2009年11月

 このページではテレビで放送されたボクシングの試合結果を、酒を嗜みながらふらふら書きつづっていこうと思います。評価にはかなりの偏りが生じる可能性がありますが、ま、そこはそれ、ご容赦ください。

11月29日 「さいたまスーパーアリーナのビール」を嗜みつつ
WBC世界フライ級タイトルマッチ
内藤 大助  判定  亀田 興毅
 因縁の戦いとなったこの試合。展開は予想外の方向に向かった。相変わらずの変則スタイルで前に出る内藤。亀田は当然これを迎え撃つものと思っていたが、なんと足を使って距離をとりはじめる。内藤のワンツーの数cm外側に構え、打ち終わりにカウンターで右フック。ちょっと距離があいた瞬間に突然の左ストレート。それは、内藤の攪乱戦法を殺し、サウスポーのメリットを最大限に活かす、なんとも合理的な戦法。もちろん、3ラウンドKO予告はこの布石となるブラフだったのだろう。接近戦には一切応じず、ガードを固めて内藤のパンチをほとんど殺す亀田。最終ラウンド、腫れあがった内藤の顔が試合の流れを物語っていた。最後まで安全運転した亀田の判定勝ち。正直、巧い、と思う。が、亀田に求められるボクシングって、アレなんだろうか?「浪速の闘犬」の遠吠えが虚しく聞こえた気がした。

11月25日 「李白 純米酒」を嗜みつつ
ウェルター級8回戦
ダニー・ガルシア  2RTKO  パベル・ミランダ
 強打で距離を測る両者。徐々に前足にウェイトがシフトしていく。先に手を出すミランダの打ち終わりにガルシアがカウンターをあわせようとする。そして第2ラウンド、ガルシアの右フックがミランダの顎をカウンターで捉えた。返しの左フックもテンプルを捉えてダウンを奪う。なんとか立ち上がったミランダだが、ギアを上げたガルシアの連打にズルズルと後退し、コーナーで喰らったガード越しのパンチで膝をついた。この瞬間レフェリーが両手を交差して試合終了。ガルシアのTKO勝ち。立ち上がりは抑え気味だったが、一度ダウンを奪ってからの瞬発力は見事。

ヘビー級6回戦
アシャンティ・ジョーダン  判定  アンドリー・カースロン
 ジャブでジョーダンを攻め立てるカースロン。だが、次第に距離が詰まってくると、ジョーダンの圧力がカースロンを下がらせはじめる。疲労もあるのか、逃げに入ったカースロンだが、時折思い出したように連打を放つ。ジョーダンは優勢に攻めつつ、最後まで畳み込むことはできずに試合終了。判定でジョーダンの勝ち。

ライト級10回戦
ロバート・ゲレーロ  8R終了負傷TKO  エフレン・イノホサ
 序盤から冴えるゲレーロの左ストレート。イノホサはじりじり後退しながら応戦するが、ゲレーロの拳がガードの隙間に滑り込んでくる。ゲレーロの腕を折りたたんだフックが有効だ。眼の前の顔面を打ち抜いている。中盤、イノホサがタフであると判断したゲレーロはボディに攻撃の重点を移し、カウンターのボディブローをイノホサの鳩尾に幾度も突き刺す。終盤にはいると試合はすでにワンサイド。踏ん張るイノホサに、ゲレーロのパンチが容赦なく叩き込まれるようになる。それでも倒れなかったイノホサだが、ヒジの負傷で第9ラウンドのゴングに応じることはできなかった。ゲレーロのTKO勝ち。

日本スーパー・ライト級タイトルマッチ
小野寺 洋介山  判定  和宇慶 勇二
 序盤から接近戦を挑む和宇慶。小野寺もこれに応じて打ち合う。勢いで勝る和宇慶がペースを引き寄せてゆく。第3ラウンド、先にパンチを当てた和宇慶だったが、乱打戦の中で小野寺のフックを直撃されて逆にダウンを喫してしまう。変則的なボディワークで和宇慶を翻弄し、体ごと叩きつけるパンチを振るう小野寺に、和宇慶はリズムがつかめない。しかし、細かいパンチを軸になんとか突破口を見つけようとしている。終盤は一瞬たりとも目の離せない乱打戦となった。細かく攻める和宇慶に対して、ここまで空振りの多かった小野寺のパンチが捉えるようになってきている。最終ラウンド、小野寺のKOパンチを何発も喰らいながら、和宇慶は倒れない。そして打ち返す。ラスト1分。小野寺の左右フックが降り注ぐ中、和宇慶はまだ逆転のカウンターを狙っていた。だが、小野寺の攻めに割り込むことは最後までできず試合終了。判定で小野寺の勝ち。希にみる乱打戦を制した小野寺は強かった。が、それに応じ続けた和宇慶もすばらしかった。

WBC世界ミドル級暫定王座決定戦
セバスチャン・ズビック  判定  ドメニコ・スパダ
 ぐいぐいと距離を詰めるスパダに手を焼くズビック。突き放したいところだが、スパダの突進がそれを許さない。中盤に入っても変わらない展開に、ズビックのスタミナが奪われてゆく。ディフェンスに長けたズビックはスパダのパンチを直撃こそされていないが、接近戦ではクリンチ以外に為す術がない。第8ラウンド、スパダの踏み込み際に右のカウンターをジャストミートさせるが、スパダの勢いを止めるには後続打が必要だったようだ。だが、この一発をきっかけにズビックの動きが変わる。軽くステップを刻んでカウンターを放つズビックに、スパダの突進が鈍ってゆく。しかし、スタミナ勝負ではスパダの方が上だったようで、あっという間に失速したズビックはふたたびスパダの連打に巻き込まれてゆく。最後まで決定打を出せない両者の戦いに試合終了のゴングが鳴り、判定でズビックの勝ち。攻勢よりも有効打を考慮したうえに、ホームタウンデシジョンを加えた結果だ。

WBA世界ミドル級タイトルマッチ
フェリックス・シュトルム  判定  コーレン・ゲボル
 シュトルムの懐に潜り込む小柄なゲボル。まずは様子見のシュトルムはガードを固めてやり過ごし、離れたところで長距離砲を放つ。序盤、ゲボルに食いつかれながらもシュトルムはリバーブローを繰り返す。それほどゲボルを突き放すのが難しいようだ。中盤に入ると、ゲボルの攻めはさらにしつこさを増す。頭を押しつけた体勢から左右のパンチを叩き続けてくる。シュトルムはじっくりと構えてカウンターをねじ込むが、リズムを取り戻すことはできない。しかし終盤、ついにゲボルのダッシュが衰えはじめた。シュトルムのパンチがゲボルの突進を的確に捉えはじめる。すでに前に出るだけのゲボルをバックステップしながらシュトルムが狙い打ちする。最終ラウンド、ゲボルが最後の力を振り絞って攻勢に出た。それでもパンチをヒットさせるのはシュトルムだが、ゲボルは倒れない。そして試合終了。判定でシュトルムの勝ち。

11月21日 「李白 純米酒」を嗜みつつ
WBC世界ライト級挑戦者決定戦
アントニオ・デマルコ  9RKO  アンジス・アジャホ
 第1ラウンド、互いの様子を見るデマルコとアジャホにいきなり観客からブーイングが浴びせられる。なんとも気が早い。まずは攻めに入ったアジャホはデマルコを打ち合いに巻き込もうと乱打戦を仕掛けるが、中盤に入る頃にはデマルコが伸びのあるストレートでアジャホを押し戻しはじめる。最短距離を走る左ストレートだ。終盤に入って互いの一発で流れの変わるシーソーゲームが続いたが、第9ラウンド、デマルコの左ストレートがアジャホの顔面を打ち抜いた。マットに崩れたアジャホだが、後続打が反則であったことをアピールしてマットに寝ていたらカウントアウト。デマルコのTKO勝ち。デマルコは恐いパンチを打つ。アジャホはもう少し空気を読んだ方がいいだろう。

IBF世界バンタム級タイトルマッチ
ジョセフ・アグベコ  判定  ビック・ダルチニャン
 初っぱなから変則スタイルでプレッシャーをかけるダルチニャン。ガードを固めるアグベコだが、気後れはしていないようで、しっかり反撃してくる。第2ラウンドは互いにパンチを叩き込む、壮絶な打ち合いのスタートとなった。パワーで互角の両者。中盤も前に出続けつつ、しかしいつものように相手を圧倒できないダルチニャンは、徐々にアグベコに押し戻されはじめる。そして第7ラウンド終了間際、中途半端なパンチでアグベコからダウンを奪ったダルチニャン。しかし、このダウンでタイムキーパーがご乱心したのか、このラウンドは4分間続いた。まれにみる珍事だ。まるでダメージのないダウンだったため、ペースは引き続きアグベコに傾きはじめている。終盤、ぎこちないヒットアンドアウェイを繰り返すダルチニャンだが、アグベコのペースを崩すことができない。最終ラウンド、互いに強打を放ち合う両者だが、焦りが見えるのはダルチニャン。結局そのままゴングが鳴って試合終了。判定でアグベコの勝ち。

11月19日 「七代目 純米吟醸生酒」を嗜みつつ
WBC世界ライト・ヘビー級タイトルマッチ
アドリアン・ディアコヌ  判定  ジャン・パスカル
 大きく距離をとってスピードでディアコヌを翻弄するパスカル。ディアコヌはぐいぐいと前に出ながらプレッシャーをかけようとするが、序盤はパスカルのスピードについていけない。中盤に入って完全にリズムに乗ったパスカル。第5ラウンド、ハンドスピードでも勝るパスカルの左フックがディアコヌの顔面を打ち抜いた。パスカルがダウンを奪う。しかしその直後、ディアコヌの大きなパンチがパスカルのこめかみを掠めた。蹈鞴を踏むパスカル。両者とも足が鈍り、互いに追撃ができない。このダメージから先に復活したパスカルは、再びスピードでディアコヌを封じてしまう。終盤、さすがにスピードが落ちてきたパスカルをディアコヌが追ってゆくが、こちらも疲労からダッシュにキレがない。最後までパスカルを捉えることはできず試合終了し、判定でパスカルの勝ち。

IBF世界ミドル級タイトルマッチ
アルツール・アブラハム  10RTKO  マヒール・オラル
 鉄壁のガードをかかげるアブラハムに対して、オラルはガードの堅さを確認するようにリードパンチを放つ。そしてアブラハムのガードがほどける一瞬に、相打ち覚悟のカウンターを叩き込む戦法だ。いいリズムで攻めていたオラルだったが、第4ラウンド、ついにアブラハムが相打ち合戦に応じた。そして左フックがオラルの顎を薙ぐ。アブラハムがダウンを奪う。中盤に入り、次第にダメージを溜めてゆくオラル。第6ラウンド、サイドステップしたところへアブラハムの返しの右を喰らってダウンを喫する。このままじわじわと炒め続けられるオラル。そして第10ラウンド、アブラハムの猛攻に3度ダウンしたオラルを見かねて、セコンドからタオルが投げ込まれた。アブラハムのTKO勝ち。巧い攻め方をしたオラルだったが、アブラハムの牙城は揺るがず。結局、倒されるラウンドを先延ばししただけだった。

日本ライト級タイトルマッチ
三垣 龍次  1RTKO  近藤 明広
 あっという間だった。試合開始早々、近藤のワンツーを直撃されて蹈鞴を踏んだ三垣。この隙を近藤は逃さなかった。連打であっという間にロープ際に三垣を追いつめ、パンチを雨あられと叩き込む。棒立ちになった三垣をみて、レフェリーが割って入って試合終了。近藤のTKO勝ち。まさに瞬殺だった。

バンタム級8回戦
井川 政仁  判定  冨山 浩之介
 第1ラウンドのパンチ交換の中、冨山の右ストレートが井川のこめかみを貫いた。ストンと膝から崩れ落ちる井川。冨山がまずダウンを奪う。ここから一気に攻め込みたかった冨山だが、やや狙いすぎたか。中盤に入る頃には、前進してくる井川のパンチが次第に冨山を捉えはじめる。そして最終ラウンド、ペースを取り戻せない冨山を井川が攻め立てる。ラスト10秒でクリーンヒットを奪った井川は冨山をコーナーに追い込むがそこで試合終了のゴングが鳴った。判定で冨山の勝ち。

ライト・フライ級8回戦
瀬川 正義  判定  田口 良一
 序盤、前に出る田口を迎え撃つ瀬川。きわどいパンチの交換は中盤まで続くが、次第に瀬川のプレッシャーが田口を後退させはじめる。接近戦で瀬川のボディブローが突き刺さるたび、田口の動きが止まる。だが、田口のパンチも瀬川を捉え、流れを完全に渡さない。激しい打ち合いは最終ラウンドまで続くが、打ち合いを優勢に進めているのは瀬川だ。田口も最後の瞬間まで粘るが、そのまま試合終了のゴング。判定で瀬川の勝ち。

ウェルター級8回戦
高山 樹延  2RTKO  和田 直樹
 踏み込んで重たいパンチを叩きつける高山。右打ちおろしが和田の顔面を掠めて高山が最初のダウンを奪う。続く第2ラウンド、コーナーを背負った和田に高山の右ストレートが炸裂。2度目のダウンを奪う。かろうじて立ち上がった和田だったが、ふたたび高山の右が顔面を打ち抜き吹き飛ばした。大の字にマットに叩きつけられた和田をみてレフェリーが即座に試合をストップ。高山のTKO勝ち。豪快な一撃だった。

72.0kg契約級6回戦
カルロス・リナレス  1RKO  タタク・ハリウィヤント
 最初から足がばたばたしているハリウィヤント。ほんとにボクサーなのか疑問な選手だが、まずはローブローで悶絶。そしてリナレスのラッシュであっという間に轟沈。こんなの相手にしてたら弱くなるぞ。

11月18日 「七代目 純米吟醸生酒」を嗜みつつ
バンタム級4回戦
高橋 裕基  判定  興津 洋介
 攻め込んでくる興津をカウンターで迎え撃つ高橋。滑り出しは高橋のパンチが興津を捉える。後半に入っても前に出続ける興津だが、第3ラウンド、高橋の右ストレートがきれいにカウンターで炸裂した。マットに膝をついた興津はすぐに前進を再開し、高橋の追撃をなんとか阻む。最終ラウンドも必死に手を出し続けた興津だったが、高橋のペースを崩すことはできずに試合終了。判定で高橋の勝ち。

スーパー・バンタム級4回戦
西口 直輝  判定  舟木 隆太
 素早い出入りを繰り返す西口の機先を制したい舟木。まず距離を支配したのは西口だ。しかし、徐々にプレッシャーを強めてゆく舟木は、西口を自分の距離に引きずり込んでゆく。後半にはいると両者ミドルレンジで足を止めての打ち合いとなる。互いにボディを織り交ぜたいい攻めを見せるが、決定打を放つことはできずに試合終了。判定で西口の勝ち。

53.0kg契約級6回戦
石田 匠  判定  森川 真一郎
 ジャブで突き放す石田を細かいステップで追いかける森川。序盤、石田を追いつめていった森川だったが、中盤に入って石田がスピードに乗った攻めを見せ始め、試合は一進一退の展開となる。終盤、石田の足は徐々に止まり、最後は激しい打ち合いとなる。だが、致命的なダメージを与えることはできずに試合終了。判定で石田の勝ち。

109ポンド契約級8回戦
國重 隆  判定  ルンニルン・サクポトーン
 ジャブを突きながら慎重に様子を見る國重。対するルンニルンもじっくりと國重の動きを見定めているようだ。中盤、打ち合いは次第にクロスレンジに移行し、頭をつけてのパンチの交換となる。クリーンヒットはやや國重の方が上だが決定打とはならず、判定で國重の勝ち。

11月12日 「七代目 純米吟醸生酒」を嗜みつつ
WBC世界ライト・フライ級タイトルマッチ
エドガル・ソーサ  5RTKO  カルロス・メロ
 豪腕のソーサに打ち合いを挑むメロ。序盤の接近戦では健闘するが、ガードの隙間に滑り込むパンチの数はソーサの方が上だ。第4ラウンド、メロがギアを一段上げてきた。ソーサの懐に潜り込んで上下にパンチを散らしてくる。だが、これに呼応するようにペースを上げたソーサが主導権を渡さない。中盤に入っても戦い方を変えず前進してくるメロだったが、第5ラウンドに突き刺さったソーサのリバーブローに膝を折った。苦悶の表情を浮かべるメロ。立ち上がったもののソーサのラッシュに巻き込まれて為す術がない。見かねたレフェリーが割って入って試合終了。ソーサのTKO勝ち。一発はないが、第5ラウンドまでにメロに与えたダメージは甚大だった。メロの表情がそれを物語っていた。

欧州ライト・ヘビー級タイトルマッチ
ユルゲン・ブレーマー  1RTKO  アントニオ・ブランカリオン
 開始10秒でブランカリオンにワンツーを叩き込んだブレーマー。決定的なダメージを負ったブランカリオンはなんとか逃げ切りをはかるが、執拗に追撃するブレーマーを振り切れなかった。立て続けに4度のダウンを奪ってブレーマーのTKO勝ち。見事な速攻だった。

WBA世界スーパー・ライト級暫定王座決定戦
ビクター・オルティス  6RTKO  マルコス・マイダナ
 第1ラウンドから全開で打ち込んでゆくマイダナ。このパンチをかわしながらプレッシャーをかけようというオルティス。スリリングなパンチの交換の中、オルティスの右フックがカウンターでマイダナを捉えた。このチャンスに追撃を狙ったオルティスだったが、対峙した瞬間にマイダナの右ストレートを真正面から食らってダウンを奪い返されてしまう。先の見えない打ち合いが続く序盤、第2ラウンドに再びオルティスが2度のダウンを奪った。2度とも右フック。連打の中で両者のスピードの差が出ている。これに対してマイダナは、オルティスの踏み込み際に狙いを絞るが、オルティスの踏み込みをなかなか捉えることができない。中盤、主導権を握っているのはオルティスだが、油断できる状況ではない。マイダナの強打が虎視眈々と隙を狙っている。第6ラウンド、思いっきり踏み込んだマイダナの右ストレートがオルティスを直撃した。コーナーまで後退するオルティス。一気に劣勢に立たされたオルティスはコーナーからの脱出を試みるが、マイダナの射程から逃げることはできなかった。再度コーナーへ追いつめたところでマイダナのラッシュに晒されてダウン。立ち上がったオルティスだったが、急激に腫れあがった顔面を見てレフェリーがストップを指示し、マイダナのTKO勝ちとなった。フロックではない。強い。それが結果になっただけだ。

スーパー・フライ級4回戦
吉原 涼人  判定  松井 大輝
 ミドルレンジでパンチを出し合う吉原と松井。きわどいパンチが互いの顔面を掠めるが、致命的なダメージはなかなか与えることができない。そんな仲良く顔面を捉えているのは松井の左フックなのだが、あと一歩踏み込みが足りない。後半に入って徐々にパンチを集め始めた吉原が、徐々に流れを呼び込みはじめていた。最終ラウンド、足を止めての打ち合いは打ちつ打たれつのシーソーゲーム。最後まで決着はつかずに試合終了。判定で吉原の勝ち。

フェザー級6回戦
大堀 晃司  判定  山口 伸也
 主導権争いを続ける両者。互いのパンチがヒットし続ける中、大堀のパンチが山口を後退させはじめた。だが、追いつめたところで山口のカウンターが炸裂し、流れを押し戻されてしまう。後半にはいると、大堀の動きが鈍りはじめたのか、山口のパンチが再三大堀の打ち終わりを捉え、顔面を弾き飛ばす。両者ダウンしてもおかしくないパンチを喰らいながら、ふらふらの状態でパンチを出し続ける。激しい打ち合いは最終ラウンド終了まで続き、試合終了。判定で大堀の勝ち。両者とも、根性見せてもらった。

スーパー・バンタム級8回戦
上谷 雄太  判定  佐々木 佳浩
 激しく出入りする佐々木を、じっくり迎え撃つ上谷。中盤まで、自分のペースを守る上谷を、佐々木が崩そうとしてるといった展開が続く。再三にわたって上谷のパンチをクリーンヒットされながら、タフネスを武器に前に出続けた佐々木だったが、最後までペースを奪うことはできず、判定で上谷の勝ち。

48.5kg契約級8回戦
井岡 一翔  2RTKO  松本 博志
 体を振りながら細かくパンチを放つ松本に対して、井岡は距離を保ったままパンチを叩き込む。第2ラウンド、井岡のリバーブローが松本の腹に突き刺さった。前のめりになったところへ井岡の右フックが顎を直撃。井岡がダウンを奪う。立ち上がった松本だったが、井岡の追撃に耐えることはできずにレフェリーストップ。井岡のTKO勝ち。おじさん譲りとは言わない。戦っている本人に失礼な発言だ。センスがいい。紛れもなく強い。

11月9日 「七代目 純米吟醸生酒」を嗜みつつ
ライト級10回戦
ウルバノ・アンティロン  5RTKO  タイロン・ハリス
 ガードを固めて突進するアンティロンを、ハリスのジャブが突き放す。序盤は距離のせめぎ合いとなった。まずクリーンヒットを奪ったのはアンティロン。ボディを抉られてハリスの体が折れ曲がった。アンティロンが次第に加速してゆく。絶え間なく叩き込まれるアンティロンのボディ。だが、ガードをはずせば顔面にパンチが飛んでくる。第5ラウンド、押し潰されるようにハリスはマットに膝をついた。かろうじて立ち上がったものの、再びロープに詰めたところでアンティロンの連打が炸裂。崩れ落ちたハリスを見てレフェリーは試合をストップ。アンティロンのTKO勝ち。パワフルという言葉が似合うボクサーだな。

IBFインターナショナル・スーパー・フライ級王座決定戦
ホルヘ・アルセ  3RTKO  フェルナンド・ルマカド
 鋭いパンチの交換で様子を見ていたアルセとルマカド。ペース争いが加速していくとように見えた第3ラウンド、ルマカドのジャブにアルセの右ストレートがクロスカウンター気味に炸裂した。一瞬でルマカドを切って落としたアルセ。なんとか立ち上がったルマカドだが、レフェリーは試合続行不能と判断して試合終了。アルセのTKO勝ち。きれいな勝ち方だった。

WBO世界スーパー・バンタム級タイトルマッチ
ファン・マヌエル・ロペス  9R終了TKO  オリビエ・ロンチ
 初っぱなからプレッシャーをかけるロペスに対して、後退一方となるロンチ。第2ラウンド、完全に呑まれたままロペスの右フックを食らってダウンを喫する。ロペスの強打には対抗しきれないと悟ったか、ここからロンチは足を使っての立て直しを図る。ロペスの優勢は変わらないものの、ロンチがロープに追いつめられるシーンは少なくなった。だが第9ラウンド、なにげないロペスの左ストレートでロンチはダウンを喫する。これで心が折れてしまったのか、第10ラウンド開始のゴングに応じることはなく、ロペスのTKO勝ち。逃げ回る相手を倒すことはできなかったが、心はきっちりへし折った。やはり、強い。

スーパー・ウェルター級8回戦
エリスランディ・ララ  4RTKO  エドウィン・バスケス
 スピードのあるララのパンチにバスケスはやや引き気味。第1ラウンドからララが完全にペースを支配する。そして第2ラウンド、バックステップしたララのストレート3連打でバスケスが崩れ落ちた。最初のダウンを奪う。そのまま一方的に試合を薦めるララ。バスケスがワンアクションおこなううちに、ララのパンチが3発飛んでくる。バスケスは何もできない。第4ラウンド、ただ殴られるだけになったバスケスを見てレフェリーが試合終了を宣言。ララのTKO勝ち。圧倒的とはこういう試合をいうのだろう。

スーパー・バンタム級4回戦
ギジェルモ・リゴンドー  3RTKO  ファン・ノリエガ
 第1ラウンド開始20秒でダウンを奪ったリゴンドー。パンチが速くて重い。為す術のないノリエガを見てレフェリーが試合をストップした。リゴンドーのTKO勝ち。底を見せるどころか汗をかくまでいかなかったろう。正直、試合にならなかったので、次の試合を早く見たい。

ウェルター級10回戦
リチャード・グチェレス  判定  アントワン・スミス
 互いに手を出しつつも主導権を奪えない序盤。だが、徐々にスミスがグチェレスを後退させはじめる。手数でグチェレスに反撃の隙を与えないスミスは、中盤も流れを支配しつづけ、試合は終盤に突入する。グチェレスはスミスを射程に捉えるべく大きなパンチを振るうが、ことごとくかわされて反撃されてしまう。試合はそのまま終了し、判定でスミスの勝ち。

11月7日 「七代目 純米吟醸生酒」を嗜みつつ
WBC世界フェザー級タイトルマッチ
粟生 隆寛  判定  エリオ・ロハス
 じっくりと探りを入れる両者。カウンターを狙う粟生の顔面をロハスの長い右が掠めてゆく。序盤、堅さのとれない粟生はロハスのパンチをかわしきることができない。中盤に入ってますますリズムに乗るロハス。対する粟生はなかなか本来の動きに戻ることができない。ロハスの細かいパンチが粟生の顔面に再三ヒットする。後半、左フックのクロスカウンターでロハスをぐらつかせた粟生だったが、ロハスのリズムを崩しきることはできなかった。そのまま試合終了のゴングが鳴り、判定でロハスの勝ち。

WBC世界バンタム級タイトルマッチ
長谷川 穂積  1RTKO  ネストール・ロチャ
 ジャブを突きながらロチャを追いつめてゆく長谷川。ガードを固めて長谷川のパンチをパーリングしていたロチャに、長谷川の左ストレートが叩き込まれた。一瞬ロチャのガードが崩れたところへ返しの右フック。ロチャの顎を切って落とす。長谷川がダウンを奪った。重大なダメージを負ったロチャに追い打ちをかける長谷川。あっという間にロープに追いつめて雨あられとパンチを浴びせ、2度目のダウンを奪う。かろうじて立ち上がったロチャだったが、ふらつく足元を見てレフェリーが試合終了を宣言。長谷川のTKO勝ち。もう形容する言葉が見つからない。ただ、強い。

11月6日 「七代目 純米吟醸生酒」を嗜みつつ
WBC世界スーパー・ウェルター級挑戦者決定戦
アルフレド・アングロ  判定  カーミット・シントロン
 序盤、ぐいぐい前に出るアングロを、シントロンはサイドステップでいなしながらパンチを叩き込む。だが、アングロが止まらない。しかし中盤に入ると、シントロンのカウンターがアングロの顔面のきれいに捉えるようになる。ペースは徐々にシントロンに移ってゆくが、アングロは前進をやめない。終盤、変わらずしつこく前に出続けるアングロだが、シントロンをきれいに捉えることができない。逆にシントロンのカウンターをもらって動きを止められてしまう。最終ラウンド、逆転KOを狙うアングロを、シントロンは徹底したアウトボクシングでさばききって試合終了。判定でシントロンの勝ち。

WBC世界ウェルター級タイトルマッチ
アンドレ・ベルト  判定  ファン・ウランゴ
 ウィービングしながらベルトの速射砲をかきわけるウランゴ。ガードをすり抜けるベルトのパンチを喰らいながらも、頭を振って致命打をかわしながら豪打を振るい続ける。距離をとられる勝負にならないウランゴは、踏み込み際にすべてを賭けて集中打を放ち、ベルトを圧倒する。第6ラウンド、全力を込めた連打を出し始めたベルトだが、ウランゴは怯まずパンチを返してくる。プレッシャーをかけているのはウランゴの方だ。終盤に入って足を使い始めたベルトをウランゴが追いかける。最終ラウンド、淡々とボディを攻めるウランゴにベルトの足が止まる。最後の30秒でがっぷり四つの打ち合いが展開されるが、決着がつく前に試合終了のゴングが鳴った。判定でベルトの勝ち。ウランゴ、いい戦い方をしたんだがなぁ。

11月5日 「七代目 純米吟醸生酒」を嗜みつつ
52.2kg契約級10回戦
粉川 拓也  判定  熊 朝忠
 強引に踏み込んで強打を振り回す熊。距離をとりたい粉川だが、なかなかカウンターを合わせることができない。第3ラウンド、アッパーをきっかけに攻め込んだ粉川だったが、熊の一発で勢いを寸断されてしまう。狙っているパンチは異なるが、まずは互角の打ち合いだ。この均衡がなかなか破れない。ラウンドが進んでも冴える粉川のパンチ。それをものともせずに踏み込んでくる熊。最終ラウンドに入っても打ち合いは続く。そして、両者決定打を放つことはなく試合終了のゴングが鳴った。判定で粉川の勝ち。

クルーザー級4回戦
ヤソマス・ライリー  無効試合  ジュリアス・ジャクソン
 第1ラウンド、いきなりライリーのラッシュに巻き込まれたジャクソンは、為す術なくダウンを喫する。立ち上がったジャクソンは反撃を試みるが、ライリーの強烈な左右を浴びてマットに跪いた。第2ラウンド、一発狙いで強打を振り回しはじめたジャクソンだが、ライリーのコンパクトで強烈なパンチの前にみるみる劣勢になってゆく。しかし、なんとか最終ラウンドまで耐えきったジャクソン。そのままライリーの攻めを受け続けるが再び倒れることなく試合終了。判定でライリーの勝ち。が、ライリーは試合後、ドーピング検査に引っかかって試合はノーコンテストに。なんなんだ。

ウェルター級8回戦
レイ・ロビンソン  3R終了TKO  ダーネル・ジールス・ジュニア
 スピード感あふれる攻防で始まったこの試合。第3ラウンド、ロビンソンの左カウンター一発がジールスの動きを止めた。最後の1分間、ロープ際で滅多打ちにされたジールス。かろうじてレフェリーストップは免れたものの、第4ラウンド開始のゴングに応えることはできず。ロビンソンのTKO勝ち。

ウェルター級10回戦
アレクシス・カマチョ    カルロス・モリナ
 じりじり前進しながらパンチを放つカマチョを、サイドステップしながら狙い打つモリナ。互いに攻め手を欠き、中盤までは探り合いが続く。そんな中、徐々にペースを握っていったのはモリナだった。カマチョのパンチをかわしながら、的確なパンチを要所で放り込む。カマチョが反撃を試みた時には、もう射程内にはいない。確実にポイントを奪うモリナ。この展開は最後まで変わらず、試合終了のゴングが鳴った。判定でモリナの勝ち。

11月2日 「七代目 純米吟醸生酒」を嗜みつつ
WBA世界フライ級タイトルマッチ
デンカオセーン・クラティンデンジム  判定  久高 寛之
 強打でプレッシャーをかけるデンカオセーン。久高はスピードを活かしてチャンスをうかがう。デンカオセーンのきつい攻めの間を突いて第5ラウンド、久高の右フックがデンカオセーンをぐらつかせる。ダウンにしてもいいくらいだ。しかし、デンカオセーンのボディは良い。中盤、時折きれいなカウンターを叩き込む久高だが、そのまま押し込まれてボディを打たれてしまう。クリーンヒットはデンカオセーンの方が多い。だが終盤、徐々に久高がデンカオセーンを追い込みはじめる。最終ラウンド、後退するデンカオセーンを久高が追いつめてゆく。しかし決定打を決めることはできずに試合終了。判定でデンカオセーンの勝ち。

WBA世界バンタム級タイトルマッチ
アンセルモ・モレノ  判定  ウラディミール・シドレンコ
 モレノの放つジャブをかいくぐりながら接近するシドレンコ。ラウンドが進むにつれ、モレノが距離を支配しはじめる。中盤に入ると、シドレンコの踏み込み際にモレノのパンチがヒットして出鼻を挫き、シドレンコのパンチはなかなか届かなくなってしまう。対するモレノのパンチは軽いながら的確にシドレンコを捉えている。中盤、シドレンコはボディを叩いてモレノの動きを止めにかかるが、リズムに乗ったモレノを捉えることができない。互いに決定的なチャンスを作れないまま試合は最終ラウンドに進む。完全にポイントアウト狙いのモレノをシドレンコが追い回すが、最後まで空回りしたまま試合終了。判定でモレノの勝ち。

11月1日 「七代目 純米吟醸生酒」を嗜みつつ
ライト級4回戦
坂爪 洋樹  1RTKO  林 和希
 開始20秒で最初のダウンを奪った林。だが坂爪のダメージは浅く、連打で主導権を奪いにかかる。第1ラウンド後半にはいいところまで林を押し返すが、林野はなったコンパクトな右フックをカウンターで食らって2度目のダウン。林のTKO勝ち。パンチ力はある。成長に期待できそうだ。

スーパー・フェザー級4回戦
永楽 彰一  2RTKO  加藤 了三
 重たいパンチで永楽に襲いかかる加藤。じりじりと前に出る加藤に対して、永楽はなかなか自分の距離を作ることができない。だが、第2ラウンド、永楽の右ストレートが林のボディに突き刺さる。動きを止めた加藤に対して、後続打の右アッパーがこめかみを直撃して加藤はマットに沈んだ。悶絶。すでにボディで致命傷になっていたようだ。レフェリーがカウントをストップして試合終了。永楽のTKO勝ち。こいつもなかなかのハードパンチを持っているな。

51.5kg契約級4回戦
鈴木 武蔵  判定  林 昭文
 スピード感あふれる打ち合いを展開する鈴木と林。鈴木が林のガードをすり抜けてクリーンヒットを奪い、主導権を引き寄せてゆく。後半も流れは変わらず、終始林を圧倒した鈴木の判定勝ち。

113P契約級8回戦
五十嵐 俊幸  判定  ユーチ・キャリーボーイ
 序盤、次第に加速してゆく五十嵐はキャリーボーイをボディワークで追いつめてゆく。第5ラウンド、仕留めにかかった五十嵐のパンチがキャリーボーイの顔面を幾度も跳ね上げる。ボディにも容赦なく強打が叩き込まれる。KOを期待された第6ラウンド、五十嵐の右フックで体勢を崩したキャリーボーイを見て、試合続行は危険と判断したレフェリーが試合をストップ。五十嵐のTKO勝ち。もう少しやらせてもよかったと思った。

バンタム級8回戦
山中 慎介  1RTKO  村田 匡教
 高校先輩後輩対決となったこの試合。低い姿勢で潜り込んでゆく村田を、山中はチョッピングライトで迎撃する。第1ラウンド、ワンツーをまともにもらった村田に、山中の連打が叩き込まれた。山中がダウンを奪う。なんとか立ち上がった村田だったが、再び山中のラッシュにさらされたところでレフェリーが割った入った。山中のTKO勝ち。山中は強かった。が、今回は老兵の背中に拍手を送ろう。

OPBFウェルター級タイトルマッチ
佐々木 基樹  7R負傷判定  デクスター・デラーダ
 じわりとプレッシャーをかける佐々木。ガードを固めて後退するデラーダを追いつめてゆく。中盤に入ってロープに詰まることが多くなったデラーダだが、手は止まらない。佐々木の圧力を要所で寸断している。だが、佐々木優勢で進んでいた第7ラウンド、偶然のバッティングで両者負傷し、試合は終了となってしまった。判定で佐々木の勝ち。

日本スーパー・フェザー級タイトルマッチ
矢代 義光  7RTKO  三浦 隆司
 距離を詰めたい三浦をミドルレンジで食い止める矢代。序盤は先に当てた者勝ちのスリリングな展開となり、互いのパンチがクリーンヒットする。そんな第2ラウンド終盤、大きく踏み込んで放った三浦の右フックが矢代を捉えた。三浦がダウンを奪う。ペースを奪い返したい矢代だが、ダメージから三浦の連打をかわしきれない。このまま押しつぶしたい三浦。だが、勝負を焦って飛び込んだところに矢代のカウンターが待っていた。矢代がダウンを奪い返し、勝負は振り出しに戻る。中盤、やや離れた距離での攻防となり、矢代の左ストレートが幾度となく三浦を捉えるが、三浦の突進は止まらない。第6ラウンド、そしてついに三浦の右フックが矢代を捉えた。蹈鞴を踏んでコーナーに退いた矢代に三浦の強打が炸裂。ダウンを奪う。立ち上がった矢代だが、コーナーに詰まって容赦なく連打を浴びせられ、再びダウン。深刻なダメージを負ってしまう。第7ラウンドに持ち込んだものの、三浦の勢いを断ち切ることはできず、連打に晒されはじめたところでセコンドからタオルが投入された。三浦のTKO勝ち。最後までどちらが勝つかわからない、いい試合だった。

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