2007年1月

 このページではテレビで放送されたボクシングの試合結果を、酒を嗜みながらふらふら書きつづっていこうと思います。評価にはかなりの偏りが生じる可能性がありますが、ま、そこはそれ、ご容赦ください。

1月31日 「飛露喜 かすみざけ 特別純米酒」を嗜みつつ
WBO世界スーパー・ライト級王座決定戦
マイク・アルノーティス  判定  リカルド・トーレス
 攻撃重視のトーレスがガンガン出るかと思いきや、アルノーティスはリードジャブと的確なカウンターでトーレスの強打を封じ込める。必死に食い下がるトーレスだが、後半に入って突進力も鈍った第7ラウンド、ついにアルノーティスの強烈なワンツーがトーレスの顔面をきれいに打ち抜いた。トーレス、最初のダウン。このまま決まるかと思われたが、アルノーティスはここで様子見。終盤にはいると、トーレスの拳に力が戻ってくる。アルノーティスはカウンターを狙いすぎているのか、序盤出し続けたリードジャブが出ない。ここぞとばかりに攻め続けるトーレスだったが、最後までアルノーティスのディフェンスを崩すことはできず試合終了。後半の追い込みが効いたか、判定でトーレスの勝ち。

WBO暫定世界フェザー級タイトルマッチ
ファン・マヌエル・マルケス  9RKO  ジムレックス・ハカ
 スタートダッシュをかけたハカに対して、マルケスはこれを上回る猛攻を仕掛けた。いつも冷静なマルケスが、この試合はずいぶんエキサイトしている。額から出血しながら、ぐいぐいとハカを追いつめる。しかし、ハカも黙ってはいない。アッパーを主体に応戦するが、後半失速したところでマルケスの連打がハカを捉えた。フィニッシュの左フックでマットに叩きつけられたハカ。そのままテンカウントを聞き、試合終了。マルケスのKO勝ち。ずいぶん熱くなっていたマルケスだったが、最後はいつも通りの連打で試合を決めた。

1月25日 「嘉泉 田むら 純米吟醸酒」を嗜みつつ
ヘビー級10回戦
アレクサンドル・ポペトキン  3RKO  イマム・メイフィールド
 初っぱなからプレッシャーをかけるポペトキン。メイフィールドはジャブをついて距離をとろうとするが、ポペトキンの踏み込んで打つフックが容赦なく届いてくる。メイフィールドのパンチもかなりキレているのだが、ポペトキンはウィービングであっさりかわしてくる。そして第2ラウンド、メイフィールドの右アッパーにあわせた右ストレートが最初のダウンを生んだ。立ち上がるものの、すでに反撃に転ずる間は与えられず、第3ラウンド開始早々にラッシュに呑み込まれ、最後は左ストレートでマットに沈んだ。ポペトキンのKO勝ち。まだまだ伸びそうだな。

WBA世界ヘビー級タイトルマッチ
ニコライ・ワルーエフ  3R負傷TKO  ジャミール・マクライン
 巨漢同士のぶつかり合い。大柄なマクラインが普通に見えてしまう程ワルーエフはでかい。まずはジャブを伸ばすワルーエフ。これにあわせて懐に飛び込みたいマクラインだが、なかなかワルーエフに隙がない。それでも、一瞬の隙を突いて潜ると、ワルーエフのボディを連打してスタミナを削りにかかる。マクラインの攻撃リズムがいい感じになってきたところでアクシデントが発生した。突然、もんどり打って倒れたマクライン。膝を壊したらしい。立ち上がることができないマクラインを見て、コミッションは試合終了を宣言。負傷TKOでワルーエフの勝ち。残念な幕切れとなった。

USBA全米ヘビー級王座決定戦
イベンダー・ホリフィールド  判定  フレス・オケンド
 おとなしく立ち上がるかと思われたこの試合、様子見態勢のオケンドをホリフィールドの大きな右がいきなり襲った。オケンド、まさかのダウン。これで流れは一気にホリフィールドに傾く。コンパクトなコンビネーションでクリーンヒットを積み重ねるホリフィールドだったが、さらなるダメージを与えることはできなかった。中盤に入って息を吹き返したオケンドが、スピードを生かした攻勢に出る。しかし、ホリフィールドのテクニックは衰えを知らず、オケンドの勢いを最後までいなしきって試合終了。判定でホリフィールドの勝ち。

1月24日 「嘉泉 田むら 純米吟醸酒」を嗜みつつ
スーパー・フライ級4回戦
蔀 貴行  判定  山田 誠
 クラウチングスタイルで懐にもぐり込む蔀を、山田はバックステップしながらカウンターを狙う。蔀のボディがなかなか有効的だ。打ち合いに応じる山田だが、どうしてもこのボディで後退させられてしまい、力を入れたパンチを打たせてもらえない。しかし、最後の一線で蔀の猛攻を打ち合いで耐え凌ぎ、そのまま試合終了。判定で蔀の勝ち。

スーパー・バンタム級4回戦
安沢 栄二  1RTKO  高橋 登
 強烈な圧力をかけて前進する安沢。これをなんとかいなしたい高橋は必死にカウンターをあわせようとするが、最初の流れに呑み込まれてしまった。打ち合いの中で安沢の左フックが炸裂。座り込むようにダウンした高橋はかろうじて立ち上がるものの、レフェリーは試合続行不能と判断し、終了。安沢のTKO勝ち。あのショートフック一発でダウンさせるとは、なかなか見所がある。今後を楽しみにしよう。

ヘビー級4回戦
ミゲル・アンヘル・ロペス  判定  竹原 真敬
 どうみてもボクサーに見えない体型のロペスに対する竹原。竹原のロングパンチに対して、必死に踏ん張るロペスは、もぐり込んでのフック、アッパーを狙ってくる。回が進むにつれしぶとさを見せるロペスに、竹原は左右ストレートを中心にパンチを叩き込むが、ロペスはこれに耐えて前進してくる。竹原も打ち急ぎがあるのか、フックはややオープン気味だ。最終ラウンドも、竹原のいいパンチをもらいながら、逆にロペスが竹原をロープに押し込む場面も見られた。そして、試合終了。判定で竹原の勝ち。

ミニマム級4回戦
島崎 博文  判定  神田 将秀
 強引に前に出る島崎を下がりながら迎え撃つ神田。ほとんどガードしている神田だが、島崎の手数の多さに反撃の糸口がつかめない。最終ラウンド、神田も意を決して打ち合いに臨むが、島崎の勢いは止まらない。試合は判定に持ち込まれ、島崎の勝ち。

フライ級6回戦
木村 悠  判定  森島 隆司
 アマチュアエリートに挑むベテラン。初回からきわどいパンチの交換が始まった。経験を生かして木村の攻撃をいなす森島だったが、第3ラウンド、木村が放った左フックが木村のリバーに突き刺さった。悶絶して後退する森島に、再び襲いかかり、木村がダウンを奪う。かろうじて立ち上がった森島は、このあとの木村の猛攻をなんとか耐え凌ぐが、それが精一杯だった。判定で木村の勝ち。

バンタム級8回戦
今西 秀樹  判定  有木 竜大
 今西のジャブが切れてる。前に出る気充分の有木の出鼻を、タイミング良く挫いている。距離を詰めたい有木だが、今西のリードブローが的確で、じわじわとダメージを蓄積されてしまう。そして、今西が接近戦に臨んだのは最終ラウンドだった。しかし、ここから一気に盛りかえすダッシュ力は有木には残されておらず、打ち合いのまま試合終了のゴングを聞いた。判定で今西の勝ち。

120P契約級10回戦
ネストール・ロチャ  判定  ガーオナー・クローンパジョン
 きれいな構えからワンツーを放つロチャ。ガーオナーはやや大振りのパンチを放つが、ロチャはそこにカウンターをあわせるつもりだ。しかし、一発をきっかけにガーオナーが反撃に転ずる。接近してのフックとアッパーで、ロチャをロープに釘付けにする。次のラウンド、この猛攻にロチャはアッパーを突き上げはじめる。ガーオナーの飛び込み際にあわせるもので、ガーオナーの状態が幾度となく跳ね上げられる。が、このアッパーに怯むことなく、執拗にロチャのボディを叩きにくる。この攻撃に対して逃げに回るロチャは終盤ポイントを失っていくが、減点で得たポイントもあって辛くもロチャの判定勝ち。

ミニマム級10回戦
小川 利樹  5RTKO  鈴木 誠
 新鋭対ベテラン。鈴木の細かい連打は健在なのか?小川は軽くステップを刻みながら距離を支配する。鈴木はぐいぐいと前に出ることで小川に圧力をかけ、徐々に距離を縮めていく。しかし第5ラウンド、ギアをひとつあげた小川に鈴木はついて行けなかった。あっという間に攻め込まれて、小川の左フックをまともに食らってダウンを喫する。そして、立ち上がった鈴木は玉砕覚悟の打ち合いに臨むが、小川のパンチが数発クリーンヒットしたところでレフェリーが割って入った。小川のTKO勝ち。鈴木ファンとしてはぜひ頑張って欲しかったし、まだまだやれたと思うのだが、これはしょうがない。小川が強かった。

1月21日 「嘉泉 田むら 純米吟醸酒」を嗜みつつ
50.5kg契約級10回戦
戎岡 淳一  判定  山口 真吾
 世界挑戦権をかけたこの試合。ガードを固めて突っ込んでいく山口に対して、戎岡は細かいパンチで距離を調整してガードの隙間を狙う。手数で勝る山口は後手に回る戎岡に雨あられとパンチを繰り出す。戎岡はショートフックとアッパーで突き放そうとするが、山口の勢いが止まらない。テクニックは戎岡の方がやや上なのだが、とにかく山口が下がらない。試合は判定にもつれ込み、山口の勝ち。

OPBFバンタム級タイトルマッチ
マルコム・ツニャカオ  負傷判定  ロリー松下
 両者とも鋭いパンチを放ちながら様子を見る序盤。均衡は松下の右ストレートで破られた。ど真ん中を打ち抜かれたツニャカオはたまらずダウン。ダメージはさほど深くはないようだが、これで大きなパンチを封じられてしまう。しかし、経験で勝るツニャカオはすぐにリズムを立て直してゆく。が、再び膝を揺らしたのはツニャカオだった。第7ラウンド終了間際、ロリーの右ストレートが炸裂。その瞬間ゴングが鳴り、ダウンとはならなかったが、ペースは再び松下に傾く。そして第10ラウンド、度重なるバッティングでツニャカオが複数の傷をつくって試合は終了。負傷判定で松下の勝ち。

ミドル級6回戦
古川 明裕  1RTKO  伊藤 準
 まず、重いフックを振り回しながら突進したのは古川。伊藤も応戦するが押され気味だ。そして、第1ラウンド、早々に終幕が訪れる。古川の右フックが伊藤のこめかみを捉えて最初のダウン。立ち上がった伊藤だったが、為す術無くラッシュに呑み込まれ、最後は左フックでフィニッシュ。古川のTKO勝ち。ディフェンスには問題ありそうだが、しばらくはこのまま突っ走って欲しいなあ。

54kg契約級6回戦
久永 志則  ドロー  安達 リョウ
 第1ラウンド、まずダウンを奪ったのは久永。これで倒すことを意識してしまったのか、大振りのパンチが多くなる。対する安達はコンパクトなパンチをまとめて、リズムを取り戻していく。そして終盤、安達のアッパーが面白いように決まりはじめる。久永は大きなパンチで応戦するが、確実に失速している。試合はそのまま終了し、判定はドロー。

バンタム級6回戦
マイケル・ドミンゴ  判定  市川 和幸
 序盤は落ち着いた打ち合いが続くが、時折ドミンゴのパンチが市川を捉える。ドミンゴは接近戦でのパンチの当て方が巧い。両者ともよく手数を出して打ち合うが、最後までペースを掴みきることはできず、判定で市川の勝ち。

ウェルター級4回戦
ジュリー・ノダ  2RTKO  チャールズ・ベラミー
 強引に攻め込んでくるノダに、少々やりにくそうなベラミー。しかし、第2ラウンド、タイミングを見切ると同時に繰り出された右ストレートがカウンターでノダの顔面を打ち抜いた。そのまま前のめりに倒れ込むノダにレフェリーは試合終了を宣言した。ベラミーのTKO勝ち。ああいうタイプには苦戦するかと思ったけど、見事に倒してしまった。強いと言うより、巧いって感じだな。

フェザー級4回戦
マイケル・ファレニャス  判定  松原 拓郎
 多彩なパンチを放つファレニャスに対して、松原は防戦一方となってしまう。ガードの隙間を狙ってくるファレニャスのパンチが、確実に松原にヒットしている。危ないシーンは何度かあったが、なんとか凌ぐ松原。しかし、盛りかえすまではいかず、判定でファレニャスの勝ち。

1月18日 「飛良泉 山廃純米酒」を嗜みつつ
WBOインターコンチネンタルヘビー級タイトルマッチ
アレクサンドル・ディミトレンコ  判定  ビリー・ザンブラン
 槍のようなジャブを打つディミトレンコ。ザンブランは懐への侵入をはかるが、ボディへのカウンターであっけなく押し戻したあと、さらにボディに追い打ちをかけて最初のダウンを奪う。しかし、ここから粘りを見せるザンブランはディミトレンコの弾幕をかいくぐって接近戦に持ち込もうとする。この戦法にディミトレンコはいらだちを隠せなくなってゆく。終盤に入って再び的中率の高くなったディミトレンコのジャブに有効打を出せないザンブランだが、ディミトレンコも決め手を欠き、仕留めることができない。試合はそのまま終了し、判定でディミトレンコの勝ち。

WBA世界ヘビー級挑戦者決定戦
ルスラン・チャガエフ  判定  ジョン・ルイス
 似たような距離を得意とする両者。密着して細かくパンチを当てていくのはルイス。一歩引いて戦いたいのはチャガエフ。序盤、ひたすらくっついたルイスだったが、中盤にはいると徐々に距離は開いてゆき、チャガエフのジャブがヒットしはじめる。ペースを握られたかに思えたルイスは、終盤にはいると右アッパーを多用しはじめる。これがチャガエフにとっては驚異となった。迂闊にダッキングをすると餌食になるが、体を起こしたままの打ち合いではルイスのストレートが飛んでくる。結局最後まで両者とも決め手を欠き、判定でチャガエフの勝ち。

1月14日 「飛良泉 山廃純米酒」を嗜みつつ
フライ級8回戦
大西 健市  2RTKO  ファーカノーン・シンドンタイ
 試合開始直後から共に前傾姿勢で打ち合いに臨む。接近戦でのフックをどちらが先に当てるかといった感じだ。強烈な左フックを持つファーカノーンをもてあまし気味の大西だったが、一発の左アッパーがファーカノーンのガードの隙間を貫いた。急所を貫いた一撃に、ファーカノーンは体を起こすのが精一杯。大西のTKO勝ち。美しいアッパーだった。

62.0kg契約級10回戦
鮫島 康治  2RKO  ソンナロン・ギャッシンノーイ
 タイの上位ランカーであるソンナロンを迎え撃つ鮫島。KO率の高いソンナロンだが、テクニックもレベルが高い。このパワーに押され気味の鮫島は後退しながら手を返すが、ソンナロンの強烈なパンチが時折ヒットする。しかし、突然の逆転劇が展開された。ロープに追いつめられた鮫島は、ソンナロンの打ち終わりに体を入れ替え、振り向きざまに左フックをソンナロンの顎に叩き込んだ。前のめりに崩れ落ちるソンナロン。立ち上がろうとするものの、足下は定まらずカウントアウト。鮫島のKO勝ち。あのタイミングでパンチが出せるってのはすごいな。

バンタム級10回戦
本田 秀伸  判定  クマントーン・チューワッタナ
 両者とも高い攻防のバランスを持った者同士。軽くヒットするパンチはあっても、ほとんどはかわすかいなすかしている。中盤以降、クマントーンがじりじりと前に出て、本田がこれをさばきながらカウンターを狙うという流れになる。手数のわりに、クマントーンのクリーンヒットは少ないが、本田も思うように有効打がとれない。ペースはこのまま最後まで変わらず、判定で本田の勝ち。

ライト級8回戦
コムパヤック・ギッシンノーイ  6RKO  竹ヶ鼻 亮二
 長いジャブでコムパヤックの出方をはかる竹ヶ鼻。追う足のないコムパヤックに対して、竹ヶ鼻は長距離砲中心にダメージを積み重ねてゆく。後半にはいるとすでにガードもほとんどできないコムパヤック。そして、竹ヶ鼻の右ストレートが連続でヒットしたところでコムパヤックはマットに沈んだ。竹ヶ鼻のTKO勝ち。完封勝ちと言っていいだろう。

スーパー・バンタム級8回戦
赤木 真  ドロー  坂本 裕喜
 前に出てくる赤木に対して、鋭いパンチを繰り出す坂本。しかし、流れは徐々に赤木に傾いてゆく。中盤にはいると、赤木が坂本をロープに押し込み、ボディを連打するシーンも見られた。後半に入り、流れを押し戻したい坂本は接近戦を受けて立つ。ショートレンジでのパンチのキレは坂本の方が上だ。随所で坂本のカウンターが赤木にヒットする。最終ラウンド、とにかく前に出る赤木と、これを回り込むパンチで迎え撃つ坂本のぶつかり合い。そして、ついに赤木がマットに膝をつく。立ち上がり、再び前進をはじめるが、試合はそのまま終了。判定はドロー。

スーパー・フライ級10回戦
奈須 勇樹  2RKO  クワンタイ・シットサイトーン
 初っぱなから打ち合いを挑む奈須。引かずにこれを迎え撃つクワンタイ。そして、様子見が終わった瞬間、試合も終わった。鋭い踏み込みから放たれた奈須の左フックがクワンタイの顎を見事に打ち抜いた。必死に立ち上がろうともがくクワンタイだったが、カウントはそのまま終了し、試合終了。奈須のKO勝ち。お見事。

1月10日 「飛良泉 山廃純米酒」を嗜みつつ
スーパー・ミドル級10回戦
ジェフ・レイシー  判定  ビタリ・チブコ
 レイシーを恐れずに対峙するチブコ。きつい一発はレイシーの方が多いが、チブコも負けじと応戦する。レイシーは得意のラッシュでチブコを後退させたいところだが、チブコは打たれながらも前進してくる。そして、ペースは徐々にチブコに移ってゆく。密着しての細かいパンチのやりとりで、チブコがレイシーを圧倒しはじめる。当てるのが巧い。結局、レイシーは最後までこの流れを跳ね返すことはできなかった。が、判定はレイシー勝利。目立つクリーンヒットは多かったが、あれはチブコに軍配が上がってもおかしくなかった。

ミドル級12回戦
ロナルド・ライト  判定  アイク・クォーティー
 最強の盾同士の戦い。まず、ガードを突き破ったのはライトだった。ショートの右フックダブルが耳の裏を捉えてクォーティーからダウンを奪う。加えて、巧みに放たれるライトのボディブローは序盤からクォーティーの動きを縛りはじめた。ガードされ、間合いを外され、クォーティーがいくら拳を振るっても、ライトにダメージを与えることができない。逆に、自分のガードは上下の打ち分けで揺さぶられ、ライトのパンチがその隙を突いてヒットする。しかし終盤、ペースの落ち始めたライトに対して、クォーティーはペースアップして猛攻を仕掛ける。地道に積み重ねたボディでライトのガードに力を感じられない。最後は両者打ち合いの中、試合終了のゴングが鳴り、判定でライトの勝ち。

1月9日 「出羽桜 出羽燦々 純米吟醸生原酒」を嗜みつつ
スーパー・バンタム級8回戦
金沢 知基  判定  トンタイ・ラジャノンド
 軽快にジャブを放つ金沢。ラジャノンドは金沢の打ち終わりに相打ちを狙っているようだ。先手を取るのは金沢なのだが、最後の一発をラジャナンドからもらってしまう。結局、最後まで金沢はラジャノンドのこの戦法を打ち崩すことができなかったものの、判定で勝利した。

ライト級8回戦
加藤 善孝  判定  小池 浩太
 両者の再戦となるこの試合。第1ラウンドは激しいながら様子見を兼ねたミドルレンジでの攻防。次第にエンジンがかかりはじめると、的確にパンチをヒットさせるのは加藤だ。多彩なパンチを織り交ぜて小池のガードをくぐり抜ける。しかし、小池もやられっぱなしではない。密着戦ではしつこく強烈なボディを加藤に叩き込む。両者、この均衡を最後まで崩すことができず、判定で加藤の勝ち。

フェザー級8回戦
宮田 芳憲  判定  グラーチャナ・ジョッキージム
 変則的なウィービングでパンチをかわすグラーチャナを、宮田は左を中心に振るいながらプレッシャーをかけてゆく。宮田は、やや焦りがあるのか、グラーチャナが大振りをはじめると、それにつきあってしまうところが見られる。最初にダウンを奪ったあとも、グラーチャナをコーナーに押し込んでおきながら力みすぎてクリーンヒットが出ない。このあともチャンスは作るものの、ここぞというところでパンチをまとめることができずに試合終了。判定で宮田の勝ち。

フェザー級8回戦
秋葉 慶介  2RTKO  室井 啓宏
 静かな第1ラウンドから一転、第2ラウンドは秋葉の猛攻から始まった。コーナーに押し込まれて連打に晒される室井の左肘に異変が起こる。ドクターチェックの後、試合は再開されたものの、室井の左腕が上がることはなく、レフェリーストップ。秋葉のTKO勝ち。

日本スーパー・フェザー級タイトルマッチ
小堀 佑介  3RTKO  大之伸くま
 いきなり襲いかかった大之伸。小堀をロープに追い込んで逃がさない。しかし、この攻撃を冷静に見切った小堀は、やや単調になった大之伸の連打に立て続けにカウンターをあわせる。そして、第2ラウンド終了間際、強烈な右フックのカウンターで大之伸からダウンを奪う。ラウンドインターバルでこのダメージから回復できなかった大之伸に、容赦なく小堀が襲いかかる。スピードを生かして攪乱し、最後は再び右フックをカウンターで叩き込んで大之伸を薙ぎ倒す。その瞬間、セコンドからタオルが投入されて試合終了。小堀のTKO勝ち。最初のラッシュに呑み込まれず、第2ラウンドから逆襲をかけるあたり、才能を感じさせる。きれいなノックアウトだった。

スーパー・ライト級10回戦
坂本 博之  ドロー  カノーンスック・シットジャープライ
 この試合に関して語ることはない。坂本がリングにたっているだけで充分。伝説がひとつ、終焉の時を迎えた。ありがとう。おつかれさま。

バンタム級4回戦
田中 稔大  2RTKO  芝田もーと
 いきなりフックの打ち合いとなったこの試合。両者一歩も引かない。パンチの的中率は田中の方がやや上。芝田は田中のリードパンチをどうしてもかわせない。止めどなく着弾し続ける田中のパンチは、いつしか芝田のダメージを増大させ、ついに抗しきれず後退しはじめたところでレフェリーが試合終了を宣告。田中のTKO勝ち。パンチの当て勘がいい。あれでもう少しパンチが切れるようになれば、大化けするかもしれないな。これは楽しみだ。

1月3日 「出羽桜 出羽燦々 純米吟醸生原酒」を嗜みつつ
日本×メキシコ対抗戦 先鋒戦
マリオ・ガルシア  6RKO  細野 悟
 じりじりとプレッシャーをかけてくるガルシア。細野は様子を見ているのか、細かいパンチを出しながら後退するが、ここをつけ込まれて接近戦に持ち込まれてしまう。ガルシアはくっついての連打が巧くて多い。なかなかリズムに乗れない細野だったが、しつこいボディの連打に、中盤に入ってガルシアの体が丸まりはじめる。それでも下がらないガルシアだったが、ついに佐藤のパンチがガルシアのガードをすり抜けて炸裂した。ガルシアから最初のダウンを奪う。そして、続く第6ラウンド、前進を続けていたガルシアが、細野の左フックで一瞬止まった。すかさずねじ込まれた右ストレートは、ガルシアに立ち上がることを許さず、細野のKO勝ち。戦いにくい相手を完璧に叩き伏せた。強い。

日本×メキシコ対抗戦 次鋒戦
ルーベン・エスタニスラオ  ドロー  宮 将来
 エスタニスラオの距離に苦しむ宮。踏み込んでのボディを狙う宮だが、入り際に飛んでくるエスタニスラオのアッパーが宮に連打を許さない。しかし、離れていてはエスタニスラオのロングパンチの餌食になるのはわかりきっている宮は、とにかく懐への侵入を試みる。普通、ファイターがアウトボクサーの足を止めるためにボディを多用するものだが、エスタニスラオは、宮の前進を止めるためにロングボディを放ってくる。これが、なかなかに有効だ。終盤、完全に逃げ切り態勢に入ったエスタニスラオ。これを宮は必死に追うが、最後まで捉えきることはできず、試合終了。判定はドロー。

日本×メキシコ対抗戦 中堅戦
アレハンドロ・ガルシア  3RTKO  大曲 輝斉
 初っぱなから大砲が乱れ飛ぶこの対決。さっそく大曲の豪腕がガルシアを捉えた。右アッパーからの連打に曝され、マットに沈んだガルシア。立ち上がりゴングに救われたガルシアだったが、第2ラウンド開始早々に大曲の右ストレートで再びダウン。しかし、ここから捨て身の反撃に転じたガルシアが相打ち覚悟の殴り合いに持ち込んで、試合は第3ラウンドへ。が、この粘りも長くは続かなかった。大曲の右フックがカウンターでガルシアを捉える。頭が吹き飛んだ次の瞬間、前のめりにマットに突っ伏すガルシア。レフェリーが即座に試合終了を宣言し、大曲のTKO勝ち。いやー、豪快の一言に尽きるが、実は、あの一発を当てるための技術がものすごく長けている。強すぎ。

日本×メキシコ対抗戦 副将戦
エドウィン・バレロ  1RTKO  ミチェル・ロサダ
 WBA世界スーパー・フェザー級タイトルマッチ。バレロの初防衛戦だ。まず、プレッシャーをかけていくのはバレロ。ストレート中心にロサダをロープに追いつめる。やや堅さが見えたロサダだったが、その堅さはほぐれることはなかった。バレロの左ストレートがカウンターでロサダの顎を打ち抜く。フォローの右もこめかみを捉え、ロサダがダウン。立ち上がるものの、すでに刃向かう力は奪い去られ、2度目のダウンの後、ふらついたところで、レフェリーが試合を止めた。バレロのTKO勝ち。こりゃ、化け物だ。

日本×メキシコ対抗戦 大将戦
クリスチャン・ミハレス  10RTKO  川嶋 勝重
 懐へ飛び込むタイミングを計る川嶋を、ミハレスは自分の距離に釘付けにして細かいパンチを当ててくる。カウンターも巧い。折り返し点を過ぎて、川嶋の圧力はさらに高まってゆくが、ミハレスは的確なパンチは、川嶋のガードをすり抜けてヒットする。クリーンヒットはミハレスの方が多いだろう。そして、第10ラウンド、ひとつのきっかけから試合が動いた。スリップと判断された川嶋の転倒を皮切りに、ミハレスがラッシュを仕掛ける。高速連打をガードの隙間に叩き込み、川嶋に反撃の機会を与えず、そのままレフェリーストップ。本来、川嶋が逆転をかけてやらなければならなかったことを、ミハレスが実行した。ミハレスのTKO勝ち。川嶋はよくやっていたが、自力はミハレスの方が一歩上だった。しょうがなかろう。でも、あえて誰の試合と比べるかは明言しないが、これが、リアルボクシングだ。

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