2007年4月

 このページではテレビで放送されたボクシングの試合結果を、酒を嗜みながらふらふら書きつづっていこうと思います。評価にはかなりの偏りが生じる可能性がありますが、ま、そこはそれ、ご容赦ください。

4月30日 「鳥海山 純米吟醸酒」を嗜みつつ
51.5kg契約級10回戦
亀田 大毅  2RTKO  クリストファー・デポラ
 まず、デポラのランキングを見てあきれた。まがりなりにも世界ランカーが、ナショナルランキング10位にも入ってない選手を相手にするなと言いたい。ガードを固めてデポラに圧力をかける亀田。デポラもロープを背負いながらパンチを返すが、ほとんどオープンブローで亀田にダメージを与えることができない。相手にパンチがない分、やりたい放題の亀田。第2ラウンド、3度のダウンを奪ってTKO勝ち。これで世界をやる?冗談だろう?こんな茶番しか経験しないで世界挑戦なんかした日にゃ、秒殺されるぞ。

ウェルター級10回戦
牛若丸あきべぇ  4RKO  ダルシム・ナンガラ
 スタートダッシュでナンガラを追い込んだあきべぇ。だが、ナンガラも意外と粘りを見せる。ロープ際であきべぇの打ち終わりにカウンターを叩き込むつもりだ。しかし、第4ラウンド、上へのフェイントからあきべぇの放った左ボディブローがみぞおちをきれいに打ち抜き、ナンガラは悶絶する。このままカウントアウトしてあきべぇのKO勝ち。

日本ライト級タイトルマッチ
長嶋 建吾  判定  石井 一太郎
 直線的にプレッシャーをかけてゆく石井に対して、長嶋はフックを引っかけてバランスを崩しにかかる。最初は懐に潜られて長嶋だが、すぐにタイミングを掴み、足を使って石井のタイミングをずらす。これで石井の失速を待っていた長嶋だったが、石井のペースは後半戦に入っても落ちず、距離がじわじわと詰まってゆく。しかし、接近戦でのパンチのさばき方は長嶋の方が上のようだ。一見攻めている石井のパンチが当たらず、勢いはクリンチで削がれてしまう。石井はこの流れから最後まで抜け出すことができず、そのまま試合終了。判定で長嶋の勝ち。やっぱり長嶋の試合を見ると、煮え切らない感じが残るなあ。

ライト級8回戦
荒川 仁人  8RTKO  遠藤 智也
 頭を低くしてぐいぐいと前に出る遠藤。荒川は横に回りながらジャブで距離をとる。序盤、回を重ねるごとにプレッシャーを強める遠藤。荒川のパンチもヒットするのだが、遠藤のガードが堅く、前進を止めることができない。終盤、荒川は遠藤の射程外に身を置き、カウンターで遠藤からクリーンヒットを奪ってはいるが、致命打を放つほど踏み込むことができない。遠藤の拳はまだ生きている。しかし最終ラウンド、遠藤の連打の中に左フックをカウンターで叩き込んだ。遠藤の状態が飛ばされたところでレフェリーが割って入り試合終了。荒川のTKO勝ち。

49.8kg契約級6回戦
坂入 康太  判定  誠 士朗
 大胆なウィービングとスイッチングで坂入を翻弄する誠。若い坂入は完全にリズムを崩されてしまう。誠はリズムの崩し方が抜群にうまい。最終ラウンド、誠が坂入を投げ飛ばしてワンポイント減点。ここから殴り合いは一気にヒートアップし、引き倒し合いに突入。そのまま試合は終了し、判定で坂入の勝ち。

ミニマム級6回戦
原島 暁  2RTKO  田中 教仁
 リベンジマッチとなるこの試合、第2ラウンドに大きな動きがあった。ワンツーでダウンを奪った田中が、そのまま立ち上がった原島に再度攻撃を仕掛けて2点減点。しかし、レフェリーが割って入ってないのにこの裁定は厳しいなあ。1分間のインターバルの後、試合は再開されたが、原島のダメージは深く、田中のラッシュをくらってマットに沈んだところでセコンドからタオルが投入された。田中のTKO勝ち。なかなかアグレッシブなやつだ。

スーパー・ライト級6回戦
田中 康紀  2RTKO  田中 宏昌
 なんともややこしい田中同士の戦い。まず、攻勢をとったのは康紀。宏昌をロープ際まで後退させる。攻め込む隙を探る宏昌だが、康紀はそれを許さなかった。第2ラウンド、康紀のラッシュで宏昌のガードが壊れてゆく。そして、リバーブローで宏昌の体がくの字に折れたところでレフェリーが試合を止めた。康紀のTKO勝ち。

スーパー・フライ級4回戦
大塚 隆太  判定  佐藤 大二郎
 高速のステップワークで出入りを繰り返す大塚。佐藤はこれをジャブで牽制するが、なかなかついていけない。そして、徐々に佐藤の動きが鈍ってゆく。なんとかパンチを当てたい佐藤だが、手を出したときには大塚はそこにいないといった状態だ。流れは変わらぬまま最終ラウンド終了のゴングが鳴り、判定で大塚の勝ち。

4月29日 「鳥海山 純米吟醸酒」を嗜みつつ
日本スーパー・ライト級タイトルマッチ
木村 登勇  4R負傷TKO  飯田 聖州
 様子見かと思われた第1ラウンド、いきなり木村の左アッパーが飯田のこめかみをかすめた。木村がダウンを奪う。かろうじて追撃はかわした飯田だが、頭は大混乱だろう。第3ラウンド、プレッシャーを強めた木村のアッパーが再び飯田をマットに這わせる。完全に木村の術中に陥ってしまった飯田は反撃の糸口すら掴ませてもらえず、序盤は毎回ダウンを奪われている。そして第4ラウンド、飯田のまぶたが大きく切れたことで試合は終了。打撃による負傷となり、木村のTKO勝ち。盤石だなあ。

フェザー級8回戦
川村 貢治  判定  久保田 浩貴
 先制攻撃で手数を出す久保田を川村がカウンターで迎え撃つ出だしの展開。徐々に川村が前に出始めると、今度は久保田がカウンターを狙いはじめるシーソーゲームとなった。打ち合いは川村有利。終盤に入り、致命打を決めることはできないまでも、川村のパワーが久保田を圧倒している。しかし、久保田も最後まで折れることなく、そのまま試合終了。判定で川村の勝ち。

60.0kg契約級8回戦
三浦 隆司  2RKO  モンコンチャイ・サンディージム
 いきなり倒す気満々の三浦。モンコンチャイも細かくパンチを出して三浦の勢いを押さえようとするが、第1ラウンド、三浦の右フックでマットに跪く。そして第2ラウンド、左ストレートで2度目のダウン、かろうじて立ち上がったモンコンチャイを左ボディから右フックのコンビネーションで再び沈めた。完全に戦意を喪失したモンコンチャイが立ち上がることはなく、三浦のKO勝ち。三浦にしてみれば、手応えなかったのではないかな。

バンタム級8回戦
臼井 欽士郎  1RKO  サイファー・シットゴーボンガーンジム
 初っぱなからサイファーにプレッシャーをかける臼井。サイファーも応戦はするが、第1ラウンド、臼井の強烈な右ストレートが炸裂し、サイファーがマットに叩きつけられた。体を起こしたものの、テンカウント内にファイティングポーズはとれずカウントアウト。臼井のKO勝ち。まあ、実力通りの勝ち方だったが、もう少し踏ん張る相手とやって欲しかったな。

バンタム級6回戦
石本 康隆  判定  大北 正人
 序盤の静かなパンチの交換の中、大北の右フックが石本にヒットし、ダウンを奪う。中盤から終盤にかけては、打ち合いは激しいものの展開は動かず。やや石本が攻勢をとっているように見える。最終ラウンドも両者クリーンヒットを取り合うが、ペースは真ん中から動かず、判定で石本の勝ち。

4月27日 「鳥海山 純米吟醸酒」を嗜みつつ
WBA世界ヘビー級タイトルマッチ
ニコライ・ワルーエフ  判定  ルスラン・チャガエフ
 丁寧に左をつくワルーエフ。チャガエフの射程外から、強烈なプレッシャーをかける。対するチャガエフは臆することなくワンツーを放つ。サウスポーのチャガエフにワルーエフはとまどっているのか、なかなか左が当たらない。逆に、ワルーエフのとまどいを活かして踏み込み、軽いパンチをヒットさせる。中盤にはいると、チャガエフの動きが冴えはじめる。ワルーエフの長いパンチにチャガエフのカウンターが噛み合いはじめた。これまでなかった事態だ。ワルーエフは体格を活かして追いつめるのだが、パンチはチャガエフにかわされ、カウンターを合わされ、なかなかリズムに乗れない。終盤にはいると、ますますチャガエフが加速する。立て続けにチャガエフのパンチがワルーエフの顔面にヒットする。次第に、ワルーエフの体がうしろに弾かれるようになってゆく。最終ラウンドに入っても、ワルーエフはチャガエフを追いつめることができない。逆にチャガエフのパンチがワルーエフを捉えるが、それでもワルーエフの膝を折ることはできなかった。結果はチャガエフの判定勝ち。大巨人敗れる!下馬評を覆す世紀の大金星かもしれない。

IBF世界スーパー・ウェルター級タイトルマッチ
コーリー・スピンクス  判定  ロドニー・ジョーンズ
 サウスポー同士の対戦。強引に仕掛けるのはジョーンズだが、スピンクスもそのうち合いに応じている。スピンクスは距離をとりたいところなのだが、ジョーンズの誘いにことごとく乗って、接近戦に持ち込まれているような感じだ。中盤にはいっても距離はほとんど変わらないのだが、スピンクスがこの距離に慣れてきた。高速連打をジョーンズに叩き込む。しかし、倒せないスピンクス。観客からもブーイングが起こる。技術的にはスピンクスは素晴らしいが、アメリカ向けではないのかもしれない。ドイツでなら人気者だったろう。最終ラウンドも圧倒的にスピンクス有利ながら、結局ジョーンズを倒すことはできず。判定でスピンクスの勝ち。

4月26日 「鳥海山 純米吟醸酒」を嗜みつつ
フェザー級4回戦
南 勝太  判定  松原 純
 ミドルレンジで打ち合う南と松原。南がやや打ち勝っているようにも見えるが、決定的な差ではない。松原も、きっかけを掴むたびに南を押し返している。最終ラウンド、前進していくのは松原だが、踏み込みが鈍ったところへ南の右がヒットする。が、それでも突進してくる松原のパンチが南の勢いを断ち切り、一進一退。そのまま判定となり、南の勝ち。

スーパー・フェザー級8回戦
山下 将臣  判定  大庭 宏之
 リング中央をサークリングしながらお互いの隙を探す両者。ジャブの差し合いは身長のある大庭有利。山下はなんとか一歩踏み込みたいところだ。第2ラウンド、一瞬距離が縮まったところを山下は見逃さなかった。右ストレートで大庭からダウンを奪う。ここから大きくステップを踏むようになった大庭は、山下をさらに遠ざけ、ヒットアンドアウェイで形勢逆転に出てきた。これで完全にペースを握った大庭。終盤にかけて一方的にクリーンヒットを積み重ねてゆく。そして最終ラウンド、衰えない大庭のフットワークに翻弄され続けた山下は、必死に打ち合いに巻き込もうとするが、大庭は最後まで冷静に山下をいなし、チャンスにはラッシュを仕掛け、優位に進めた。判定で大庭の勝ち。

スーパー・フェザー級8回戦
竹下 寛刀  判定  福原 寛人
 まずガンガン攻めたのは福原。重たいパンチが竹下のガード越しに炸裂する。最初は面食らった竹下だったが、すぐに落ち着き、福原のラッシュをいなしながらカウンターを放ちはじめる。互いのガードを割りながらの壮絶な殴り合いは最終ラウンドに突入し、さらに激しさを増す。どちらが倒れても不思議ではない死闘はそのまま試合終了の時を迎え、判定で福原の勝ち。

OPBFライト級タイトルマッチ
ランディ・スイコ  判定  中川 知則
 序盤、スイコのプレッシャーによく耐えている中川だったが、徐々にその差は現れ始めた。中川のガードをすり抜けるスイコのアッパーが中川の前進を阻む。しかし、スイコのパンチもオープン気味のものが多く、中川に致命打を与えることができない。後半にはいると、中川もスイコのパンチに打たれ慣れたのか、合い打ち狙いで飛び込んでゆく。そして最終ラウンド、ペースはスイコの手中だが、中川のしつこい抵抗も続く。そしてそのまま試合終了。判定でスイコの勝ち。

4月25日 「出羽桜 よいと 特別純米酒」を嗜みつつ
ヘビー級10回戦
クリス・アレオーラ  3RTKO  ザッキム・グラハム
 序盤の打ち合い、アレオーラのボディブローがグラハムの脇腹を抉る。グラハムの意識が下に移った瞬間、アレオーラのパンチが顔面に飛ぶ。グラハムも必死に打ち返すが、それもつかの間、ロープに追い込まれたところへアレオーラの左フックがヒットして最初のダウン。立ち上がるものの今度はコーナーに追い込まれ、めった打ちにされはじめたところでレフェリーが割って入った。アレオーラのTKO勝ち。貫禄勝ちといったところだが、詰めは今ひとつ甘い。さらなる進化を期待しよう。

ヘビー級10回戦
アロンゾ・バトラー  判定  ジェームス・ウォルトン
 重いリードパンチでウォルトンを威圧するバトラー。ウォルトンは大きく踏み込んでのオーバーハンドライトで一発を狙う。流れはややバトラーに傾いているのだが、当のバトラーに積極的な攻めが見られない。ウォルトンの攻撃を受けることもないが、チャンスを生かすこともない、一番退屈なパターンだ。終盤に入っても両者噛み合わず、リング上ではお見合いが続く。最終ラウンド終了間際、体ごと浴びせかけるようなバトラーのアッパーがウォルトンの顎を捉え、最後の最後でバトラーがダウンを奪う。そしてそのまま試合終了のゴングが鳴り、判定でバトラーの勝ち。

USBAヘビー級タイトルマッチ
エディ・チェンバース  7RTKO  デリック・ロージー
 体格を生かしてチェンバースをロープに押しつけるロージー。接近しての攻防はほぼ互角だ。序盤で猛攻を仕掛けたロージーだったが、中盤にはいると失速しはじめる。それでも前には出てくるが、被弾する数がどんどん多くなってきている。第7ラウンド、チェンバースのパンチが面白いようにロージーの顔面に着弾する。あっという間に腫れ上がるロージーの眼。それでも倒れることなくパンチを繰り出し続けたが、一方的な展開を見かねたレフェリーが試合をストップ。チェンバースのTKO勝ち。驚いたのはロージーの耐久力。序盤の猛攻できっかけがあれば、どうなっていたかわからなかったろう。が、そこをきっちり乗り切ったチェンバースが強いのだ。

4月22日 「出羽桜 よいと 特別純米酒」を嗜みつつ
WBC世界スーパー・フライ級タイトルマッチ
クリスチャン・ミハレス  判定  ホルヘ・アルセ
 フックの射程に持ち込みたいアルセをミハレスの長距離砲が襲う。アルセはサウスポーにとまどっているのか、出鼻をリードパンチでつぶされてミハレスに接近できない。が、そのまま黙っているアルセではない。打たれながらもしつこく距離を詰めて、中盤にさしかかる頃にはなんとかミハレスを手の届く距離に引きずり込むことに成功する。しかし、本来、アルセが得意とする接近戦なのだが、リズムに乗ったミハレスはここでもキレのあるパンチをアルセに叩き込み、動きを止める。そして、ミハレスは確実にアルセにダメージを与えていった。終盤に入り、血まみれになって足掻くアルセだが、動きは次第に鈍ってゆく。対するミハレスは本来の距離でのびのびとボクシングをしはじめている。最終ラウンド、倒すしかないアルセに迷いが見える。そこにミハレスの長いパンチを浴びてしまい、まったく攻め込むことができぬまま、試合が終わった。判定でミハレスの勝ち。

WBCインターナショナル スーパー・フェザー級タイトルマッチ
マニー・パッキャオ  8RKO  ホルヘ・ソリス
 左右関係なくリードパンチを放つパッキャオ。ソリスは打ち合いに応じるが、ややパッキャオの圧力に押され気味だ。パッキャオのワンツーはかわしても、そのままのリズムでスリーフォーが飛んでくるので、ソリスは打ち終わりを見極めることができない。しかし、ソリスは反撃できないまでも、パッキャオの攻撃をかわし続ける。なかなかパンチが当たらず、パッキャオはリズムに乗れない。中盤に入り、パッキャオのプレッシャーが一山越えると、ソリスも踏みとどまって打ち合いに応じられるようになる。だが、そこはパッキャオ。少しでも下がった相手を追いつめるカンは素晴らしい。繰り返しパッキャオの波状攻撃に曝されたソリスは再び後退を余儀なくされる。第8ラウンド、パッキャオの速攻がついにソリスを捉えた。為す術もなく追い立てられ、急所を打ち抜かれ、ソリスがマットに横たわる。なんとか立ち上がるものの、あっという間に倒されてそのままカウントアウト。パッキャオのKO勝ち。あの瞬発力があるから、パッキャオは面白い。

4月21日 「出羽桜 よいと 特別純米酒」を嗜みつつ
IBF世界フライ級タイトルマッチ
ビッグ・ダルチニャン  12RTKO  ホセ・ブルゴス
 独特な構えでブルゴスを威圧するダルチニャン。ブルゴスからみると、狙い所は山ほどありそうだが、ダルチニャンの攻撃力が見えないパンチとなってそれを許さない。第2ラウンド、ダルチニャンのボディがカウンターでブルゴスのみぞおちを抉り、最初のダウン。ダメージもさることながら、プレッシャーに負けて座り込んだようにも見えた。再び対峙するものの、後退するブルゴスに、ダルチニャンの強打が面白いように当たる。中盤にはいって次第に落ち着いてきたブルゴスは密着してのねちっこいボクシングで対抗するが、主導権はどうしても奪えないが、距離のコントロールはベテランの巧さがある。しかし、そんな小手先のごまかしではダルチニャンは止められない。もぐり込むブルゴスの鼻先に豪快なアッパーを叩き込んで体を起こす。この猛攻にさらされ続け、徐々に失速していくブルゴス。そして最終ラウンド、衰えを知らないダルチニャンの連打に押し潰されるように沈んでいくブルゴスを見て、レフェリーが割って入った。ダルチニャンのTKO勝ち。あの圧力を12ラウンドフルにかけられたら、クリーンヒットがなくてもダウンしそうな勢いだ。強い。

WBC世界スーパー・バンタム級タイトルマッチ
イスラエル・バスケス  7R終了TKO  ラファアエル・マルケス
 開始直後のスリリングな打ち合いを制したのはマルケス。コンパクトな右ストレートがバスケスの顎を打ち抜き、ぐらつかせる。このままマルケスがペースを掴むかと思いきや、調子に乗って接近戦に持ち込まれたところでバスケスの左アッパーがマルケスを薙ぎ倒した。バスケスがペースを奪い返す。ダメージで思うように距離をとれなくなったマルケスは、やや引き気味に回復を待ち、戦いは小康状態となる。中盤にはいると互いに距離の奪い合いとなる。ミドルレンジで戦いたいマルケスはロングショットでバスケスを突き放すが、バスケスは打ち合いの中で距離を詰め、密着戦に持ち込もうとしている。非常にハイレベルな駆け引きが続く。そして、徐々に優位に立っていったのは攻防で初弾をヒットさせるマルケスだ。射程に持ち込むまでマルケスのパンチに曝されるバスケスは、確実にダメージを蓄積していった。そして7ラウンド終了時、限界に達したと判断したマルケスサイドが試合を放棄し、マルケスのTKO勝ち。実力伯仲のいい試合だったが、確実に差はあったようだ。

日本バンタム級タイトルマッチ
三谷 将之  2RTKO  寺畠 章太
 堅さの見える寺畠。三谷の上下の打ち分けが寺畠のガードをすり抜けて軽くヒットする。そして、その堅さが取れる間もない第2ラウンド、三谷のトリプルが寺畠にクリーンヒットした。フィニッシュの左フックでマットに叩きつけられる寺畠。かろうじて立ち上がるものの、続くラッシュで腰砕けになったところでレフェリーが割って入った。三谷のTKO勝ち。寺畠のエンジンがかかる前に決めてしまった三谷。きれいなKOだった。

スーパー・フェザー級8回戦
森川 弘幸  4R負傷TKO  佐梁 孝志
 突進してくる佐梁にうまくカウンターを当てる森川。佐梁は一瞬たりとも動きを止めることができない。森川のカウンターに耐えながら、佐梁は前進し左右のパンチを繰り出すが、形勢は不利だ。ひたすらパンチを受け続けながらも、ひたすら前進する佐梁。しかし、森川のパンチで裂かれたまぶたの傷が試合続行不可能であると判断され、第4ラウンド、試合ストップ。森川のTKO勝ち。負傷がなければ、逆転があったかもしれない。もっと見ていたかった試合だった。

66.0kg契約級8回戦
佐々木 基樹  3RTKO  木暮 飛鴻
 先手をとって攻めるのは佐々木。木暮はなんとか後手に回るのを避けたいところだが、どうしても佐々木のモーション開始が一瞬速い。しぶとく抵抗する木暮だったが、第3ラウンド、佐々木のパンチでロープまで弾き飛ばされ、続くラッシュで手が返せなくなったところでロープダウンをとられる。試合は再開されるものの、佐々木の猛攻に長くは耐えられず、2度、3度と木暮の頭が吹っ飛んだところでレフェリーが割って入った。佐々木のTKO勝ち。ベテラン同士だが、若手に劣らぬ激しい試合だった。両者お見事。

4月18日 「出羽桜 よいと 特別純米酒」を嗜みつつ
WBA世界ミニマム級王座統一戦
新井田 豊  判定  高山 勝成
 開始20秒でいきなりダウンを奪った高山。新井田がスリップしたように見えたなあ。パンチは出していたとはいえ、ちょっと厳しい判断だ。新井田は当然のごとくノーダメージだが、ポイントだけ2つ失ったのは痛い。姿勢を低くしてボディから叩く高山を新井田は打ち終わりを狙う体制。序盤、高山の勢いにやや押され気味の新井田は、なかなかカウンターをあわせられない。逆に、密着した高山は細かくパンチを当てる。しかし中盤、新井田のアッパーがキレはじめる。踏み込んできた高山の顎が幾度も跳ね上げられる。折り返し点を迎えても、流れは一進一退だ。終盤に入っても高山の前進は止まらない。しかし、密着してからのクリーンヒットは新井田の方が多いようにも見える。初回のダウンもあって、まだまだわからない。両者譲らぬ打ち合いはついに試合終了のゴングを聞くまで続き、判定で新井田の勝ち。

スーパー・バンタム級4回戦
小野 遼太郎  判定  萩原 猛
 パンチを放ちながらじりじりと前進する小野。萩原も踏みとどまろうと、小野が止まったところにパンチを集める。両者ともよく手数を出すが、なかなか致命打につながらない。最終ラウンド、小野の接近を阻もうと、必死にパンチを振り回す萩原。これをかいくぐって小野も接近してはボディを叩くが、そのまま試合終了。判定で小野の勝ち。

スーパー・フライ級4回戦
後藤 優治  判定  齋藤 勝史
 一気に間合いを詰めてくる齋藤に対して、冷静にカウンターをあわせる後藤。第1ラウンド、後藤がいきなりダウンを奪う。なんとか接近戦に持ち込みたい齋藤だが、的確な後藤のパンチが接近を許さない。しかし、ここで齋藤が強引に前に出る。打ち終わりに隙のある後藤を細かい連打で攻め立てる。齋藤が逆転の流れを作るかと思われた第2ラウンド終了間際、同じカウンターが齋藤の顔面を打ち抜いた。齋藤、2度目のダウン。第3ラウンド、再び前進をはじめる齋藤にダウンのダメージは感じられない。最終ラウンド、必死に攻めた齋藤だったが、後藤を打ち倒すことはできず、判定で後藤の勝ち。

ウェルター級4回戦
清水 優人  判定  佐藤 幸一
 じりじり前進する佐藤を軽いステップでさばく清水。なんとか射程に捉えたい佐藤の猛攻を、紙一重でかわしながらアウトボックスした清水。鼻血を出しながらもさばききった清水の判定勝ち。

フライ級6回戦
大久保 雅史  判定  森島 隆司
 じわりと前に出る大久保をカウンターで仕留めようと狙う森島。クリーンヒットは森島の方が多いようだ。この展開で迎えた第4ラウンド、かわされ続けてきた大久保の右フックが、ついに森島の顔面を捉えた。大久保がダウンを奪う。最終ラウンド、激しく拳を交換する両者だったが、打ち倒すまでには至らず、判定で大久保の勝ち。

スーパー・フェザー級6回戦
清水 秀人  判定  岩下 幸右
 様子見のジャブを放つ清水を、岩下の渾身の右ストレートがジャストミートした。いきなりのダウン。格上の清水が予想外のハンデを背負ってしまう。なんとか落ち着きたい清水は、ひたすら距離をとって次のラウンドに持ち込んだ。落ち着きを取り戻した清水は持ち前のジャブで岩下を突き放しにかかる。落ち着いた展開になると、やはり清水のテクニックが一歩秀でているのがわかる。最終ラウンドに目立ったのは岩下の捨て身の攻撃だ。清水はきれいにまとめたいところだったようだが、ペースを握ることができずに試合終了。判定で岩下の勝ち。

バンタム級8回戦
山中 慎介  2RTKO  佐藤 武夫
 初回、いきなりのダウンを奪った山中。完全に佐藤を威圧している。佐藤の攻めがあまりにも中途半端だ。そしてワンツーで佐藤から2度目のダウンを奪う。こうなると、もうワンサイドゲーム。連打に晒されたところでレフェリーが割って入り、山中のTKO勝ち。アマで鍛えているだけあって、的確にパンチを放つ。どこまでいけるかな。

ライト・フライ級8回戦
ガニガン・ロペス  7RTKO  ウィサン・ソー・スチャンヤ
 前に出て攻めるロペス。スチャンヤはロペスの連打の終わりに大きなパンチを振るってくる。先手を取っているロペスの方が、クリーンヒットが多いが、スチャンヤの思い切りのいいパンチも侮れない。当たった者勝ちになるかもしれない。第4ラウンドそんな打ち合いの中、ロペスの上下への打ち分けがスチャンヤの勢いを鈍らせてゆく。大きなパンチは変わらないものの、突進力が落ちてきた。そして、第7ラウンド、ロペスが一方的にパンチを集め始めたところでレフェリーが試合をストップ。ロペスのTKO勝ち。

4月11日 「加賀鳶 純米酒」を嗜みつつ
スーパー・ライト級8回戦
フレディ・ソト  判定  ジョナサン・タッブス
 パワーで押し込むソト。タッブスは距離をとりたいところだが、いきなりの猛攻にボディをかなり叩かれている。まずは止めることが先決と、タッブスはソトの踏み込み際にアッパーを放って、体を起こしにかかる。それがわかっていて尚、ソトは頭を振りながら飛び込んでボディを放つ。中盤、ソトの踏み込みに鈍りはないが、タッブスがタイミングを覚えたせいで、距離はやや開き気味になった。ソトの被弾数が増えている。が、ソトのしつこいボディも幾度となくタッブスの腹をえぐる。我慢比べだ。そして終盤に入り、この我慢比べを制しつつあったのはタッブスだった。ソトの射程外からロングのパンチを面白いように叩き込む。ソトは前進こそやめないものの、拳は空回りするばかりとなる。しかし、タッブスも強引にソトを倒しにいくことはなく、試合はこのまま終了。判定でタッブスの勝ち。

スーパー・ライト級4回戦
ジェームス・ベントリー  判定  ダーネル・ジールスJr
 ハンドスピードを生かして攻め込むジールスJr。このスピードに慣れる間もなく、ベントリーの顎先をジールスJrの左フックが打ち抜いた。ベントリーのダウン。状況を打開するため、ベントリーは必死に距離を詰めようとするが、ジールスJrの弾幕に阻まれてしまう。しかし、終盤に入ってジールスJrに異変が生じる。動きが鈍くなり、口が開いてきた。スタミナ切れか?ベントリーとの距離も近づいてゆく。ベントリーの反撃もあるかと思われたが、ジールスJrのボディに動きを止められたベントリーは最後までいいところなし。判定でジールスJrの勝ち。

ヘビー級4回戦
コスタス・フィリッポイ  判定  ロドニー・レイ
 長いリーチでフィリッポイを遠ざけたいレイ。このジャブをくぐって、フィリッポイはオーバーハンドのパンチを狙う。回転力で勝負をかける気だ。そのフィリッポイをレイのアッパーが捉えてダウン・・・かと思いきや、レフェリーには見えていなかったようでスリップ扱いにされてしまう。結局、最後まで噛み合わなかった両者。判定でフィリッポイの勝ち。

ヘビー級10回戦
ドミニク・グウィン  2RTKO  ズーリ・ローレンス
 様子見のパンチ交換で終わった第1ラウンド。しかし、終末は突然訪れた。ロープに押し込まれたグウィンが体を入れ替えざまにはなった右フックがローレンスの顎をピンポイントで打ち抜いた。かろうじて立ち上がり、ゴングに救われるかと思われたローレンスだったが、グウィンのラッシュをかわしきることができず、再び右フックを食らってダウン。立ち上がるものの、レフェリーストップ。グウィンのTKO勝ち。あの至近距離であれだけの瞬発力を出せるのはすごい。クリンチ際が見逃せない選手だな。

日本スーパー・バンタム級タイトルマッチ
山中 大輔  判定  下田 昭文
 高速連打の攻防でファーストヒットをとったのは下田の左ストレート。サウスポー初対戦の山中はどうにも距離感が合わないようだ。序盤、空振りが目立つ。そして第2ラウンド、ロープに追い込まれたところで再び左ストレートをまともにもらってダウン。立ち上がり、猛然と反撃に出る山中だったが、下田は完全にリズムに乗ってしまった。下田のパンチがことごとく山中を捉える。このまま終わるかと思えた第3ラウンド、終了のゴングと同時に下田の右フックがカウンターで山中に炸裂し、2度目のダウン。もう無理かとも思えたが、山中はなんとか立ち上がり、次のラウンドに向った。第4ラウンド、前に出るのは山中。上のパンチを警戒して、姿勢を低くしてのボディストレートで踏み込んでいく。この攻めに、やや手数が減った下田を、山中はじわじわと自分の手の内に引き込んでいく。終盤になると、下田に序盤の勢いがない。接近戦での打ち合いはほぼ互角だ。最終ラウンドはミドルレンジで足を止めての打ち合いが続く。クリーンヒットも互角。どちらが倒れてもおかしくない状況のまま最後の最後まで打ち合った両者。判定で下田の勝ち。山中の根性も見事だったが、最後まで打ち合いを出し続けた両者に拍手だ。

NABF北米ミドル級タイトルマッチ
ケリー・パブリック  8RTKO  ホセ・ルイス・セルトゥチェ
 前に出なければ行けないセルトゥチェが、パブリックの圧力に押されて下がっている。なんとか前に出たいセルトゥチェだが、初回、とにかく何をしてもパブリックのパンチがヒットする。パブリックの間合いのとり方が抜群にうまい。これで覚悟を決めたセルトゥチェが、強引に前に出て打ち合いを挑むが、この土俵で後退を余儀なくされたのもセルトゥチェだった。パブリックのコンパクトなパンチがセルトゥチェの頭を揺らす。しかし、流れは徐々に足を止めての接近戦に移行し、セルトゥチェのパンチもパブリックを捉えはじめる。あるいはセルトゥチェがペースを握るようにも見えたが、やはりより大きなダメージを与えているのはパブリックだ。ただ、時折、セルトゥチェに攻め込まれるシーンもあり、予断は許さない。そんな展開の中、ついにパブリックの右ストレートがセルトゥチェの顔面を貫いた。マットに転がされるセルトゥチェ。ゴングに救われ、再び戦いの場に戻るが、すでに突進力は失われていた。射程外に釘付けにされていいようにパブリックの長距離砲を浴びる。そして、ロープを背負ったところにパブリックの右ストレートが炸裂する。完全に動きの止まったところへとどめの右アッパー。慌ててレフェリーが割って入って試合終了。パブリックのTKO勝ち。かなり攻撃に傾いたスタイルだけど、面白い。ダウンもするけど、それ以上のダウンを奪いそうだ。

WBC世界スーパー・フライ級挑戦者決定戦
ホルヘ・アルセ  判定  フリオ・ロケ・レル
 アルセの猛攻にガードを固めるロケ・レル。これをこじ開けようと、アルセはロケ・レルのボディを徹底的に攻める。ロケ・レルのガードは堅い。時折、アルセの打ち終わりを狙ってパンチを放つが、アルセのラッシュ中は完全に殻の中に入ってしまう。序盤、ひたすら守り通したロケ・レルは中盤にはいるとロープ際でパンチを出し始める。それでも一方的に押されているのはロケ・レルの方だが、終盤にはいると、さすがのアルセにも疲れが見え始めた。ロケ・レルが攻めるとするとここからしかない。たしかに、ガードを固めながら前には出てきたが、アルセに一矢を報いることはできず、逆にきつい一発をもらって、またガードに引きこもってしまった。そのままアルセが押し切って、判定でアルセの勝ち。

4月8日 「加賀鳶 純米酒」を嗜みつつ
スーパー・バンタム級8回戦
小阿 洋一  判定  土居 伸久
 オープニングヒットは小阿の左ストレート。いきなり土居をぐらつかせる。これで目が覚めたか、軽やかなステップワークから繰り出される土居のパンチが、リーチで有利なはずの小阿を捉えはじめる。対する小阿は、なかなか照準を定めることができない。後半に入っても土居の小刻みな攻撃は止まらない。そして、それは着実に小阿にダメージを積み重ねていった。次第に鈍ってゆく小阿の戦闘能力を、土居は確実に削り取ってゆく。そして最終ラウンド、小阿は必死に一発逆転を狙うが、すでに体がついていかない。ただ、土居も最後まで強引に倒そうとはせず、判定で土居の勝ち。見事な完封だったけど、もう少し倒す姿勢を見せてほしかったなあ。

54.5kg契約級10回戦
本田 秀伸  判定  名護 明彦
 ベテランサウスポー同士の対決。序盤は両者とも相手の出方を探るようにパンチを交換する。足を使いながら細かくパンチを出す本田に対して、名護は隙を見つけては飛び込んで大きなパンチを振るう。この差は試合が進むにつれて現れてきた。細かくパンチを当て続ける本田に対して、大振りが増えてゆく名護。昔ほど派手な大振りはないものの、後半に入ってからのクリーンヒットは本田の方がやや多いようだ。最後まで激しく打ち合うが、両者とも決定打を放つことができず、判定で名護の勝利。アグレッシブさがポイントになったか?微妙な判定だった。名護には一度でいいから世界のベルトを巻いて欲しいなあ。

フェザー級8回戦
小路 尚也  8RTKO  柏原 広
 初回の打ち合いでまずペースを掴んだのは小路。しかし、柏原も負けじと打ち返し、立て直しを図る。両者の距離はほとんど同じ。そして第2ラウンド、再び小路に攻め込まれ、ダウン寸前まで追い込まれながらも、アッパー一発で形勢逆転に成功した柏原は、逆に小路を追いつめてゆく。スタートラインに戻った感じの第3ラウンド以降、両者のパンチが交互にヒットする激しい攻防となる。終盤、打ちつ打たれつの展開は延々と続き、第7ラウンド終了間際には再び小路が柏原をロープ際でラッシュ。そして迎えた最終ラウンド、最後の気力を振り絞って抵抗した柏原だったが、コーナーに追い込まれて手が返せなくなったところでレフェリーが割って入った。小路のTKO勝ち。全体としては小路が有利だったとはいえ、柏原の粘りがあってこそのこの試合だったろう。面白かった。

ミドル級8回戦
音田 隆夫  判定  保住 直孝
 出だしの音田のラッシュに後退させられる保住。しかし、タイミングのいいボディで音田を止めて、すぐにリング中央での打ち合いに持ち込む。が、この距離ではやや音田有利。しかし、時折、保住のリバーブローが音田の肝臓に突き刺さる。第5ラウンド、飛び込む左フックできっかけを掴んだ保住が音田をロープに押しつけてラッシュするが、仕留めきれず。逆に打ち疲れたところを盛り返されてしまう。そして最終ラウンド、疲労の色が濃い保住だが、正確なジャブを起点に音田に圧力をかける。音田はサイドにまわりながらカウンターを狙う。しかし、決定打は両者とも放てず、判定で保住の勝ち。

51.5kg契約級10回戦
奈須 勇樹  判定  翁長 吾央
 丁寧にジャブを突いてサウスポーの罠を十分発揮する翁長。奈須は一瞬の隙を突いて強打を叩き込むつもりだ。序盤、翁長との距離をうまく測れない奈須に対して、翁長は鋭いパンチを確実にヒットさせる。中盤もなんとか翁長を捉えようとパンチを振るい続ける奈須だが、ことごとく翁長にかわされ、大振りになったところへ翁長のパンチを当てられてしまう。そして終盤、さらにステップワークを加速させた翁長はリングを一杯に使って奈須を翻弄する。奈須の動きに翳りは見えないが、いかんせん空回りしっぱなしだ。最後まで攻め続けた奈須だったが、翁長を捉えることはできず、アウトボックスで稼いだポイントで翁長の判定勝ち。

54.5kg契約級4回戦
棚橋 直樹  2RKO  大浦 覚嗣
 打ち合いの中、まず、いいパンチを放った大浦。しかし、その打ち終わりに棚橋の左ストレートをもらってダウンを喫する。これで慌ててしまったか、棚橋のパンチをことごとくもらってしまう大浦は、第2ラウンドに左ストレートで2度目のダウン。立ち上がるものの、レフェリーは試合続行不可能と判断して試合終了。棚橋のKO勝ち。

51.3kg契約級6回戦
山口 淳一  判定  堀江 純平
 序盤、手数はさほど変わりないのだが、より正確に当てて前に出るのは堀江。なんとか接近戦に持ち込みたい山口はガードを固めて前進し、射程に入ったところで連打を繰り出す戦法だ。しかし、このガードのど真ん中を貫いて、堀江が左ストレートでダウンを奪う。このポイントを奪い返そうと、必死に攻め続ける山口。堀江は序盤のようにパンチをかわすことができなくなっている今がチャンスだ。最後まで打ち合った両者。ダウンのポイントを後半の盛り返しで逆転して山口の勝ち。

ウェルター級6回戦
若林 豪  ドロー  矢野 一馬
 アップライトで非常に似たボクシングをする若林と矢野。若林の右が時折ヒットする以外はほぼ互角の展開が続く。両者とも切り込みのタイミングを作りたくてしょうがないのはわかるが、それができずに試合は終盤へ。そして試合終了。判定はドロー。ジャッジ泣かせの試合だったなあ。

64.5kg契約級10回戦
山本 大五郎  判定  赤澤 慎司
 じっくりと相手を見ながらジャブの交換。張りつめた攻防はやや山本有利に進む。大きなフックが赤澤のこめかみを捉えている。そして第2ラウンド、山本のカウンターが赤澤を捉えて、ダウンを奪う。しかし次のラウンド、攻め込んだのは赤澤だった。持ち前の強打を振るいながら山本に襲いかかる。ラウンドが進むと、赤澤のパンチが山本を押さえはじめる。いくらパンチを当てても前に出てくる赤澤は山本にとっては驚異だろう。が、山本も負けていない。第9ラウンド終了間際、赤澤を連打でロープに押し込む。そして最終ラウンド、死力を尽くした打ち合いは3分間続き、判定で山本の勝ち。

4月7日 「加賀鳶 純米酒」を嗜みつつ
フェザー級4回戦
中田 将勇  判定  木村 憲五
 グラブ合わせなしで突っかかった木村。すぐに体勢を立て直して中田も応戦する。ラウンドが進むにつれて距離を支配するようになった中田が、試合をやや有利に展開するが、打ち合いでは決して木村も負けていない。決着は判定に持ち込まれて、木村の勝ち。

スーパー・ライト級8回戦
西尾 彰人  負傷判定  大崎 丈二
 サウスポーの西尾がヒットアンドアウェイで大崎を攻め立てる。大崎はガードを固めて前進するが、なかなかパンチを当てることができない。中盤にかけて有効なパンチが多いのは西尾なのだが、徐々に距離が詰まってきた。大崎が西尾にロープを背負わせはじめる。しかし、大崎の出血が試合続行不可能と判断され、第6ラウンド終了時点で試合ストップ。判定で西尾の勝ち。

バンタム級10回戦
川端 賢樹  2RTKO  アーチャサク・シットケイプンカンピン
 初っぱなからボディを叩き続ける川端。あっという間に丸まったアーチャサクはまずはボディで膝を突き、2度目は左フックでダウン。第1ラウンドに2度ダウンを喫する。そして第2ラウンド、すでに逃げ腰のアーチャサクに対して、川端は執拗にボディ攻撃を繰り返し、このラウンドに3度のダウンを奪って試合を決めた。川端のTKO勝ち。格が違いすぎたな。

日本フライ級暫定王座決定戦
久高 寛之  判定  吉田 健司
 ぐいぐいと前に出る吉田。これに対して、久高はじっくりとカウンターのタイミングをうかがう。そのせいか、手数は圧倒的に吉田有利だ。前半は一進一退の展開となる。久高のカウンターはヒットするのだが、思い切りのいい吉田のパンチが久高を捉える場面も見られる。先に芯に食った方が倒れそうだ。後半にはいるとますます吉田が勢いに乗ってくる。一発で逆転したい久高だが、ダメージと疲労があるのか、吉田を止められない。リードパンチを出さないと、このまま押し切られる可能性も出てきた。そして終盤、変わらず攻め続ける吉田をなんとか止めたい久高。しかし、結局最後まで吉田の前進は続き、判定で吉田の勝ち。

フェザー級4回戦
三輪 直也  1RTKO  北田 竜統
 いきなり始まったガード無視の殴り合い。まずダウンを奪ったのは北田の右フックだった。ここで決めたい北田は一気にラッシュを仕掛け、三輪の反撃をくらいつつも右ストレートで2度目のダウンを奪ってTKO勝ち。

スーパー・バンタム級4回戦
谷 弘樹  判定  松本 一男
 リーチのある谷に対して、ライトクロスを狙うサウスポーの松本。両者とも完全にペースを握れないものの、松本のトリッキーな動きに谷はリーチの長さを生かせない。突き放せば谷が前に出られるのだが、松本は左右の動きでこれをいなして谷を止める。激しい攻防は最後まで続き、判定で松本の勝ち。

ライト級8回戦
金井 晶聡  3RTKO  ソムヌック・ソーウォラピン
 序盤、じっくりと攻める金井。いいボディをくらいながらも、ソムヌックは果敢に反撃を試みていた。しかし第3ラウンド、左フックをきっかけに一気に回転数を上げた金井の連打に、ソムヌックは何もできなかった。コーナーに押し込まれたソムヌックを見て、レフェリーが試合終了を宣言。金井のTKO勝ち。復帰戦としては妥当な勝ち方だったかな。

日本ミドル級タイトルマッチ
江口 啓二  3RTKO  氏家 福太郎
 重たいパンチの応酬で始まったタイトルマッチ。いきなりの左を巧く使いながら前進する江口を、氏家はなかなか捉えきれない。このままリズムを作るかと思われた矢先、氏家の左の大振りが江口の額をかすめ、ダウン。アッパーを振り切ったところでは、あれはかわせない。ここから江口の打ち終わりの隙を突く作戦に切り替えた氏家が逆にペースを握る。と、思われたところで、再び大逆転の一発が放たれた。コンパクトな江口の左フックが、飛び込んできた氏家の顔面に炸裂。立ち上がろうとする氏家だったが、すでに足は地に着かずレフェリーストップ。江口のTKO勝ち。江口、冷静だったなあ。2度のダウンからの逆転は画に描いたようだった。

4月3日 「加賀鳶 純米酒」を嗜みつつ
バンタム級4回戦
安藤 敬済  負傷判定  稲上 聖真
 サウスポーの利を生かそうと足を使って距離をとる稲上に対して、安藤はぐいぐいと詰め寄っていく。スタイルは違っても、射程距離がほとんど変わらない両者だけに、打ち合いは真正面からのぶつかり合いとなり、稲上の思惑どおりには展開しない。激しい打ち合いは最終ラウンドにもつれ込んだが、ここで稲垣がまぶたをカットして試合続行不可能となる。負傷判定で安藤の勝ち。

スーパー・フェザー級4回戦
大木 良祐  判定  菊池 幸三
 序盤、じっくり相手を見ながらパンチを交換する両者。パンチは大木の方がキレている。菊池も前進しながらパンチを放つが、クリーンヒットにつながらない。後半に入って回転数が上がっても展開には大きな変化がない。しかし、菊池はタフだ。菊池の大きなフックを何度かもらっているが、前進をやめない。最終ラウンドはガチンコの打ち合い。両者被弾しながら、パンチを打ち返し続け、そのまま試合終了。判定で大木の勝ち。

ウェルター級4回戦
荒井 俊宏  判定  板野 佑太
 姿勢の低い板野をアッパーで突き上げる荒井。第1ラウンド、突き放しそこねた荒井を板野のパンチが襲い、一瞬、板野が死に体になる。これでリズムを崩したか、迫りくる板野に対してなかなか距離がとれない荒井は、容易に板野の接近を許し、コンパクトなパンチを食らってしまう。最終ラウンド、必死にペースを戻そうとパンチを繰り出す荒井だが、板野の攻めは衰えない。ガードを固めて接近し、鋭く拳をねじ込む。試合はこのまま終了し、判定で板野の勝ち。

フェザー級4回戦
中坂 正人  ドロー  白井 康太
 ゴング直後、右フックで機先を制したのは中坂。白井は一気にロープ際に追いつめられてしまう。しかし、この窮地を乗り切った白井は乱打戦を徐々に自分のペースにしてゆく。第1ラウンド後半、前に出ていたのは白井だ。第2ラウンド、このまま盛りかえしたい白井だったが、逆に中坂の連打に晒され、白井がダウンを喫する。が、攻め疲れか、ここで急に失速した中坂は白井を追いつめるどころか、逆に窮地を向かえてしまう。失速しながらも拳を突きだし続ける中坂と、ダウンのダメージを抱えながら逆転を狙う白井。最終ラウンド最後の攻防では、中坂をあわやダウンというところまで追いつめた。判定はドロー。

127lbs契約級10回戦
武本 在樹  負傷判定  ファン・ヘラルド・カブレラ
 世界ランカーを迎えた武本。カブレラは武本のパンチをよく見ながらプレッシャーをかけてくる。ラウンドを重ねるごとにカブレラの前進は迫力を増し、武本のパンチがヒットしても、かまわず踏み込んでくる。流れは互角なんだが、パンチを打つ隙の見つけ方はカブレラが巧い。そして武本の流血。しばらくは試合続行されるものの、第6ラウンドに試合終了。判定で武本の勝ち。冷静に見ればやや不利なドローってところだが、地元だっただけに救われたかたちだ。まあ、上位ランカー相手によくやったと思う。

4月1日 「加賀鳶 純米酒」を嗜みつつ
フェザー級4回戦
田中 宏幸  3R終了TKO  大堀 晃司
 まずは鋭いステップインを見せる田中。大堀はサークリングしながら冷静にパンチを見ている。攻めている分、田中のパンチがよく大堀を捉える。そして第3ラウンド終了後、ダメージを積み重ねられた大堀のセコンドが試合放棄を決定。田中のTKO勝ち。

ライト級4回戦
瀧波 大佑  2RTKO  林 佑樹
 第1ラウンドから始まった打ち合いを最初から制したのは瀧波。数発目の右がヒットしたところでマットに崩れ落ちた。一発ではなく、すでにダメージが溜まりはじめている。ガードを固めてパンチを振るう林だが、最後は瀧波の連打に押し潰されるようにダウン。レフェリーが試合終了を宣言し、瀧波のTKO勝ち。

スーパー・ライト級4回戦
金谷 将三  判定  川人 紀夫
 ミドルレンジを保とうとする金谷に対して、ぐいぐいともぐり込んでいく川人。幾度か金谷をロープに追い込む場面もあったが、致命打を奪うことはできずに判定へ。川人の勝ち。

スーパー・バンタム級4回戦
脇本 雅行  判定  安宅 徹也
 なんとなく余裕を感じさせる立ち上がりの脇本。安宅はなんとか先手を取ろうと、ガードを固めて詰め寄っていく。しかし、脇本のストッピングパンチは正確で、なかなか射程に捉えることができない。この安宅に対して、脇本もなかなか決定打を放てない。クリーンヒットは奪っているが、安宅のタフさが上回っているようだ。そしてその流れのまま試合終了。判定で脇本の勝ち。

57.5kg契約級10回戦
武本 康樹  判定  児島 芳生
 兄のリベンジに燃える武本。序盤から気合いの乗ったパンチを児島に叩き込む。が、児島が耐える。武本のいいカウンターを食らって、一瞬棒立ちになっても、すぐにガードを固めて攻め入る。中盤に入っても前進するのは児島の方だ。第8ラウンド、武本の拳が立て続けに児島の顔面を襲う。が、倒れない、下がらない。児島は前に出続ける。冷静に見れば武本のパンチが効果的にヒットしているのはわかるんだが、児島の心は最後まで折れなかった。判定で武本の勝ち。

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