喫したダウンが響いた。中澤の勝ち。

フェザー級4回戦
田中 俊介 判定 新居 健太
 後半、新居が距離を支配した。田中の突進をさばききった新居が判定で勝利。

バンタム級6回戦
健文トーレス 6RTKO 藤本 弘明
 トーレスは攻防のバランスがいい。そしてそこから繰り出される強打に藤本は為す術がなかったな。最後のボディブロー畳み込みも見事だった。

バンタム級10回戦
村井 勇希 負傷判定 福山 登
 常に前に出続けた福山。村井の必死の反撃を退けつつ、KO劇を狙っていたが、自らの額の出血で試合ストップ。負傷判定で福山の勝ち。

WBC世界フェザー級タイトルマッチ
池仁珍 判定 トミー・ブラウン
 最初から最後まで徹底的に押しまくった池。ブラウンは後半逆転を目論んでいたようだが、ついに反撃の糸口をつかむことはできなかった。判定で池の勝ち。

ライト級10回戦
アセリノ・フレイタス  フェルナンド・サウセド
 逃げ一辺倒のサウセドを追いかけまくるフレイタス。ダウンは奪うものの、そのまま判定に逃げ込まれてフレイタスの勝ち。決定的に相手に不満ありだな。

3月14日 「高清水 純米生貯蔵酒」を嗜みつつ
USBA全米ヘビー級王座決定戦
サミュエル・ピーター 5RTKO ヤンキ・ディアス
 いきなりのピーターの猛攻に自ら膝を折るディアス。前評判を立証するような立ち上がりとなった。じわりと圧力を強めてゆくピーター。体格からフック系が得意かと思ったが、ストレートがえらく伸びる。第2ラウンド、その右ストレートがディアスを捉えた。ロープに腰掛けてしまうディアス。しかし、ダウン後の加撃をとられて、ピーターは2点減点を食らってしまう。このピーターの猛攻に対して、ディアスはアウトレンジからの攻撃で起死回生を目指す。現に、長いストレートはピーターの突進に対しては有効だ。しかし、それでもずるずると後退してしまうのはディアス。いつの間にかコーナーに押し込まれて、連打に晒されている。ディアスもいいカウンターを当てているのだが、こいつには効かないようだ。第4ラウンド、鳩尾への右ボディフックをくらってディアスの体が硬直する。ふたたび連打に晒されてダウン。立ち上がるものの、またまたロープに押し込まれて連打を食らいまたダウン。ゴングぎりぎりで立ち上がる。第5ラウンドも展開は変わらない。為す術もなくダウンするディアスだが、なぜここからまた立ち上がれるのかの方が不思議になってきた。しかし、既にガードすらできなくなったディアスに、ピーターのパンチが雨霰のように降り注ぐ。たまらずレフェリーが割って入って試合終了。ピーターの勝ち。とにかく強い。今後に期待が持てそうだが、この試合に関してはディアスの不気味さの方が目立ったかな。

3月13日 「高清水 純米生貯蔵酒」を嗜みつつ
ライト・フライ級6回戦
 長距離勝負の荻原がやや優勢に試合を運ぶが、池原は持ち前のパワーと連勝の勢いで徐々に形勢を逆転してゆく。第3ラウンド終盤にさしかかると、池原のショートパンチが面白いように萩原に炸裂する。いいように上下に打ち分けられる荻原。そして第4ラウンド、左リバーブローが荻原の脇腹を抉りとった。悶絶して、膝をつく荻原。立ち上がるものの、上体が起きない。カウントは進んで試合終了。池原の勝ち。あのボディフックはきっついな。

ライト・フライ級6回戦
高橋 直文 ドロー 渡部 哲也
 お互いじっくり様子をうかがう両者。高橋は上体を大きく使ってパンチをかわすが、勢い余って後ろを向いてしまうのは感心しないな。あれじゃどこ打たれても文句は言えないぞ。それでも強引に追いつめてゆく渡部だったが、第3ラウンド、高橋の右カウンターでダウンを喫する。接近した瞬間に放つあの右はけっこう得意気だな。試合は強引に攻める渡部を高橋がいなすという展開が続く。そして最終ラウンド、お互いの手数は最高潮に達するが、ダウンを奪うことはできず判定へ。ドロー。

ライト級10回戦
石井 一太郎 6RKO フェルナンド・モンティリャ
 勝った試合は全部KOというハードパンチャー・石井がフィリピンチャンプを迎え撃つ。ぐいぐいと前に出る石井に対して、小刻みにステップを踏んで距離を外しにかかるモンティリャ。クリーンヒットはモンティリャの方が多いようだ。そしてその連打の中の一発がカウンターで石井を捉える。すとんと膝をつく石井。ここを逃すまいとラッシュを仕掛けるモンティリャのパンチを必死にかわす石井。やはりチャンプのテクニックは侮れない。ダウンを奪われてやや焦りがでているのか、大振りの打ち終わりにきわどいパンチをもらってしまう。が、そこはそれ、強打者の特権で、第3ラウンドの右ストレートがモンティリャの動きを止める。第4ラウンド、強烈な右ストレートを当てた石井だが、後続打が前のめり気味。そこを狙った返しのパンチでごまかされて追撃できない。モンティリャは連打での追い込みが巧い。後退して逃げたつもりでも、次のパンチでは必ず射程内に捉え直している。第6ラウンド、打ち合いはさらにヒートアップする。巧さとパワーのぶつかり合い。巧さ3発とパワー1発が釣り合ってる感じだろうか。お互いのパンチで膝を揺らしながら、最後にマットに薙ぎ倒したのは石井の左フックだった。力なく真後ろに倒れ込むモンティリャ。カウントアウトで石井の勝ち。テクニックをパワーでねじ伏せた、まさに死闘だった。

OPBFライト級タイトルマッチ
デニス・ローレンテ 判定 稲田 千賢
 稲田が前回惜敗しているローレンテに再度挑む。左拳を揺らしてローレンテを誘う稲田。ローレンテの踏み込みざまにフックをあわせるつもりか。第3ラウンドの段階で稲田は距離を支配し、カウンターのタイミングも合いはじめてきている。ローレンテは強引に突破口を開こうとするが、なかなか稲田の防衛ラインを突破できない。中盤からプレッシャーを強めた稲田に、ローレンテもさらに強引な踏み込みでリズムを乱しにかかるが、今回の稲田は無理矢理打ち合いにいくことがない。今のところ試合を支配してはいるが、決定的なポイントがないのも確かだ。ここで踏ん張れるかどうかがポイントだろう。そんな展開にいらだつローレンテは飛びかからんばかりの勢いで稲田に襲いかかってくる。そして稲田の額から出血を見る。第11ラウンド、この負傷でやや攻勢を強める稲田に対して、ローレンテもさらに荒っぽさを増す。が、これが裏目に出たのか、ここへきてローレンテに減点1が宣告された。最終ラウンド、両者必死にお互いのスタイルを貫き通すが、決定打を与えることはできず判定。稲田の勝ち。これで初のタイトル獲得。ただ、稲田には巧さを感じるけど怖さを感じない。そのあたりがさらに上に昇れるかどうかの決め手だろうなあ。

スーパー・フェザー級4回戦
西垣 恵 判定 小松 太十志
 出だし、手数がでるのは小松。が、踏み込んで押し込んでゆくのは西垣だ。第2ラウンド、小松がさらに手数を増やし、西垣から反撃の隙を奪い取る。押し合いではまだ負けていないが、この連打は確実に西垣の勢いを押さえ込んでいる。このラウンド終盤、額から出血した小松。第3ラウンドに突入するものの、出血がひどく、レフェリーの判断で試合終了。判定で小松の勝ち。

日本スーパー・ライト級タイトルマッチ
木村 登勇 判定 佐々木 基樹
 変則ファイター木村と、唯我独尊佐々木のぶつかり合い。どんな試合になるかと予想する間もなく、木村の左ショートストレートが佐々木を捉える。最初のダウン。仕切り直したい佐々木だが、こうなると木村の変則パンチが有効だ。体が覚えていない角度から拳が飛んでくる木村マジックにはまりこんでしまっている佐々木は、いいように上下に打ち分けられてしまう。佐々木の突破口はパワーを生かした強打一発なのだが、これが木村のリードブローで距離をとられて当たらない。じわじわと、しかし確実にダメージをため込んでゆく佐々木。この展開が第4ラウンドのバッティングでかわった。額を切ったことでリズムが狂ったか、次第に距離が詰まり始める。接近すれば佐々木の強打が生きてくる。そして、その一発がついに木村を捉え、ロープ際で蹈鞴を踏ませる。試合はまだわからない。第5ラウンド終盤、次第に佐々木のパワーが木村を呑み込み始める。バッティングで佐々木に減点があったものの、流れは確かに変わり始めた。第7ラウンドにはいると、明らかに木村が逃げに回っている。ここぞとばかりに攻め立てる佐々木。終盤に入ってもショートレンジの打ち合いは圧倒的に佐々木が有利だ。体ごと浴びせかけるような右フックの連打で木村を追いつめてゆく。最終ラウンド、気合いで打ち合いを制していたのは佐々木。クリンチに逃げる木村を残りのスタミナをすべて使い切って追い込んでゆく。が、決定打を叩き込むことはできずに試合終了。判定で木村の勝ち。だが、佐々木あっぱれだ。こいつの試合はやはり燃える。

スーパー・バンタム級4回戦
田内 絹人 1RTKO 茂木 豊
 ミドルレンジでパンチを交換しあう両者。田内のクリーンヒットがやや目立つ。さすがアマチュア出身者。パンチの当て方が巧い。茂木も必死に手数を出しながら前進するが、その鼻先に田内の左右フックのコンビネーションが炸裂した。茂木のダウン。立ち上がろうとするが足下がおぼつかず、レフェリーストップ。田内の勝ち。巧さを持ったまま積極的に打ちに出るあたりはなかなか良い。今後に期待しよう。

3月12日 「高清水 純米生貯蔵酒」を嗜みつつ
スーパー・バンタム級4回戦
高玉 和典 3R終了TKO 塗園 将高
 いきなり細かい連打の打ち合いが始まった。仕掛けたのは高玉だったが、優勢に進めつつあるのは塗園だ。第1ラウンドが終了すると、すでに両者とのスタミナ切れかけ。そんな中、塗園のボディが効果的に高玉を捉えている。連打の的中率も塗園の方が上だ。それでも手数で勝っていた高玉だったが、第3ラウンドにはいるとパンチに伸びがなくなり、手数も落ちてきてしまう。こうなると塗園はチャンスだ。一発一発ナックルを返したいいパンチが高玉を痛めつける。そして第4ラウンド開始のゴングに高玉がコーナーを立つことはなかった。塗園のTKO勝ち。見ていて飽きないがむしゃらな試合だった。

スーパー・ライト級4回戦
森 眞 2RTKO 田林 泰行
 ミドルレンジでの打ち合いで始まった。距離では森が勝るが、田林はプレッシャーをかけて森に距離を保たせない。しかし、一段落すると森の距離が生きてくる。田林の射程ぎりぎり外側から、的確にパンチを着弾させる。しかし第2ラウンド、そんなささやかな優勢を一発のパンチが吹き飛ばした。田林の左フックがカウンターで森のあごを打ち砕いた。膝から砕ける森に瞬時にストップを宣言するレフェリー。田林の見事なTKO勝ち。

67kg契約級8回戦
大曲 輝斉 2RKO ポンペット・ムアンスリン
 迫力のあるパンチを振るう大曲。第1ラウンド、いきなり左フックでダウンを奪う。しかし、ポンペットも気後れしてはいない。器用に大曲の打ち終わりにパンチを集めてくる。フェイントのかけ方もなかなか巧みだ。が、パンチ力の差は明らか。第2ラウンド、右アッパーで2度目のダウン。立ち上がって反撃を試みるポンペットだが、大曲のアッパーをかわしきれない。そして炸裂したカウンターの左フック。一瞬片足を浮かせて静止したポンペットは、そのままゆっくりとマットに崩れていった。大曲のKO勝ち。パンチ力は紛れもなく本物だ。強い。

ウェルター級10回戦
永瀬 輝男 判定 音田 隆夫
 リーチとパンチ力で勝る音田に永瀬がテクニックで挑む。永瀬の細かいパンチが面白いように音田の顔面にヒットする。第2ラウンドにはいると、音田が落ち着きを取り戻してくる。長いジャブで長瀬を釘付けにし、右を突き刺してくる。このまま押し切りたい音田なのだが、永瀬のテクニックの前に完全にペースを握ることができない。第4ラウンド、一瞬の隙を突かれて右ストレートのクリーンヒットを許してしまう。この永瀬の攻撃を避けるため、音田はとにかく長距離砲での勝負を挑む。左右ストレートで突き放しては、急に接近して長いボディフックを叩き込む。永瀬の旗色は徐々に悪くなるが、それでも期待の一発を放つ力は秘めている。第9ラウンド、音田の鳩尾に突き刺さったカウンターのボディフックは、音田の体をくの字に折った。しかし、音田も負けてはいない。最終ラウンド、逆にガードの外側を回ってはいるボディフックで永瀬を追い込む。そのまま試合終了。判定で音田の勝ち。すさまじい根性のぶつかり合いだった。

ライト・フライ級4回戦
九連山 直樹 3RTKO 霜田 雄太
 軽くステップを踏みながらお互いにパンチをかわすオープニング。大きなフックとアッパーでまずリズムをつかみ始めたのは霜田。九連山は霜田を突き放すことができない。そして第2ラウンド、ついに霜田の圧力に久連山のガードが打ち崩されはじめた。久連山は長い左で霜田を突き放そうとするが、なかなか思い通りにはいかない。第3ラウンド、ついにガードだけでなく心が折れた。絶え間なく叩き込まれるパンチに、久連山はずるずるとコーナーまで後退して腰を落とした。レフェリーストップで霜田の勝ち。調子に乗ると強そうだな。

スーパー・バンタム級4回戦
井出 仁勇 1RTKO 阿蘇 忍
 荒っぽい立ち上がりとなったこの試合。両者喧嘩腰でパンチを振り回す。第1ラウンド、まずダウンを奪ったのは井出。勢いで転がっただけのようだったが、確かにパンチは当たっている。再び対峙し、打ち合いに戻ると今度は阿蘇のパンチが井出を棒立ちにさせる。しかし、返しのクリーンヒットを食らった阿蘇はロープに追い込まれ、最後はまた転がされるようにダウン。ツーノックダウンで井出のTKO勝ち。

スーパー・フライ級4回戦
島津 貴之 判定 柴田 悠道
 前進を計る島津と距離をとって様子を見る柴田。鍵を握るのはストレートの的中率のようだ。離れると柴田のストレート、踏み込めば島津のストレートなのだが、どちらも決め手を欠いている。結局、距離の計り合いのまま試合終了。判定で柴田の勝ち。

フェザー級6回戦
今津 洋一 3RTKO 佐藤 誠
 両者足を使ってタイミングをとりながら、切り込み口を探している立ち上がり。ふたりともアウトボクサーかと思いきや、ロープに追い込んでからの佐藤はファイター張りのボディ連打を見せる。第1ラウンド終了間際、今津がダウンを喫する。が、あれは足がもつれただけだよなあ。その今津は、ヒットアンドアウェイで佐藤のタイミングをわずかに外し、その隙をついて畳み込んでゆく。しかし、押し込んでゆくのは佐藤だ。お。今津のダウンがスリップに訂正されたな。こういうこともあるんだな。しかし第3ラウンド、佐藤の連打が今津を捉えた。右ストレートに顎を打ち抜かれて蹈鞴を踏んだ今津を、佐藤は逃がさなかった。そのままロープに押し込むように連打して、今津を押し潰す。今津は立ち上がるものの、セコンドからタオルが投入されて試合終了。佐藤のTKO勝ち。厳しい連打が打てるやつだ。

56.2kg契約級8回戦
宮 将来 3RKO デンタクシン・スーンギラーノーイナイ
 和製ベビーフェイスアサシンがタイの王者を相手に迎える。まず手を出したのはデンタクシン。キレのある鋭いジャブが宮を襲う。ブランクの影響か、まずは守勢に徹して相手の様子を見る宮。しかし、終了間際に放った左のカウンターは、一瞬、デンタクシンの足を止めた。このあともデンタクシンの連打が止まらない。キレのある細かいパンチをこれでもかというくらいに出してくる。やや手こずるかと思われた第3ラウンド、宮の右ストレートが真っ正面からカウンターでデンタクシンを粉砕した。糸の切れた人形のように倒れ込んだデンタクシンは、試合が決したあともなかなか立ち上がることができず、担架で退場となった。見事な勝利だ。本家「童顔の暗殺者」に追いつけ!

3月8日 「桃川 良酒水如」を嗜みつつ
WBC世界スーパー・ライト級タイトルマッチ
アルツロ・ガッティ 5RKO ジェシー・ジェームス・レイハ
 互いに様子を見ながら、しかし激しく手数を交換しあう序盤戦。小刻みに左を突くガッティに対して、レイハは打ち終わりにかぶせるカウンターで勢いを殺しにかかる。が、同じことをガッティがやってきた。レイハの打ち終わりにガッティのカウンターが突き刺さる。テクニックで勝ると思われたレイハが、逆にガッティに封じ込めを食らいつつある。第3ラウンド終了間際の、ガッティのボディアッパーは見た目以上に効いたか?予想外はそれだけではない。なんと、あのガッティが足を使い、距離をコントロールしている。レイハの射程を微妙にはずしながら、鋭く細かいパンチでレイハの焦りを誘う。そして第5ラウンド、余計な力の抜けた美しい右ストレートがレイハの顔面を貫いた。カウントアウト直前で立ち上がったレイハだったが、ここからガッティの本領が爆発した。相打ち覚悟の壮絶な連打に、手を返しながらも飲み込まれてゆくレイハ。最後は頭部への左ストレートでロープにもたれかかるように崩れ落ちた。相変わらずの強さに加えて、これまでにない巧さを備え始めたガッティ。やっぱりこいつの試合はおもしろい。しかし、何度見ても川嶋に似てるなぁ・・・。この試合を最後にレイハは引退を表明。おつかれさま。

IBF世界スーパー・ウェルター級タイトルマッチ
カシム・ウーマ 判定 コフィ・ジャントゥア
 ジャントゥアの周りをサークリングしながら様子を見るウーマ。これに対して、体ごとロープに押し込んで接近戦に持ち込みたいジャントゥア。パンチのキレと重さのぶつかり合いだ。第3ラウンド、ウーマの手数が功を奏し始めた。ガードの隙間を縫って叩き込まれる連打が、徐々にジャントゥアを後退させる。第4ラウンド、ジャントゥアの反撃、と、いうより、一気に攻め込んだところに逆撃を食ってしまったかたちのウーマ。仕切り直して距離をとる。しかし、ペースはウーマが握る。ジャントゥアが振り回し、その隙にウーマがパンチを当て続けるという展開が続く。ウーマはとにかくパンチを当てるのが巧い。終盤にはいると、ほぼ、ウーマのやりたい放題になってきた。ボディへ連打しておいてから上に返すコンビネーションが執拗にジャントゥアを痛めつける。そしてそのまま試合終了。判定でウーマの勝ち。

WBC世界ライト・フライ級タイトルマッチ
ホルヘ・アルセ 3RKO ファン・センテーノ
 メキシコのやんちゃ坊主・アルセがニカラグアのタフガイ・センテーノを迎え撃つ。まず、プレッシャーをかけたのはセンテーノ。ペースを握らせては勝ち目はないと踏んでの先制攻撃だろう。しかし、アルセのボディが早々に流れを引き寄せてしまった。なんとか前進しようとするセンテーノにアルセのパンチがヒットする。そして第3ラウンド、左のリバーブローに悶絶するセンテーノ。立ち上がることはないということが、誰にでもわかるようなダメージ。やんちゃ坊主の落ち着きが見られた試合だった。強いうえに巧さを兼ね備えつつある。

IBF世界フライ級タイトルマッチ
イレーネ・パチェコ 11RTKO ビック・ダルチニャン
 出だしは右ジャブの打ち合い。じわじわと前に出るのはダルチニャンなのだが、長いジャブで制空権を握りつつあるのはパチェコの方。が、ひとたび接近するとダルチニャンの強打がパチェコをロープに釘付けにする。それだけの強打の持ち主ということだ。第3ラウンド、パチェコがスイッチした。乱打戦に巻き込まれるのを嫌って、間合いを外すつもりだろうか?しかし、打ち合いの距離はじわりと接近し、次第に足を止めての打ち合いが増えてゆく。このままダルチニャンがペースを掴むかと思われたのだが、逆にパチェコがパンチを読み始めたようだ。ダルチニャンのパンチが当たらず、すぐに射程外に追い出されてしまう。しかしダルチニャンの手は休むことを知らない。打ち合いの最後の一発は必ずダルチニャンといってもいい。第8ラウンド、当たった者勝ちのフックの相打ち合戦。軍配が上がったのはパチェコだった。一瞬前のめりによろけるダルチニャン。お。花火の音で試合が止まってる。このインターバルはどちらに吉と出るか?答えはダウンのダメージから回復することができたダルチニャンだった。復活した突進から繰り出された左ストレートがパチェコをぐらつかせる。焦りからかローブローで減点をくらうパチェコ。第10ラウンド、ダルチニャンのパンチをかわせないパチェコは、焦りからか再びローブローで2点減点。ダメージも蓄積されている。そして、ダルチニャンの拳がついにパチェコをマットに這わせる。顎を捉えたパンチからの畳み込み。そして第11ラウンド、凄まじいダルチニャンのラッシュ。ひとまずかわすものの、再び対峙したところで放たれたダルチニャンのオーバーハンドレフトがパチェコのこめかみを貫いた。パチェコは立ち上がるが、レフェリーは試合続行不可能と判断して試合終了。ダルチニャンの勝ち。強打もさることながら、11ラウンドにあれだけの畳み込みができるあたり、スタミナも尋常ではない。長期政権は崩れたが、紙一重の試合を展開したパチェコも大したもんだ。

WBA世界フライ級挑戦者決定戦
ブライム・アスロウム 判定 ノエル・アランブレッド
 いきなりサウスポーにスイッチしてのスタートを選択したアスロウム。さっそくアランブレッドの大きな左フックがかすっていたが、大丈夫なんだろうか?序盤、中間距離でのパンチの交換はハンドスピードで勝るアスロウムがやや有利。そのままの展開で折り返し点を過ぎるが、大きな動きはない。終始前進するアスロウムに対して、アランブレッドは時折懐に飛び込んで突破口を探るが、堅いガードに阻まれてクリーンヒットがとれない。そして第9ラウンド、アスロウムの逆ワンツーがアランブレッドの顎をきれいに貫いた。耐えきれずにダウン。オーソドックスに戻してラッシュを仕掛けるアスロウムだがアランブレッドがまだ力を残していることを悟ったのか、再びサウスポーに戻して圧力をかけ始める。最終ラウンド、残り1分でオーソドックスに戻したアスロウムを前に、逃げ回るしかないアランブレッド。試合はこのまま終了し、判定でアスロウムの勝ち。アランブレッドとの試合をサウスポースタイルのテストマッチにするとは、何とも大胆なやつだ。それで完勝してしまうんだから恐ろしい。そして楽しみだ。

ライト級6回戦
杉浦学 1RKO 三垣龍次
 直線的にプレッシャーをかける三垣を変則的な動きで翻弄しようとする杉浦。だが、第1ラウンド、いきなり杉浦がマットに崩れ落ちた。再び対峙し、試合を再開した両者だったが、さらに勢いを増して追い込んでゆく三垣。そして、左フックが杉浦のこめかみを貫いた。立ち上がるが既に戦闘能力はなく、カウントアウト。三垣の勝ち。最初、ダウンをとったカウンターも見事だったし、期待が持てそうだ。

フェザー級6回戦
板東タカ 5RTKO 菅原慎
 復帰第3戦を迎えるベテラン・板東。菅原は勢いで巧さを打ち消すべきなのだろうが、微妙な間合いの計り方はさすがにかなわない。フェイントで中途半端に手を出させられたところへクリーンヒットをもらってしまう。第2ラウンド、ロープに追い込まれた菅原の顔面を板東の左フックが捉えた。一瞬、膝が砕けた菅原。何とか踏みとどまるが、完全に掌の上で転がされている状態になってきた。そろそろ挽回したい菅原に流れが向かい始めたのは第3ラウンド。次第に接近戦でのパンチが板東を捉えるようになってきた。これに応える板東。第5ラウンド、板東の連打が菅原を徐々に押しつぶしてゆく。そしてコーナーに追い込まれたところでレフェリーストップ。

スーパー・バンタム級8回戦
福原力也 8RTKO 小田島務
 遠目にも上体に力があることがわかる福原。対する小田島はやや距離をとりながら様子を見る。福原のプレッシャーは強烈だ。じりじりと後退してしまうのは小田島。だが、徐々にエンジンがかかってくる。鋭い踏み込みで一気に距離を詰め、福原に的を絞らせずに連打。しかし、ちょっとでも距離があくと福原の強烈なパンチが飛んでくる。一進一退の攻防は第5ラウンドまで続いたが、次第にパワーの差が現れてきた。小田島の踏み込みが少なくなり、福原の前進が始まる。ゆっくりではあるが、確実に小田島にダメージを与えてゆく。そして最終ラウンド、小田島の強烈な左フックがついに福原を捉えた。一気に失速する福原。ここで決めたい小田島はラッシュを仕掛けるが、捉えきれずこちらも失速。そして、息を吹き返した福原のボディ連打が始まった。スタミナ切れしたところへのボディは小田島の体をくの字に折り、ついにロープに追いつめられてめった打ちにされてしまう。そして、レフェリーストップ。山あり谷ありのおもしろい試合だった。

スーパー・フェザー級8回戦
三上朗央 判定 鈴木拓也
 試合開始から激しい打ち合い。オープニングヒットは鈴木が放った。三上の頭が後方にはじけ飛ぶ。その後も激しい打ち合いが続き、両者譲らぬ展開となるが、再び、三上の頭が鈴木の右で大きく弾けた。見えていないのか?ペースは三上がとりつつあるのに、この一発で断ち切られてしまう。打ち終わりのガードが甘いというのは治っていないようだ。それでも、ほとんどの時間で優勢に試合を支配している三上。くわえて、バッティングで両目尻を切ってしまう。それでも鈴木の心は折れなかった。激しい打ち合いの末、試合終了のゴングを聞いた。最後まで打ち合った両者。判定で三上の勝ち。絶え間ない猛攻に耐えきった鈴木。時折はいる一発を耐えた三上。いい打ち合いだった。

スーパー・ウェルター級10回戦
加山利治 判定 磯谷和宏
 ベテラン加山が王座返り咲きを目指して連勝街道を進んでいる。磯谷はそれを阻めるか?じわじわと前に詰めてゆく加山に対して、磯谷は細かい出入りを繰り返しながらガードの隙をうかがう。第2ラウンド、磯谷が戦法を変えた。一気に踏み込んで上下にパンチを強打してくる。そして、これが功を奏したのか、打ち合いは磯谷のペースで進んでゆく。強引に打ち合いを挑んでくる磯谷を、ややもてあましている加山。自分の距離に持ち込むことができない。何度も加山の鋭いワンツーが磯谷を捉えるのだが、必ず磯谷はパンチを返して、ペースを渡さない。終盤、打ち合いは頭をこすりつけての接近戦へと移行する。もみ合いでの攻防は加山の方が上手。うまいこと磯谷の勢いをいなしながら、こつこつとパンチを当ててゆく。最終ラウンド、互いにボディを叩きながらの押し合い。やや攻勢をとっているのは磯谷。加山も負けじと体を入れ替えてタイミングのいいパンチを放つがここで試合終了。判定で礒谷の勝ち。常に押し続けてもぎとった勝利だ。

スーパー・フェザー級4回戦
山崎鉄也 4RTKO 尾林健太
 フリッカー気味のジャブを放つ山崎が小刻みにステップを踏んで尾林を翻弄する。まず、ペースを握ったのは山崎だ。ただ、パンチが大きいせいで、詰めに甘さを感じるな。無理にロープに詰めずに、離れて仕留めた方がいいようだ。第2ラウンド、この予感が的中した。尾林のパンチを喰らって膝を折る山崎。一瞬、面食らったようだが、すぐにリズムを取り戻しかかる。第3ラウンド、その大きなパンチが、今度は尾林を捉えた。棒立ちになった尾林だったが、とどめはかわして再び打ち合いに応じる。が、フックのカウンターを喰らいすぎだ。尾林の膝が笑いはじめたところでラウンド終了。最終ラウンド、ついに山崎の右フックカウンターが決まったところで、レフェリーが割って入った。山崎の勝ち。尾林も一発入れられれば十分逆転可能だった試合だったけど、ついにその機会はなかったな。

OPBFバンタム級王座決定戦
鳥海純 判定 リンゴ・ジャガー
 鳥海の初タイトル挑戦。ストレート中心の攻めを組み立てるジャガーに対して、それをかいくぐって上下にパンチを散らす。ジャガーはこれを振り払おうと手を出すが、ことごとくかわされてもぐり込まれてしまう。鳥海のステップインがとにかく鋭い。中盤にはいると、ジャガーもリズムをとりはじめた。鋭い右ストレートが鳥海を襲う。鳥海も迂闊に踏み込むことができなくなってきた。しかし、距離が離れてもテクニックで勝る鳥海の優位は変わらない。細かくジャガーを痛め続ける鳥海に、ジャガーは為す術がない。そして最終ラウンド、あとは仕留めるだけとなった鳥海。が、最後まで粘るジャガーを沈めることはできずに判定へ。判定で鳥海の勝ち。

バックナンバーへ


メインページ1[へ戻る