2007年5月

 このページではテレビで放送されたボクシングの試合結果を、酒を嗜みながらふらふら書きつづっていこうと思います。評価にはかなりの偏りが生じる可能性がありますが、ま、そこはそれ、ご容赦ください。

5月28日 「奥の松 特別純米酒」を嗜みつつ
WBA世界スーパー・バンタム級タイトルマッチ
セレスティーノ・カバジェロ  9RTKO  リカルド・カスティージョ
 距離のあるカバジェロに対して、積極的に距離を潰しにかかるカスティージョ。うまい具合に懐に潜るカスティージョだが、ちょっとでも油断すると、カバジェロのパンチが飛んでくる。しかも、アッパーとチョッピングライト、どっちが来るかわからない。これはやりにくい。粘るカスティージョだったが、次第に圧力を強めるカバジェロに次第にクリーンヒットがなくなり、最後はセコンドがリングに上がって試合は終わった。足がつったのを見かねたんだな。カバジェロのTKO勝ち。

WBA・WBC世界クルーザー級タイトルマッチ
オニール・ベル  判定  ジャン・マルク・モルメク
 ベルのパンチをかいくぐりながら、こつこつと接近戦を挑むモルメク。ベルをロープに追い込んでゆく。ベルも一方的に殴られるだけではない。攻め込んできたモルメクに逆撃をくらわせて、リング中央に押し戻す。両者とも膝を揺らしながらのパンチの交換。そして第6ラウンド、ベルの右ショートフックがモルメクの顎を打ち抜いた。無防備に打たれるモルメクだったが、きわどいところでゴングに救われる。持ち前の試合運びの巧さで互角の打ち合いに戻したモルメクだったが、ベルが仕掛けた終盤の追い込みに体がついていかない。最終ラウンド、モルメクを追い込んでゆくベル。モルメクはすでに下半身に力が入っていない。完全にスタミナ切れだ。そのまま試合は終了し、きわどい判定を制したのはモルメク。

5月27日 「奥の松 特別純米酒」を嗜みつつ
日本ミニマム級タイトルマッチ
三澤 照夫  7R負傷判定  黒木 健孝
 いきなり襲いかかった黒木。迎え撃つ三澤。しょっぱなの黒木の勢いを細かいパンチで殺し、第4ラウンドには三澤の右フックがついに黒木を跪かせる。これにめげず、パンチを繰り出し続ける黒木だったが、第7ラウンド、限りなくダウンに近いスリップのあと黒木が左目の上をカット。試合は一発終了となった。しかし、じっくりポイントを回復しようとしていた三澤にとって、ここでのストップは仇となり、黒木の判定勝ち。

54.5kg契約級10回戦
池原 信遂  判定  福島 学
 福島の懐を狙う池原。ジャブで池原を突き放したい福島だが、池原のプレッシャーが強く、なかなか自分の距離を保つのは苦労しそうだ。次第にき距離がつまり、池原の射程に福島が引きずり込まれてゆく。カウンターをとりたい福島だが、池原の前進は止まらない。終盤に入っても池原の優勢は変わらない。ぐいぐい前に出て、細かいパンチで福島の顔を跳ね上げる。最終ラウンド、ガード無視の打ち合いはゴングが鳴るまで続き、判定で池原の勝ち。

スーパー・フェザー級10回戦
矢代 義光  判定  ジュデフィール・アクロ
 パンチを振るいながら前に出てくるアクロ。序盤、矢代は冷静にこれを見ながら、カウンターのタイミングを計っているようだ。たしかに、矢代のカウンターは時折アクロにヒットするものの、変則スタイルのアクロは、飛び込んでくるタイミングがつかめない。容易に矢代の懐に飛び込んでくる。そして、アクロ、度胸がある。矢代の強打に臆することなく、遅れてもしっかりパンチを返してくるのだ。矢代もなかなかKOする流れに持ってゆけない。最終ラウンドに入っても、矢代は決定的なチャンスがつかめない。決して押されているわけではないのだが、完全にアクロを押すことも出来ないのだ。試合はそのまま終了し、判定で矢代の勝ち。

65.0kg契約級8回戦
前川 洋昭  判定  春山 正太
 初っぱなからじわじわと前に出る前川。春山は必死にガードしながら反撃の機会をうかがうが、次第にブロックが崩されてゆく。腫れ上がった右目の下のせいで、春山の視界はかなり遮られているようだ。中盤以降、前川のオーバーハンドライトがたびたび春山の顔面を捉えるのだが、完全に前川のペースにはならない。しかし、最後まで優勢に試合を運んだ前川。判定で前川の勝ち。

スーパー・ウェルター級8回戦
中川 大資  7R負傷TKO  ゴンスリヤ・ソーターンティップ
 思い切りのいいパンチでゴンスリヤを攻め立てる中川。ガードを堅くして打ち終わりを狙うゴンスリヤだが、中川の連打に織り込まれるボディであっという間に失速していく、ように見えたのだが、ここからがしぶとかったゴンスリヤ。中盤に入ると、中川のパンチにあわせてカウンターを狙うようになる。油断ならない。しかし第7ラウンド、中川のパンチでゴンスリヤのまぶたが裂けた。これが試合続行不可能と判断されて試合終了。中川の負傷TKO勝ち。

5月23日 「出羽桜 大吟醸酒」を嗜みつつ
ウェルター級10回戦
牛若丸あきべぇ  2RKO  ジャック・マカン
 いきなりおどおどした立ち上がりを見せるマカン。あきべぇは一気にロープに押し込んで勝負をかけるが、マカンは時折タイミングのいいパンチを放ち、一瞬ヒヤッとさせる。しかし第2ラウンド、押しつぶすようなパンチでマカンを畳み込み、あきべぇのKO勝ち。なかなかの倒しっぷりだった。いよいよ記録に並ぶ次の試合、明らかなかませ犬を相手に、タイ記録達成などとほざいてほしくないなあ。

フライ級10回戦
亀田 興毅  8RTKO  イルファン・オガー
 低い姿勢で前進する亀田。前の試合と同じスタイルでオガーを追ってゆく。今回の亀田はなかなかいい。高速のコンビネーションがオガーのガードをすり抜けて着弾する。が、どうにも違和感があるのはなんだろう。亀田のパンチは、肘から先が浮いてるような感じがする。ヘビー級の選手に良くある打ち方だと思うんだけど、このクラスでは、威力を拡散するだけだろう。肘までは腰の回転が伝わっているのだが、拳がぶれている。第6ラウンド、亀田のプッシングでオガーがロープ外へ転げ出るが、あれはダウンをとっちゃかわいそうだ。第8ラウンド、さすがにダメージが蓄積したオガーがダウンする。亀田の追撃に抗うオガーだったが、ちょっとふらついたところでレフェリーストップ。亀田のTKO勝ち。

5月19日 「出羽桜 大吟醸酒」を嗜みつつ
WBO世界スーパー・ミドル級タイトルマッチ
ジョー・カルザゲ  3RTKO  ピーター・マンフレド
 高速リードブローの交換で始まった対戦。この差し合いでマンフレドを見切ったカルザゲは、第3ラウンドからプレッシャーを強め、ロープに押しつける。この連打にまったく手の出なくなったマンフレドが何を狙っていたのかわからないが、何をする時間も与えられずレフェリーストップ。カルザゲのTKO勝ち。

WBA・WBC世界スーパー・ミドル級タイトルマッチ
ミッケル・ケスラー  判定  リブラド・アンドラーデ
 ボディ打ちを交えながら積極的に前に出てくるアンドラーデ。この馬力が序盤のケスラーを圧倒する。しかし、引き気味ながらもアンドラーデのガードをかいくぐってパンチを炸裂させるケスラー。が、アンドラーデは止まらない。確実に、アンドラーデにダメージは蓄積されているはずなのだが、何事もなかったように、ケスラーのパンチをもらいながら前に出てくる。何事もないはずがないのだが・・・。いくらなんでも、これでもつはずがないと思ったアンドラーデの突進だが、折り返し点を迎えても、平気で前に出てくる。終盤、ケスラーの強烈なパンチがアンドラーデに炸裂し続ける。だが、この男は止まらない。見ているこちらが信じられないほど、打たれ強い。ケスラーが迂闊に連打に出ると、逆撃をくらってしまうほどだ。そして、ついに迎えた最終ラウンド、アンドラーデの猛攻が始まる。クリーンヒットをとるのは相変わらずケスラーなのだが、ケスラーの強烈なパンチをくらって、なぜかアンドラーデが倒れない。そしてそのまま試合終了のゴングが鳴り、判定でケスラーの勝ち。いやー、こんなボクサーがいるんだなあ。ケスラーのパンチをすべて吸収してしまった。ケスラーが悪かったわけではない。敗者だけど、ある意味、強い。

WBOクルーザー級タイトルマッチ
エンゾ・マカリネリ  1RTKO  ボビー・ガン
 いきなりマカリネリの圧倒劇が始まった。ガンに容赦なく降り注ぐマカリネリの強打に、為す術もなく痛めつけられてゆくガン。そして、最初のダウンの後、レフェリーは眼を凝らしていた。試合が再開されて、再びマカリネリの連打が始まろうとしたその時にレフェリーストップ。マカリネリのTKO勝ち。格が違ったな。

5月16日 「梅錦 純米酒」を嗜みつつ
WBAラテンアメリカフェザー級王座決定戦
リカルド・フアレス  判定  ホセ・エルナンデス
 細かく手を出してフアレスを牽制するエルナンデス。フアレスは微妙に距離をアジャストしながら、確実にパンチをヒットさせている。そして第2ラウンド、狙い澄ました右ストレートがカウンターでエルナンデスの顔面を打ち抜いた。フアレスがダウンを奪う。エルナンデスは必死に盛り返しを図るが、パンチの正確性はフアレスの方が上。エルナンデスは左を出すこと自体、カウンターのリスクに曝されている。それでも粘るエルナンデスは、時折放つ鋭い連打でフアレスの猛攻を寸断するが、ペースを逆転するところまではいかない。が、フアレスも詰めまで持っていくことはできず、試合は終了。判定でフアレスの勝ち。

WBC世界スーパー・ウェルター級タイトルマッチ
オスカー・デラ・ホーヤ  判定  フロイド・メイウェザー
 じっくりプレッシャーをかけるデラホーヤと、鋭いリードパンチで攪乱するメイウェザー。デラホーヤの圧力にメイウェザーがやや下がり気味だ。このまま一気に押し潰したいデラホーヤなのだが、調子に乗って連打していると、メイウェザーのカウンターが、鋭く切れ込んでくる。油断はできない。しかし、終盤に入っても流れはデラホーヤに傾いている。メイウェザーは起死回生の一発を狙っているのか、第9ラウンドに入っても大きな動きはない。第11ラウンドに入って、メイウェザーが加速し始めた。キレのあるパンチがデラホーヤのガードをすり抜けて着弾する。デラホーヤはボディが効いたか、メイウェザーの上下の打ち分けに反応できない。最終ラウンド、メイウェザーを攻め立てるデラホーヤ。しかし、メイウェザーの呼び込みにうまく乗ってしまっているのか、ことごとくクリーンヒットをもらってしまう。ラスト10秒、高速連打が乱れ飛び、ゴングもかき消す大歓声の中、試合は終了した。判定でメイウェザーの勝ち。ひとつの時代が終わる・・・のかな?

5月5日 「梅錦 純米酒」を嗜みつつ
フェザー級10回戦
ルディ・ロペス  5RTKO  松田 直樹
 松田の踏み込み際にアッパーを放つロペス。一瞬、二の足を踏んだ松田にロペスの左アッパーがヒット。第1ラウンドにダウンを奪われる。地元の声援に押されてプレッシャーを強めるロペスだが、ひととおり凌いだ松田から逆転の一発が飛び出した。第4ラウンド、右ストレートでロペスからダウンを奪い返す。そして第5ラウンド、再度逆転をはかるために攻め急いだロペスの顎に、振り抜いた松田の左フックがジャストミートした。大の字にマットに叩きつけられるロペス。レフェリーはカウントをとらずに試合をストップし終了。松田のTKO勝ち。松田のパンチはどれもコンパクトで、ダウンをとったパンチは2度ともロペスのガードの内側をすり抜けていた。見事なTKO勝ちだった。

WBA世界ウェルター級タイトルマッチ
ミゲール・コット  11RTKO  オクタイ・ウルカル
 ガードを固めて慎重な立ち上がりを見せるコット。ウルカルは細かいパンチでコットにペースを掴ませまいとするが、コットのボディが序盤からウルカルを追いつめはじめる。このボディでウルカルを萎縮させ、真綿で首を絞めるように攻め続けるコットに、かなりストレスを溜めているウルカル。なんとかコットの前進を止めようと、強いパンチでの攻撃に切り替えるが、この土俵でもコットが打ち負けることはない。中盤も攻められ続けのウルカルだが、そのタフさは尋常ではないようだ。コットの猛攻にさらされながらも反撃を試みる。再三にわたるバッティングもあって、コットもなかなかとどめを刺すまでに至らない。終盤に入って、足を使い始めたウルカル。倒さなきゃ勝てないこの局面で、何を狙っているのか?第11ラウンド、バッティングで再びウルカルに減点が言い渡されたところで、ウルカルのセコンドがタオルを振った。最後は拍子抜けだったが、コットのTKO勝ち。

5月3日 「梅錦 純米酒」を嗜みつつ
WBA世界スーパー・フライ級タイトルマッチ
名城 信男  判定  アレクサンデル・ムニョス
 長いジャブで距離をとるムニョス。名城はなんとか懐に潜ってボディを叩きたい。序盤、名城の左フックがムニョスにヒットする。が、ムニョスの強打の連打が名城の前進を許さない。特にムニョスのアッパーは前傾姿勢で突進する名城にとっては脅威だ。このムニョスの攻撃に対して、名城はいつも通りボディを攻める。アッパーを被弾するリスクを承知で、もぐり込んではボディを放つ。終盤に入り、離れたところでパンチを当てているムニョスが、ポイントではやや有利か。だが、積み重ねた名城のボディは確実にムニョスにダメージを与えている。もっと、ボディを攻めたい名城だ。攻撃重視の両者。互いの攻撃の壁を打ち破ることはできず、試合は終了。判定でムニョスの勝ち。名城は攻めるきっかけをつかめなかった。ムニョス強し。

WBA世界スーパー・フェザー級タイトルマッチ
エドウィン・バレロ  8R負傷TKO  本望 信人
 じっくりと様子見をする両者。が、それもつかの間、バレロが本望に襲いかかる。本望はカウンターを狙ってバレロのパンチをいなすが、なかなか手が出ない。中盤、血が目に入って焦る本望に、バレロの強打が襲いかかる。しかし、この状態でもバレロのパンチをかわし続ける本望のテクニックは大したものだ。終盤に入って早々、数カ所の傷から流血しながらも、バレロに立ち向かう本望だったが、第8ラウンドのドクターチェックで試合終了が言い渡され、バレロのTKO勝ち。ここまでバレロを苦しめたのは大したものだ。が、パワーの差は歴然だった。

WBC世界バンタム級タイトルマッチ
長谷川 穂積  判定  シンピウェエ・ベチェカ
 対峙してみると、ベチェカの距離の長さが目立つ。じりじりと距離を詰めながらプレッシャーをかける長谷川だが、ベチェカの懐をとるのは並大抵のことではない。中盤にはいると、ベチェカの長距離砲が長谷川を捉え始める。長谷川もムキになって応じるが、この距離での打ち合いでは不利だ。ベチェカが距離をキープし始める。最終ラウンド、強引にきっかけを作った長谷川は、ここぞとばかりにベチェカを攻めたてる。しかしベチェカを倒しきることはできず、判定で長谷川の勝ち。あのマットの滑り安さは、試合を興ざめさせた。コマーシャルはいいが、なんとかしてもらいたいな。

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