2007年3月

 このページではテレビで放送されたボクシングの試合結果を、酒を嗜みながらふらふら書きつづっていこうと思います。評価にはかなりの偏りが生じる可能性がありますが、ま、そこはそれ、ご容赦ください。

3月31日 「日置桜 純米生酒」を嗜みつつ
WBC世界スーパー・ライト級挑戦者決定戦
ビビアン・ハリス  判定  ファン・ラスカノ
 ガードを固めてもぐり込むタイミングをうかがうラスカノ。この仕掛けを、どっしりした構えからのジャブでストップするハリス。まず流れを引き寄せたのはハリスのアッパーだった。ダッキングしたラスカノを下から突き上げて前進を止め、後続打を浴びせかける。しかし、ラスカノもあきらめない。一度頭をくっつけると、回転力を生かしてハリスをロープに押し込む。中盤にはいるとボディの打ち合いが始まる。ミドルレンジから大きなボディを打ち込むハリスと接近戦で小さく速く叩き込むラスカノの我慢比べだ。主導権を握れないいらつきから、両者ともかなりエキサイトしてきたが、そこはレフェリーがいい仕事をしている。終盤、ラスカノの圧力にハリスが後退しはじめる。ミドルレンジではいいパンチを放つものの、一度ラスカノにもぐり込まれるとディフェンス一辺倒になってしまう。シーソーゲームになったこの試合。最終ラウンドに、ラスカノに痛い減点。試合はこのまま判定に持ち込まれてハリスの勝ち。

WBC世界ウェルター級暫定王座決定戦
シェーン・モズリー  判定  ルイス・コラーゾ
 最初からスピード全開のモズリー。コラーゾも負けじとジャブを繰り出す。しかし、スピードの差は歴然。時折、コラーゾの拳がモズリーを捉えることもあるが、ほとんどの時間、モズリーの動きに翻弄されっぱなしだ。なんとか乱打戦に持ち込みたいコラーゾは必死にモズリーのパンチに耐えるが、耐えても当てることが難しすぎる。それでも、打たれ続けながら前に出るコラーゾだったが、第11ラウンド、ついにモズリーの右フックをカウンターでもらってダウンを喫する。最終ラウンド、モズリーのスピードに対抗する術を見つけられなかったコラーゾは、振り回されたまま試合終了のゴングを聞いた。判定でモズリーの勝ち。

スーパー・ウェルター級8回戦
ユーケンス・アンディノ  判定  ヒルベルト・ベネガス
 どうにもサウスポーのタイミングがつかめないベネガス。アンディノは鋭く踏み込みながら上下にパンチを放つ。しかし、アンディノは無理に倒しにいこうとしない。ポイント重視で、どうにも威力に欠けるな。優勢にパンチをヒットし続けるアンディノだが、ベネガスにはダメージがないように見える。ベネガスがタフというより、アンディノがあまりに当てること重視に徹しすぎてる。ペースは最後まで変わらず、判定でアンディノの勝ち。

スーパー・ライト級4回戦
エクトール・サンチェス  判定  マーカス・ブレッシャーズ
 希なる長身のサンチェス。長いリーチを生かして、ブレッシャーズの接近を阻む。ブレッシャーズはなんとか懐に飛び込もうと必死だが、サンチェスの射程があまりに長い。後半に入っても、ひたすらサンチェスのパンチを浴びるだけの展開だ。が、サンチェスもブレッシャーズを倒しきることはできず、判定でサンチェスの勝ち。

スーパー・ライト級4回戦
ホセ・コロン  判定  ジェフ・ファーマー
 強引に攻め込むコロン。ファーマーは反撃を試みるがなかなかパンチを当てられない。が、これに油断したのか、すれ違いざまのファーマーの右がコロンの顔面を直撃した。ファーマーがダウンを奪う。ここからさらに攻勢を強めるコロンだが、4回戦ではダウンを奪い返すことはできなかった。が、全般を通してペースを掴んでいたコロンの判定勝ち。

スーパー・ウェルター級10回戦
テディ・リード  3RKO  リチャード・グチェレス
 先手を取ったグチェレス。リードはファーストコンタクトでダメージを負い、攻撃力を発揮できない。追撃するグチェレスの猛攻に足下が定まらないリード。なんとか第1ラウンドを凌ぎきる。第2ラウンドに入り、持ち前の強打でグチェレスの圧力をかけるリードだが、グチェレスの一発で形勢を逆転されてしまう。初回のダメージが大きすぎるようだ。第3ラウンド、すでにグチェレスのパンチが見えなくなっているリードは、それでも前に出るが、すでに為す術無し。ローブローをダウンととられるが、立ち上がっても結果は見えていただろう。グチェレスのKO勝ち。

3月30日 「日置桜 純米生酒」を嗜みつつ
WBC世界スーパー・フェザー級タイトルマッチ
マルコ・アントニオ・バレラ  判定  ファン・マヌエル・マルケス
 細かいパンチを交換し合う両者の滑り出し。狙いは正確に急所だ。バレラもマルケスもきっかけとなる一発を虎視眈々と狙うが、お互いそれを待ちかまえてもいる。緊迫感のある駆け引きが中盤まで続いている。一進一退を繰り返しながらも、徐々に圧力を増していったのはマルケスだった。固いパンチがバレラに届く。このままマルケスがペースを握るかと思われたその矢先、逆転の一発がカウンターでマルケスの顎を打ち抜いた。前のめりに倒れるマルケス。ここまではバレラしてやったりだったのだが、このマルケスにさらにパンチを浴びせてバレラは一点減点されてしまう。が、流れはバレラに傾くことになる。高速の打ち合いでもバレラの的中率が高くなった。互角の打ち合いを続けながら試合は最終ラウンドへ突入し、死力を振り絞った戦いが続く。そして試合終了のゴング。判定でマルケスの勝ち。スリリングな試合だった。互いの懐に飛び込み続けた両者に拍手だ。

WBO世界スーパー・バンタム級タイトルマッチ
ダニエル・ポンセ・デ・レオン  判定  ジェリー・ペニャロサ
 いきなり襲いかかったのはレオン。ペニャロサは状態を大きく振ってレオンのパンチをいなし、反撃を試みる。序盤、前に出ていたレオンだったが、ハイライト放送のため後半に飛んだら、いきなり下がりながらのボクシングを展開していた。何があったんだ?下がりながらも細かく手を出して、ペニャロサを釘付けにするあたりは巧い。最終ラウンドも、ペニャロサはこのペースを崩すことができず、判定でレオンの勝ち。

3月24日 「天狗舞 山廃純米酒」を嗜みつつ
フライ級10回戦
亀田 興毅  判定  エベラルド・モラレス
 亀田は階級上げて何をやろうとしたんだろうか?明らかにスピードで優位に立てるモラレス相手に、どっしり構えてカウンター狙い?だったらもっと正確に打たないとダメだ。序盤、明らかにモラレスのパンチにはキレがなかったのに、それにすら合わせられないようじゃ救いようがない。しかも、解説はモラレスがタフとか言ってたけど、タフさをはかる以前にほとんどオープンブローだからダメージを与えられてない。さらに終盤に入って突然足を使い始めるとは、いったい何を考えてるんだろうか?正直、ナチュラルウェイトの亀田には期待をしていたんだが、どうやらハズレだったようだ。

3月22日 「天狗舞 山廃純米酒」を嗜みつつ
ヘビー級6回戦
竹原 真敬  ドロー  楠 ジャイロ
 見事なビア樽体型の楠。竹原はボディを集中的に狙うが、なかなかダメージを与えることができない。序盤、ガードを固めていた楠は、中盤から大きく鋭いパンチを振るいはじめる。じりじりと後退する竹原は手数で応戦するが、翻弄はできても止めることができない。結局、両者最後まで決定打を奪うことができず、判定は三者三様のドロー。

ミドル級8回戦
小松 学  判定  淵上 誠
 絶え間なく軽いジャブを突く淵上に対して、小松はいきなりの右を狙って構えている。前半戦、素早いパンチの交換はあるものの、両者ともオープンブロー気味で、力を伝えきれていない。しかし第5ラウンド、強引に前に出た淵上を小松の右ロングフックが直撃した。勢いもあって前のめりにマットに跪く淵上。このポイントを奪い返そうと、淵上はさらに前進を続けるが、所々で小松のカウンターをきれいにもらってしまい、主導権を奪うことができない。この、有効打の小松対手数の淵上という展開は試合終了のゴングまで続き、判定で小松の勝ち。

ミニマム級8回戦
辻 昌建  判定  熊田 和真
 鋭いパンチが交差したオープニング。ラバーマッチだけあって、お互いの攻め手は知り尽くしているようだ。前半、辻のボディが目立ったが、中盤にはいると熊田の回転が上がってくる。接近戦で幾度も辻の頭が跳ね上がり、じりじりと熊田が前に出て行く。このペースを維持したい熊田だったが、終盤に入ってわずかながら距離が遠くなり、途端に辻のパンチがヒットし始める。しかし、両者手を休めることなく最終ラウンドへ突入。互いにクリーンヒットをとりつつもダウンを奪うまでには至らず試合終了。判定で辻の勝ち。

60.0kg契約級8回戦
三上 朗央  判定  阪東ヒーロー
 もぐり込んでボディを狙う阪東。三上はジャブで突き放して左の長距離砲を狙う。一進一退の攻防が続くが、わずかながら阪東の方が動きがいい。打ち合いの最後の一発が三上の顔面をたびたび弾く。そんななか、三上の顔面から鮮血がしたたり落ちる。バッティングで阪東減点。身長差とファイトスタイルを考えると、致し方ないところもあるんだけどな。激しい打ち合いは最終ラウンド終了のゴングまで続き、判定で阪東の勝ち。

OPBFミドル級王座決定戦
佐藤 幸治  9RTKO  アダム・ベラ
 意外なほど小柄なベラ。佐藤はジャブでベラの動きを止めにかかるが、ベラは素早い出入りから上下に打ち分けてくる。なかなかテクニシャンだ。第4ラウンド、左右フックの合い打ちを制した佐藤が、ベラからダウンを奪う。ゴングに救われたベラだったが、ダメージからは早々に復帰してきた。ヘッドスリップはまだまだキレており、佐藤のパンチをかいくぐって接近戦を挑んでくる。そして後半にはいると、徐々にベラがペースを上げてきた。佐藤のパンチをいなし、打ち終わりに多彩なパンチを滑り込ませる。ガードの低い佐藤はこれを防ぎきれない。流れを変えたい佐藤はここから攻めに出る。前に出て合い打ちを誘い、強引にロープに押し込んでパンチを叩きつける。そして第9ラウンド、ついにベラのガードが崩れ落ちた。捨て身で佐藤の打ち終わりを狙いにいったはずが、そこに右フックをカウンターで食らってダウン。レフェリーが即座に両手を交差して試合終了。佐藤のTKO勝ち。冷や冷やもしたが、最後はさすがの攻撃力を発揮した。お見事。

スーパー・フライ級6回戦
室橋 守  3RKO  山口 圭太
 もぐり込んでボディを叩く山口に対して、室橋はコンパクトなパンチを細かくまとめてゆく。序盤の打ち合いは室橋有利。そして第3ラウンド、踏み込んできた山口の顎を室橋の右フックがカウンターで打ち抜いた。がくっと跪く室橋。なんとか立ち上がるものの、焦点は定まらずテンカウント。室橋のKO勝ち。なかなかキレのあるボクシングをする室橋。今後に期待しよう。

3月18日 「梅錦 純米酒」を嗜みつつ
スーパー・バンタム級10回戦
宮 将来  判定  木村 章司
 上位戦線生き残りをかけた一戦。両者の距離が近い。フック、アッパー系を多用する宮に対して、ガードのあいた一瞬の隙を木村の右ストレートがすり抜けた。宮が初回にダウンを喫する。これで目が覚めたか、宮はパンチをコンパクトにまとめ、手数で木村に対応しはじめる。徐々に流れを掴みつつあった宮をアクシデントが襲う。木村のパンチでまぶたをカット。右のガードが下げられない。終盤にはいると、宮のスピードに乗ったコンビネーションが木村を襲うが、木村はラウンドの前半を耐え、後半に反撃に出る作戦でポイントを重ねてゆく。そして、この細かい反撃が宮を鈍らせてゆく。最終ラウンド、倒しにいかなければいけない宮の動きを、木村の攻めが凌いでいる。試合はこのまま判定へもつれ込み、木村の勝ち。ベテランのテクニックが、新進気鋭の勢いを必死で封じ込めた、見応えのある試合だった。

60.0kg契約級8回戦
会田 篤  判定  豊嶋 耕志
 前進してくる豊嶋をさばきつつ、カウンターを狙う会田。しかし、余裕を持ちすぎたか、重心移動にあわせて右フックをテンプルにもらい、豊嶋にダウンを奪われてしまう。このダウンで会田がムキになり始めた。猛然と豊嶋に襲いかかるが、パンチが大きく、逆に連打の終わりには豊嶋の反撃を許してしまう。終盤に入っても同じような展開が続いていた。ラウンド序盤、会田が一気に攻めて追い込むが、そのラッシュが終わると、豊嶋が体を押しつけて粘っこく攻め立てる。最終ラウンド、やはりクリーンヒットを奪うのは会田なのだが、豊嶋の前進が止まらない。試合はここで終了。判定で会田の勝ち。

ライト級8回戦
金 哲徹  4RTKO  方波見 吉隆
 最初の手合わせで金がダウンを喫する。方波見の変則パンチがさっそく炸裂した。頭が下がっても、拳は突き出てくる、くせ者パンチだ。金は体を密着させることで自分の土俵に引きずり込もうとするのだが、方波見のパンチがどこから飛んでくるか、まったく見えていない。そして、第4ラウンド、ぐらついた金に容赦なく襲いかかる方波見。レフェリーが割って入るまで、膝をつくことはなかった金だったが、試合終了と同時にリングに崩れ落ち、担架で退場となった。方波見のTKO勝ち。変則ながら、強い。どんどんハメドのイメージに近づいていくなあ。

フェザー級6回戦
千木良 恒平  1RTKO  石田 隆次
 第1ラウンド、それは突然だった。最初のパンチの交錯の中、石田の左フックが千木良の顔面を打ち抜いた。膝が砕け落ちる千木良。かろうじて立ち上がるものの、石田のラッシュを凌ぐ力は残されておらず、レフェリーストップ。石田のTKO勝ち。チャンスに一気に行ける勝負カンはお見事。

50.0kg契約級4回戦
野崎 雅光  判定  橋本 祥太
 がむしゃらにパンチを交換する両者。前半はとにかくひたすら手を出し続ける。疲れの見え始めた後半、引き続き前に出続ける橋本に対して、野崎はカウンター狙いに切り替えようとするが、これが逆に消極的に見えてしまう。橋本の攻めを振り切ることができない。試合はこのまま終了。判定で橋本の勝ち。

54.4kg契約級4回戦
荻野 敦  3RTKO  臼井 正信
 コンパクトに構える荻野のまわりを、時計回りにサークリングする臼井。クリーンヒットが多いのは荻野の方だ。臼井は身長があるのに中途半端にダッキングする。そこに荻野のパンチが飛んでくるかたちだ。そして第3ラウンド、ダッキングしようとした臼井の顔面を、荻野の右ストレートが打ち抜いた。仰向けにひっくり返る臼井。荻野のTKO勝ち。基礎はしっかりしていそうだし、新人王もいい線いけるんじゃないかな?

スーパー・フライ級4回戦
井上 博生  3RTKO  稲葉 鉄平
 トリッキーな動きを見せる井上。しかし、まっすぐ下がるため、稲葉の追撃をうまくさばけない。が、井上のストレートが稲葉を捉えるシーンも見られた。変則サウスポーのいきなりの左はかなり避けにくそうだ。強引に前に出る稲葉だったが、ストレートをかわしきれないと判断したレフェリーが、クリーンヒットが続いたところで試合をストップ。井上のTKO勝ち。

3月17日 「梅錦 純米酒」を嗜みつつ
スーパー・フェザー級6回戦
北野 一弘  4RTKO  高橋 尚貴
 試合前、やや表情が固い高橋。ガードお構いなしで北野に向かってゆくが、これがはまったようだ。時折、大きな右が北野の顔面を捉える。北野は足を使って距離をとろうとするが、どうにも高橋のリズムが読めない。中盤、典型的なアウトボクサー対インファイターの展開となるが、試合は突然終幕を迎えた。左肩をかばうように崩れ落ちる北野。その瞬間タオルが投入されて試合終了。高橋のTKO勝ち。

フライ級6回戦
金城 智哉  6RTKO  ドラゴンヨウスケ
 きれいなボクシングをする金城。これに対して、ドラゴンヨウスケは突然の右を放つなど、意表をつく作戦に出る。連打の回転で勝る金城のパンチが、ドラゴンヨウスケの上下に打ち分けられ、中盤までは金城有利に試合は進む。そして、ドラゴンヨウスケのまぶたから激しい出血。しばらく試合は続いたものの、最終的にはドクターストップ。金城の負傷TKO勝ち。

フェザー級8回戦
大谷 広和  4RTKO  円谷 篤史
 オープニングの激しい打ち合いはほぼ互角。大谷はサウスポーの利点を生かしたいところだが、自ら接近するスタイルが仇になっているようだ。体格で勝る円谷がロープに追い込むシーンが目立つが、接近戦での手数は大谷も負けていない。後半に入り、大谷が足を使うようになると、突然の左が円谷を捉えはじめるが、大谷のダメージの蓄積は見た目以上に大きかった。右フックのクリーンヒットから、コーナーに追い込まれて円谷のボディラッシュに曝されたところでレフェリーが割って入った。円谷のTKO勝ち。肩のケガからの完全復活。ここから駆け上れるか?

スーパー・ライト級8回戦
鈴木 哲記  3RTKO  亀海 喜寛
 デビュー以来4戦全勝全KOの亀海。老獪な鈴木を相手に強打を振るうが、鈴木のガードが堅い。しかし、いくらガードを固めても、亀海のパンチの貫通力は尋常ではない。ガードのほころびを縫って、いきなりの右ストレートやリバーブローが炸裂する。鈴木はスイッチを繰り返して亀海のリズムを崩しにかかるが、きれいに伸びた右ストレートで最初のダウンを鈴木から奪う。そして第3ラウンド、軽く伸ばした右ストレートが、カウンターで鈴木をマットに這わす。かろうじて立ち上がる鈴木だったが、細かく重い亀海のパンチは、鈴木をロープに釘付けにし、再び右がヒットしたところでセコンドからタオルが入った。亀海のTKO勝ち。強振しているわけでもないのにあの威力。魅力的なボクサーだ。

フェザー級8回戦
福原 力也  3RKO  ユキ・ウォーウィスット
 福原の復帰戦。相手のユキはまあ、テスト用ってところか。完全に圧倒されてしまっている。第2ラウンド、左で2度のダウンをユキから奪う。3度目もダウンだったようにみえたが、とりあえずゴングに救われるユキ。完全に余裕の試合はこびとなった福原に、ユキもよく粘りを見せたが、最後は右アッパーのきれいにもらったところでマットに沈んだ。福原のTKO勝ち。試運転は上々ってところかな。

日本フェザー級タイトルマッチ
梅津 宏治  判定  粟生 隆寛
 姿勢を低くして懐を狙う梅津。と同時に、粟生の大きなフック対策か。これに対して、粟生はアッパー主体に切り替えるが、フックと比べて回転が遅くなった分、梅津の接近を許してしまう。しかし、これで梅津が完全に主導権を握ったわけではない。粟生の連打は出にくくなったものの、ガードの隙間に飛び込むパンチは、何度も梅津を後退させる。中盤は乱打戦。頭をぶつけ合いながらの密着戦は、両者互角。次第にクリンチも多くなっていく。終盤にはいると、粟生がステップを踏み始める。梅津との距離を保ち、打ち終わりにカウンターを狙う。梅津がくっついてきても、無理に打ち合おうとしない。タフな梅津とはいえ、この時点で粟生を追いつめられるだけのダッシュ力は残っておらず、いいように空転させられてしまう。試合はこのまま終了のゴングが鳴り、判定で粟生の勝ち。倒して奪うことはできなかったが、まあ、圧勝と言っていいだろう。

WBO世界ライト・ヘビー級タイトルマッチ
ゾルト・エルデイ  8RTKO  ダニー・サンティアゴ
 落ち着いて手を出すエルデイ。堅さの見えるサンティアゴからいきなりダウンを奪う。ダメージはさほど深くなく、すぐにペースは戻したが、大きなビハインドになってしまった。これを挽回すべく、前へ出るサンティアゴだが、要所でエルデイの逆撃をくらい、ポイントに結びつけることができない。このへんはエルデイの巧いところだ。そして、この反撃で蓄積されたダメージが、第8ラウンドに噴出した。絶え間なくヒットするパンチの中の、なんの変哲もないワンツーがヒットしたあと、サンティアゴはゆっくりとゆっくりとマットに崩れ落ちた。立ち上がり、再びエルデイと対峙したものの、後続のラッシュにあっという間に棒立ちとなり、レフェリーストップ。エルデイのTKO勝ち。実に、安定したボクシングで、勝つべくして勝つな。

IBF世界ヘビー級タイトルマッチ
ウラディミール・クリチコ  2RTKO  レイ・オースティン
 的確なジャブでオースティンを威圧するクリチコ。オースティンもまずはジャブをついて様子を見る。お互いほぼ同じ、2mを越えるリーチを生かしてのジャブ。リングが狭く感じる。お互い、あと一歩踏み込むタイミングを探る展開の序盤、一歩踏み込んだクリチコが勝負を決めた。半身でロープ際から逃げようとしたオースティンの先を読み、左フックを直撃させた。動きの止まったオースティンに、立て続けに左フックを打ち込んで終了。かろうじて立ち上がったものの、とても試合を続けられる状態ではなく、クリチコのTKO勝ち。いやー、強い。グラスジョーの心配もなんのその、一撃で決めてしまった。飛び込みながら逃げ道を塞いだあの攻撃はお見事でした。

3月16日 「梅錦 純米酒」を嗜みつつ
IBF世界ライト級王座統一戦
ヘスス・チャベス  3RKO  フリオ・ディアス
 ミドルレンジを得意とするディアスに対して、チャベスは細かく体を振りながら接近を試みるのだが、右膝の調子が芳しくないのか、イマイチ踏み込みが鈍いようだ。しかし第3ラウンド、突然チャベスがマットに這う。パンチは当たっていない。膝の爆弾が炸裂してしまったようだ。10カウント内どころか、試合が決したあとも、チャベスは歩くことができない。ディアスのKO勝ち。

WBC世界ライト・ヘビー級タイトルマッチ
トーマス・アダメク  判定  チャド・ドーソン
 緊迫感のある様子見でスタートした無敗対決。序盤、ドーソンはサウスポーの利点を生かして、アダメクをリズムに乗せない。特に、ドーソンの左ストレートがアダメクには見えておらず、反応が鈍い。中盤にはいると、さらにドーソンのエンジンがギアを上げる。ことごとくアダメクのガードをすり抜けるドーソンのパンチ。第7ラウンド、足が揃ったアダメクにドーソンのボディがヒットしてダウンを奪う。直前に足がからんだこともあって、アダメクとしては不運なところもあるが、踏ん張りも利かなくなってきているようだ。しかし、アダメクはサウスポー対策のセオリーであるいきなりの右をほとんど使わずに終盤までやってきた。そして、第10ラウンド、まさに突然出したアダメクの右ショートストレートがドーソンにクリーンヒットする。お返しのダウン。このチャンスを生かし切りたかったアダメクだったが、再び相打ちで打ち負けてロープ際へ追い込まれてしまい決着は最終ラウンドへ。結局、ドーソンが逃げ切り、判定でドーソンの勝ち。

WBCラテン ライト・ヘビー級10回戦
ジョージ・ブレイズ  7RTKO  ジョン・ロマン・ウイリアムズ
 第1ラウンド、ブレイズの突然のラッシュがウイリアムズを襲った。不用意に一発をもらい、劣勢に追い込まれるウイリアムズ。必死にダメージ回復に努めるウイリアムズをブレイズは大きなフック中心に上下を打ち分け、攻め立てる。中盤まで一方的に攻め続けたブレイズだったが、折り返し点を過ぎたところで、失速気味になる。中途半端に距離があいたところで、リーチのあるウイリアムズのパンチがヒット。これで流れを掴むかと思った矢先、迂闊に近寄ったところでブレイズのビッグパンチが3発ウイリアムズを直撃した。最後のアッパーで跳ね上がるウイリアムズの頭。かろうじてゴングに救われたウイリアムズだったが、第7ラウンド開始直後に襲いかかったブレイズのラッシュに為す術無く、ロープに貼り付けになったところでレフェリーが割って入った。ブレイズのTKO勝ち。第1ラウンドのオープニングヒットがすべての流れを決めてしまったような感じだ。リーチを生かしたいウイリアムズだったが、ブレイズが息をついたときには、すでに深刻なダメージを刻まれてしまっていた。

ミドル級4回戦
ジョン・マッキー  2RTKO  ティム・レナード
 おじさん新人ボクサーのレナード。必死にマッキーに食らいつくが、完全にスピードで勝るマッキーにはなかなかヒットしない。そしてマッキーの左ボディがレナードの肝臓を抉った。悶絶してコーナーに座り込み、悲痛な表情を見せるレナードに対してレフェリーは両手を交差した。マッキーのTKO勝ち。久々に見る、あまりにも痛そうなKO劇だった。

スーパー・ライト級4回戦
アレックス・ブレーンズ  判定  ダニー・バン・ステイデン
 サウスポーらしく左を多用するステイデン。ブレーンズはなんとかこのリズムに慣れようとしているようだが、なかなか射程に捉えることができない。しかし、早々に吹っ切ったか、ブレーンズはステイデンの懐までダッシュしてロープに押しつけ、そこからパンチを放つという戦法で突破口を開いた。一進一退の攻防が続き、最終ラウンド、お互いエキサイティングしながらも、一発のボディから畳み込んでダウンを奪ったのはブレーンズだった。立ち上がったものの、ステイデンはボディが効いていて反撃に出ることができない。そして、判定でブレーンズの勝ち。

IBAインターコンチネンタル スーパー・ライト級タイトルマッチ
ランドール・ベイリー  2RTKO  アリソン・クエジョ
 トリッキーなウィービングでベイリーを翻弄するクエジョ。しかし、ベイリーのパンチは初っぱなから正確にクエジョに着弾する。完全に見切っているようだ。そして第2ラウンド、クエジョにいいところを見せることなく、ベイリーのラッシュが炸裂する。ガードを固めたクエジョをお構いなしに痛めつけるベイリーの強打。前のめりに倒れて最初のダウン。立ち上がったクエジョだが、すでにラッシュに持ち込まれる体力すらなく、頭をかすった左フック一発で沈んだ。レフェリーストップでベイリーのTKO勝ち。世界の主戦戦から遠のいてしまったとはいえ、このレベルではベイリーの強さはずば抜けてる。再び世界挑戦するのを楽しみにしよう。

3月4日 「天狗舞 文政六年 純米酒」を嗜みつつ
スーパー・ウェルター級8回戦
ウォルター・ライト  8RTKO  ダン・ウォーレス
 鋭く長いジャブを放つウォーレスに対して、ライトは一歩踏み込んで自分の射程に捉えようと前進する。この戦法が功を奏し、序盤からライトのパンチがウォーレスにヒットする。これで主導権を握ったライトは次第に左の差し合いでも有利に展開するようになり、折り返し点を過ぎた頃にはとどめの一発を狙いはじめた。大きなパンチがウォーレスをかすめてゆく。終盤、ウォーレスも反撃に出るが、ことごとく打ち終わりを狙われて、状況を打破できない。そして最終ラウンド、1度のダウンののち、ウォーレスがめった打ちとなる。珍しくレフェリーが止めに入らないが、ついに膝が折れたところで試合終了。ライトのTKO勝ち。

ライト・ヘビー級4回戦
ロジャー・キャントレル  判定  マーカス・パーネル
 初っぱなから攻め込むパーネル。キャントレルは距離をとって迎え撃とうとするのだが、両者にとって中途半端なところで距離が拮抗してしまい、お互いに有効だが出せない。試合はそのまま最終ラウンドへもつれ込み、決着は判定へ。キャントレルの勝ち。

スーパー・ウェルター級10回戦
コーネリアス・バンドレイジ  判定  クリス・スミス
 細かいパンチの応酬を展開する両者。序盤はややバンドレイジ有利か。スミスも引かずに攻め続ける。流れを支配したバンドレイジはこつこつとスミスにダメージを与え続けるが、スミス起死回生の一発が第6ラウンドに炸裂する。一気に失速するバンドレイジ。あるいはこのままスミスが決めてしまうかとも思われたが、バンドレイジはなんとかインターバルに持ち込んだ。そして最終ラウンド、まず、バンドレイジが後退する。一気呵成に攻めたいスミスだったが、倒し切るスタミナは残っていなかった。終了間際、息を吹き返したバンドレイジのパンチがヒットしたところで試合終了。判定でバンドレイジの勝ち。

WBC世界スーパー・ライト級挑戦者決定戦
ホセ・ルイス・カスティージョ  判定  ハーマン・ヌゴージョ
 序盤、カスティージョを攻め立てたヌゴージョだったが、カスティージョのテクニックの前に、徐々に後退を余儀なくされる。が、完全に攻勢を取られているわけではなく、休まず手を返して、押し戻す機会を狙う。終盤、両者、スタミナ切れと戦いながら、ガードの隙間にパンチを叩き込み続けるが、なかなか主導権を引き寄せることができない。打ち合いは試合終了のゴングまで続き、判定でカスティージョの勝ち。

IBF世界スーパー・ライト級タイトルマッチ
ファン・ウランゴ  判定  リッキー・ハットン
 序盤、ハットンの猛攻に呑まれたウランゴ。いいようにハットンの強打が炸裂する。しかし、中盤にはいって、状況が変化する。ハットンがボディで鈍った。折り返しを過ぎるとウランゴのボディがハットンの前進を止める。途端にクリンチが多くなるハットン。形勢はウランゴに傾きつつある。そして、最終ラウンド。ウランゴの反撃をハットンがクリンチで食い止める。ポイントは守れるかもしれないが、ハットン、あまり格好良くないな。ハットンの判定勝ち。

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