2009年12月

 このページではテレビで放送されたボクシングの試合結果を、酒を嗜みながらふらふら書きつづっていこうと思います。評価にはかなりの偏りが生じる可能性がありますが、ま、そこはそれ、ご容赦ください。

12月24日 「八海山 本醸造酒」を嗜みつつ
WBA世界スーパー・フェザー級タイトルマッチ
ホルヘ・リナレス  1RTKO  ファン・カルロス・サルガド
 第1ラウンド、衝撃が走る。サルガドがこの試合初めて大きく踏み込んで放った左フックがリナレスのガードをすり抜けた。テンプルを直撃されてマットに叩きつけられたリナレス。なんとか立ち上がるが下半身がいうことをきいていない。あっという間にコーナーに追いつめられてラッシュに晒され、再びダウン。レフェリーが試合続行不能と判断して試合終了。サルガドのTKO勝ち。最初の一発がすべてだった。

WBC世界スーパー・バンタム級タイトルマッチ
西岡 利晃  3R終了TKO  イバン・エルナンデス
 まずは互いのスピード確認か?軽い動きから鋭いジャブを交換しあう。スピードを活かしながらも前進を続けるエルナンデスを、ヒットアンドアウェイで翻弄する西岡。まずは西岡が試合をコントロールしはじめる。そして第3ラウンド、西岡の右チョッピングライトがエルナンデスの顎にカウンターで炸裂した。ここから急に失速したエルナンデス。なんとかこのラウンドを凌いだが、西岡の一撃はエルナンデスの顎を叩き割っていた。第4ラウンド開始のゴングに応えられず試合終了。西岡のTKO勝ち。エルナンデスの射程を完璧に見切り、一発で決定的なダメージを刻み込んだ。理想的なカウンターだった。

OPBFスーパー・フライ級タイトルマッチ
河野 公平  判定  マルビン・タンポス
 第1ラウンド、ファーストコンタクトでタンポスが放ったパンチが河野を捉えた。河野がダウンを奪われる。ここから両者足を止めての打ち合いに突入する。タンポスの重たいパンチを受けながら、河野は連打で対抗するが、タンポスのアッパーが幾度か河野の頭を跳ね上げる。しかし、中盤に入ると河野の連打がタンポスの前進を鈍らせはじめる。河野が距離を掴んだため、タンポスは空振りが多くなってきた。だが、強打にはまだ衰えが見えない。終盤、虎視眈々と逆転の一発を狙うタンポスを、河野が連打で襲うが、タフなタンポスに決定的なダメージを与えることができない。いくらパンチを当ててもタンポスは反撃してくる。最終ラウンド、最後の力を振り絞ってラッシュを仕掛けてきたタンポスに、一瞬追いつめられた河野だったが、タンポスの大きなフックにカウンターを合わせて逆にダウンを奪った。ここで体力が切れたタンポスの前進は止まった。河野がタンポスにパンチを集める中で試合終了のゴングが鳴った。判定で河野の勝ち。

OPBFスーパー・フェザー級タイトルマッチ
内山 高志  7RTKO  アーロン・メルガレホ
 内山のパンチにカウンターを合わせる狙いのメルガレホ。うかつに飛び込むと、体重を乗せたメルガレホのフックが飛んでくる。これをかいくぐりながらボディを叩く内山に対して、メルガレホも次第に前に体重をシフトしてパンチを打ち始める。中盤、パンチ力で勝る内山が徐々にメルガレホを後退させはじめた。内山の重たいパンチがメルガレホの上下に突き刺さる。第6ラウンド終了のゴング直前、内山の左ボディ2連打でガードの下がったメルガレホのテンプルを右ストレートが直撃した。これで手応えを感じたか、第7ラウンド開始直後から内山のラッシュが始まった。すでに内山のパンチに反応できなくなっているメルガレホに、容赦なく降りそそぐ内山の強打。無防備にパンチを喰らうようになったメルガレホを見てセコンドがタオルを投入。内山のTKO勝ち。安定感がある。もっと修行して、頂上にチャレンジしてもらいたいな。

スーパー・ライト級8回戦
大川 泰弘  5R負傷判定  伊藤 和也
 不器用なステップで大川の懐に潜り込もうとする伊藤。大川はバックステップしながらカウンターを合わせる。左右フックの大振りをひたすら繰り返しながら前進してくる伊藤に、大川はとまどい気味だ。大振りにもかかわらず、伊藤のパンチは大川を捉えている。なんとかタイミングをとりたい大川だが、伊藤の勢いに押され気味だ。第5ラウンド、ドロドロの打ち合いの中、大川のまぶたの傷が広がってレフェリーストップ。負傷判定で伊藤の勝ち。

51.0kg契約級8回戦
金城 智哉  4RTKO  「 基錫
 序盤、ロングレンジで互いの様子を見る金城と「。まず回転数を上げたのは金城。じわじわ距離を詰めて上下にパンチを散らして、徐々に「をロープ際に追いつめてゆく。そして第4ラウンド、ついに金城の右ストレートがカウンターで炸裂した。マットに膝をつく「。立ち上がるもののレフェリーは試合続行不可能と判断して試合終了。金城のTKO勝ち。「もがんばったが、地力が違った。

56.0kg契約級8回戦
佐藤 祐太  ドロー  渡邉 卓也
 接近戦を挑んで踏み込んでくる佐藤に、渡邉のカウンターが放たれる。距離の奪い合いが続く中、佐藤の連打が渡邉を巻き込みはじめた。接近戦でも打ち合いに応じている渡邉だが、連打の回転はやはり佐藤の方が上。なんとか突き放してロングレンジで勝負したいところだ。終盤に入っても佐藤優勢は変わらない。だが、渡邉のカウンターに阻まれて佐藤も決定的なパンチを当てることができない。最終ラウンドも激しい打ち合いのまま終了し、判定はドロー。

12月23日 「八海山 本醸造酒」を嗜みつつ
WBA世界フライ級タイトルマッチ
デンカオセーン・カオウィチット  判定  亀田 大毅
 クラウチングスタイルが馴染んでいるデンカオセーン。序盤から亀田のボディを叩きにきた。亀田は軽く出入りを繰り返しながら、攻め込むチャンスをうかがう。中盤に入る頃から亀田のショートパンチがデンカオセーンを捉えはじめる。デンカオセーンは変わらずボディにパンチを集めるが、このボディの打ち終わりに亀田の左フックがヒット。ペースはやや亀田に傾きはじめる。後半に入って足を使い始めたデンカオセーンだが、それで逃げ切るわけでもなく、なんとも中途半端な戦いを展開する。最終ラウンドは両者足を止めての打ち合いとなった。だが、最後まで両者とも決定打を放つことはできずに試合終了。判定でデンカオセーンの勝ち。

スーパー・ライト級4回戦
カール・ドラガン  4RTKO  ルディ・バルデス
 鋭く長いジャブでバルデスの接近を阻むドラガン。必死に懐を狙うバルデスだが、ドラガンの弾幕をかいくぐることができない。第2ラウンド、ドラガンのうちを割に襲いかかったバルデスだったが、ドラガンのカウンターを喰らって逆にロープに追い込まれてしまう。後半にはいるとドラガンのパンチに反応しきれなくなってきたバルデス。無防備にドラガンのパンチがクリーンヒットする。それでも必死に踏みとどまったバルデスだったが、ドラガンの右ストレートを打ち抜かれたところでレフェリーが割って入った。ドラガンのTKO勝ち。むしろバルデスの根性を褒めた方がいいかな。

ウェルター級8回戦
エクトール・サンチェス  判定  デマーカス・コーリー
 速攻でサンチェスの距離を潰しにかかるコーリー。あっという間にロープに追い込んで接近戦に持ち込む。このままペースを握りたかったコーリーだったが、落ち着きを取り戻したサンチェスのアッパーがコーリーの踏み込み際に炸裂しはじめた。サンチェスのジャブをかいくぐって踏み込んだ瞬間に、右アッパーが突き上げられるため、コーリーは思うように近づけない。しかし第3ラウンド、一瞬サンチェスの反応が遅れたところへ、コーリーの右フックがジャストミートした。サンチェスがダウンを喫する。立ち上がったサンチェスに襲いかかったコーリーだったが、ディフェンスに徹したサンチェスを捉えきることができない。なんとか時間をかせいでダメージから復活したサンチェスは、慎重にコーリーとの距離を固定し、後半に入ると、コーリーのパンチがまったく当たらなくなってしまう。最終ラウンド、なんとかサンチェスの弾幕を突き破りたいコーリーだったが、最後までサンチェスのリードブローは冴え渡った。攻め続けたコーリーと守りきったサンチェス。判定でサンチェスの勝ち。

ミドル級10回戦
デビッド・ロペス  判定  オシー・デュラン
 探り合いで始まったロペスとデュランの対決。両者とも次第に回転数を上げてゆく。すぐに自分の距離を掴んだのはロペスだった。デュランの射程外から長距離砲の連打を叩き込む。デュランはロペスの打ち終わりにカウンターを合わせるしかなくなっていた。一発を耐えて連打に巻き込む戦法だ。中盤に入ると、打ち合いは一定のパターンを繰り返しはじめた。ロペスが攻め、デュランが反撃する。その繰り返し。ポイントはロペスが取っているだろうが、決定打が出る気配がない。打ち合いは同じ流れのまま最終ラウンドを迎え、そのまま判定へ。ロペスの勝ち。

12月21日 「八海山 本醸造酒」を嗜みつつ
54.0kg契約級6回戦
大前 健太  判定  冨田 聖登
 スピードを活かして攻め込む大前を、冨田のプレッシャーが受け止める。激しいパンチの交換が続く中、第2ラウンドにハプニングが発生した。大前にいなされた冨田が勢い余ったリング外に落下。20カウント以内に戻って無事に試合は再開された。終盤に入っても両者の手数は変わらない。互いにいいパンチを当てても、すぐに打ち返されて対峙する。ひたすらこの繰り返し。最後まで決定的な一打を許さず、判定で大前の勝ち。

フェザー級6回戦
山田 卓哉  判定  樋口 裕二郎
 頭を上下に振りながらプレッシャーをかける山田。樋口は踏み込み際をカウンターで迎え撃つ。互角の打ち合いを展開した序盤だったが、中盤に入ると山田が樋口をロープに追い込みはじめる。だが、樋口のアッパーがキレていることもあって詰め切ることはできない。この頃になると、足を使ってリズムを刻んでいるのはむしろ山田の方になっている。終盤に入っても流れはなかなか傾かない。18分間かけて決着はつかず、判定で山田の勝ち。

スーパー・フェザー級10回戦
粟生 隆寛  判定  フェイデル・ビロリア
 いやらしい軌道を描くフェイデルのリードパンチ。拳の出所がわかりにくい。粟生はこれをかいくぐりながら鋭いワンツーを放つ。序盤やや固かったが、中盤に入ってスピードに乗ってきた粟生は、高速の上下打ち分けでビロリアを後退させる。カウンターで粟生のリバーブローが叩き込まれるたびに、ビロリアの動きが硬直する。しかし、終盤に入ってもビロリアのパンチは死なない。前に出てくる粟生の勢いをタイミングよく寸断し、決定的なチャンスを作らせない。最終ラウンド、粟生のラッシュを喰らって蹈鞴を踏むビロリアだが、最後まで踏みとどまって試合終了。判定で粟生の勝ち。

WBA世界フェザー級タイトルマッチ
クリス・ジョン  判定  リカルド・フアレス
 攻め込むフアレスと様子を見るジョン。静かな立ち上がりとなった。すぐに回転数を上げてゆく両者。距離を抑えたのはジョンだ。フアレスの突進を許さない。中盤はジョンに支配されたままとなり、フアレスはなかなか勢いづくことができない。後半に入っても手数は衰えないフアレスだが、ジョンのリズムに乗せられてクリーンヒットが奪えない。第11ラウンド、ついにフアレスがジョンを射程に捉えた。連打に巻き込んでパンチを集めるが、倒すきっかけはつかめず試合は最終ラウンドへ。試合終了間際、フアレスの一矢がジョンの顎を貫いた。膝が揺れたジョンにフアレスが襲いかかるが、倒しきる前に試合終了のゴングが鳴った。ジョンの判定勝ち。

NABO北米スーパー・ライト級王座決定戦
ファン・ディアス  判定  ポール・マリナッジ
 密着しようとするディアスをハンドスピードで突き放すマリナッジ。両者のファイトスタイルはまったく異なっている。マリナッジのパンチを被弾しながらも、早い段階からディアスは踏み込んでマリナッジを捉えている。フルスピードで足を使うマリナッジに、ディアスのパンチは届かないが、マリナッジが攻めに出てくるとディアスと噛み合ってしまう。終盤に入ってふたたびステップのスピードを上げたマリナッジ。だが、ポイントを取りにいこうとしたところでディアスに捉まってしまう。だが、終盤はアウトボックスしたマリナッジをディアスが捉えることができず、微妙な判定に持ち込まれる。攻め続けたディアスの勝ち。

12月18日 「八海山 本醸造酒」を嗜みつつ
WBC世界バンタム級タイトルマッチ
長谷川 穂積  4RTKO  アルバロ・ペレス
 積極的に攻めに出たペレスに対して、無理に1RKO記録を狙いにいかない長谷川。序盤、固さの見える長谷川に対して、まずリズムに乗ったペレスはリーチを長く使って長谷川の先手をとる。しかし、確実にタイミングを合わせていった長谷川。第4ラウンドに電光石火の左ストレートが、ペレスの顎を貫いた。前のめりに倒れ込むペレス。レフェリーのカウントに反応がないペレスを見てレフェリーがカウントをストップ。長谷川のTKO勝ち。決定打は一発ではなかった。カウンターで左フックがヒットしたあと、軽くジャブを突いて照準を定めてからコンパクトな左ストレートを叩き込んでいる。すでに芸術の域だな。

12月17日 「八海山 本醸造酒」を嗜みつつ
ライト級8回戦
ジョン・モリナ  1RKO  エフレン・イノホサ
 立ち上がりからロングの強打を振るうモリナ。勢いに呑まれて体勢を崩したイノホサに、モリナの右ボディが突き刺さった。悶絶してマットに座り込むモリナ。カウントアウトでモリナのKO勝ち。あまりにも圧倒的で、総合能力を判断できなかった。次を楽しみにしよう。

WBC世界ヘビー級タイトルマッチ
ビタリ・クリチコ  10R終了TKO  クリス・アレオーラ
 懐に潜り込もうとするアレオーラを左でストップするクリチコ。アレオーラがいいプッシャーのかけ方をしている。だが序盤、クリチコの正確なパンチは接近戦を許さず、アレオーラの顔面に左のジャブ、フック、右打ちおろしが次々とヒットする。アレオーラは退くことこそないものの、突破口が見つけられない。しかし中盤に入るとアレオーラがクリチコの攻めに慣れてきたようだ。クリチコのパンチを振り払いながらアレオーラがぐいぐいと追いかけてゆく。でも流れは変わらない。終盤に入ってもクリーンヒットするのはクリチコのパンチばかり。タフさを武器に前に出るアレオーラだが、拳が届かない。第10ラウンド終了時、ついにアレオーラ陣営の心が折れてしまったようだ。ギブアップでクリチコの勝ち。

WBA世界スーパー・フライ級暫定王座決定戦
ノニト・ドネア  判定  ラファエル・コンセプション
 軽量失敗で2kg増のコンセプション。体重差があるかと思いきや、ドネアはお構いなしにプレッシャーをかけてゆく。序盤はパンチを当てた方が一気に攻め込んでゆくシーソーゲーム。だが決定的なパンチを叩き込むことはできていない。そしてドネア優勢でもつれ込んだ終盤、コンセプションにいいパンチを当てながらも、打たれ慣れているコンセプションの反撃をどうしてももらってしまうドネア。最後は足を使ってコンセプションをいなして試合終了。判定でドネアの勝ち。

12月15日 「八海山 本醸造酒」を嗜みつつ
フライ級4回戦
柳澤 昌吾  1RTKO  木下 貴大
 第1ラウンド、お互いに振り合った右フック。柳澤の拳がより深く木下の顎を捉えてダウンを奪う。ふらつく木下を追撃する柳澤。ふたたび柳澤の右フックをヒットされて足下がぐらついたところでレフェリーが割って入った。柳澤のTKO勝ち。

スーパー・バンタム級4回戦
本名 夕輝  3RTKO  本吉 豊
 ジャブで優勢に試合を組み立てる本吉が、一瞬の隙に本名の左を喰らって蹈鞴を踏む。気の抜けない展開だ。第3ラウンド、左フックで一瞬足の止まった本吉を本名の連打が襲った。ガードを堅めながら手を返す本吉だったが、左右フックがこめかみに叩き込まれたところで前のめりに崩れ落ちた。なんとか立ち上がったものの足元は定まらず、レフェリーストップで本名のTKO勝ち。きれいに入ったパンチではなかったが、ガードの上から叩きつぶしてしまった。

スーパー・フェザー級4回戦
中野 晃志  判定  酒井 智彦
 試合が始まり、まず流れを掴んだのは酒井だ。中野のガードの上から強打を叩きつけ、ロープ際へと押し込んでゆく。中野は単発のパンチで酒井の前進を止めようとするが、酒井の連打をすべてかわしきれない。明らかにダメージを負っている中野だが、反撃の手を緩めることはなく、要所で酒井の勢いを寸断する。最終ラウンドも激しい打ち合いを続けた両者だったが決着つかず。判定で酒井の勝ち。

フェザー級8回戦
関本 純太  負傷判定ドロー  小野澤 洋次郎
 じりじりとプレッシャーをかける関本に対して、小野澤はアウトレンジからストレートを浴びせる。しかし、次第に回転数を上げていく関本が徐々に距離を縮めはじめた。だが、接近戦の中で両者ともまぶたをカット。第5ラウンドにはこの傷が広がり、レフェリーストップ。判定は引き分け。

スーパー・バンタム級8回戦
中嶋 孝文  8RKO  蔦谷 貴法
 序盤から大きな左フックを放つ中嶋。蔦谷の出だしを潰しておこうというところだが、アマチュア仕込みの蔦谷は素早い出入りで対抗する。しかしここはキャリアの差がモノを言い、中嶋のパンチが蔦谷のガードをすり抜けて幾度も炸裂する。ペースを掴んだ中嶋が余裕を見せ始めた第3ラウンド、先にダウンを奪ったのは蔦谷だった。ここから一気に勢いづく蔦谷。中嶋相手に互角以上の打ち合いを展開しはじめる。第5ラウンド、今度は中嶋の右が蔦谷を捉えて動きを止める。ラッシュを仕掛けた中嶋だが攻めきれずこのラウンドは終了。最終ラウンド、持てる力をすべて使い切るかのような打ち合い。中嶋が蔦谷をロープに追いつめたその瞬間、ロープの反動を利用した蔦谷の右ストレートが中嶋の顎を直撃した。全体重を乗せたジョルトブローをまともに喰らってマットに叩きつけられる中嶋。なんとか意識を保ちながらも蹈鞴を踏む中嶋にテンカウントが告げられて試合終了。蔦谷のKO勝ち。これぞボクシング!という試合を見せてもらいました。

バンタム級4回戦
岡本 庄一郎  3RTKO  佐藤 宗史
 前に出てくる岡本に佐藤の右フックが炸裂。第1ラウンドにダウンを奪う。接近戦に持ち込みたい岡本だが、佐藤のパンチがガードの隙間に滑り込み、思ったようにプレッシャーをかけることができない。後半にはいると佐藤の回転はさらに上がってゆく。がむしゃらに攻め込む岡本がことごとくカウンターをとられはじめたところへレフェリーが割って入って試合終了。佐藤のTKO勝ち。デビュー戦とは思えない落ち着いた試合だった。

フライ級4回戦
烏谷 栄吉  ドロー  多打魔鎖獅
 対角線ダッシュを見せた多打。しかし烏谷はこれをいなして距離をとる。トリッキーな動きで攻め込む多打だが、なかなか烏谷を捉えることができない。対する烏谷はパンチこそ当てるものの、ややオープンブロー気味でダメージを与え切れていない。最終ラウンド、しつこく追いかける多打に、烏谷は反撃の糸口が見つからない。試合はそのまま終了し、判定はドロー。

スーパー・ライト級6回戦
尹 文鉉  判定  斉藤 正樹
 尹をロープに追い込んでボディを叩く斉藤。尹に前進させないための防衛策だろう。中盤に入ると尹が押し戻しにかかるが、斉藤は突進をやめようとしない。細かいパンチを尹に浴びせて前に出ることを許さない。最終ラウンド、接近戦で尹のボディブローが光るが、斉藤を退けるには足らず試合終了。判定で尹の勝ち。

フェザー級8回戦
福島 学  判定  天笠 尚
 試合開始直後から福島を捉える天笠のパンチ。フェイントを入れながらパンチを放つ福島だが、天笠の連打にリズムを狂わされてしまっている。それでも中盤に入ると、福島のヒットアンドアウェイが天笠のタイミングをずらすようになってきた。中間距離での攻防は一進一退だ。終盤、打ち終わり狙いの天笠のパンチが福島にヒットする。致命打ではないが、反応が遅くなってきているのだ。最終ラウンド、先に当てた者勝ちの打ち合い。きわどいパンチが両者の顔面を捉える。だが、決定的なダメージを与えることなく試合終了。判定で天笠の勝ち。

12月11日 「李白 純米酒」を嗜みつつ
スーパー・ウェルター級8回戦
ジャーメル・シャルロ  8RTKO  フレデリコ・フローレンス
 じりじりと間合いを詰めて接近戦を挑むフローレンス。シャルロの鋭いジャブにも怯まない。中盤に入っても互いに主導権は握れない。試合をコントロールしているのはシャルロだが、フローレンスの突進力もまだ鈍ってはいない。終盤に入っても決定的なチャンスを作り出すことができず、両者とも疲れの色だけが濃くなってゆく。このまま終わるかと思われた最終ラウンド、シャルロのワンツーがきれいにフローレンスの顎を打ち抜いた。動きの止まったフローレンスにシャルロが襲いかかろうとしたその時、レフェリーが割って入って試合終了。シャルロのTKO勝ち。

ヘビー級4回戦
デオンテイ・ワイルダー  1RKO  ケーシー・アーノルド
 ガードを固めて突っ込んでくるアーノルドにワイルダーのラフなパンチが叩きつけられる。第1ラウンド、アーノルドのガードの隙間にワイルダーの強烈なチョッピングライトがねじ込まれた。そのまま大の字にマットに横たわるアーノルド。レフェリーのカウントに反応はしたものの、ファイティングポーズをとることはできずにカウントアウト。ワイルダーのKO勝ち。あっという間。低い姿勢の相手を倒すお手本のような打ち下ろしだった。

ミドル級10回戦
ダニエル・ジェイコブス  8RTKO  ジョージ・ウォルトン
 なんとしても射程に飛び込みたいウォルトンが頭を振りながら接近を試みるが、ジェイコブスはなめらかなステップワークでウォルトンをいなし、カウンターを合わせる。第2ラウンド、このカウンターでジェイコブスがダウンを奪った。再び前に出始めるウォルトンだが、ジェイコブスの正確なパンチにさらされて為す術がない。第5ラウンド終了間際にはウォルトンはロープに追い詰められてめった打ちにされる。終盤、打たれても打たれても前に出続けるウォルトンに、さらにジェイコブスのパンチが叩き込まれる。第8ラウンド、いよいよジェイコブスのパンチに反応できなくなってきたウォルトン。だが、レフェリーは止めに入らない。ジェイコブスの放つパンチがことごとくウォルトンに着弾するようになってようやくレフェリーが両手を交差した。ジェイコブスのTKO勝ち。もっと早く止めてもよかったかもしれないが、ウォルトンはあきらめていなかった。ジェイコブスは強かったが、ウォルトンの根性もすばらしかった。

12月10日 「李白 純米酒」を嗜みつつ
WBO世界フェザー級タイトルマッチ
スティーブン・ルエバノ  反則勝ち  バーナベ・コンセプション
 じっくりタイミングを測るルエバノに、コンセプションがプレッシャーをかけながら襲いかかる。序盤、コンセプションの大きなパンチがルエバノの顔面を幾度もかすめていった。この攻めを押さえ込むため、ルエバノは右ジャブをこまめに突き始める。長距離砲の射程に足止めしたいところだ。そして中盤に入る頃には、ルエバノが距離を作るようになっていた。左ジャブでコンセプションの突進に迷いを生み、止まれば左ストレート、無理矢理飛び込んでくれば左フックで迎撃する。コンセプションは終盤が近づいても流れを変えられない。そして第7ラウンド終了のゴング直後、アクシデントが発生した。戦闘態勢をといたルエバノの顔面にコンセプションの右フックがまともに炸裂。戦闘不能となる。ゴング後の加撃ということでルエバノの反則勝ちとなった。

WBO世界スーパー・ライト級タイトルマッチ
ティモシー・ブラッドリー  3RTKO  ネート・キャンベル
 高速の連打で攻め込んでくるブラッドリーに微妙な雰囲気でプレッシャーをかけるキャンベル。パンチを出すのはブラッドリーだが、じりじりと前に出るのはキャンベルだ。ブラッドリーの突進力を殺したいところだが、一度前に出始めると手がつけられない。第3ラウンド、キャンベルはロープに追い込まれて連打に晒される。このラウンド終了後、キャンベルのまぶたの傷が試合続行不能と判断されて試合は終わった。明らかにバッティングのようだが、レフェリーはパンチによる傷だと判断。ブラッドリーのTKO勝ちとなった。が、3週間後には無効試合に。遺恨を残す結果となった。

日本ミニマム級タイトルマッチ
八重樫 東  判定  金田 淳一朗
 細かい連打とステップワークで主導権を奪いにいく金田を、八重樫はじっくりと構えて迎え撃つ。攻めながらも手応えがない金田にたいして、八重樫は前に出ながらプレッシャーをかけてゆく。中盤に入ると流れは八重樫ペースになっている。さらにプレッシャーを強めていく八重樫に対して、なんとか反撃の糸口を見つけたい金田だが、終盤にはいると八重樫のカウンターが金田を捉えるようになってくる。最終ラウンド、くっついて乱打戦を挑んできた金田だが、八重樫のカウンターが正確に金田の顔面を捉える。最後まで金田は倒れなかったが、ペースを奪うことなく試合終了。判定で八重樫の勝ち。

ウェルター級12回戦
フロイド・メイウェザー  判定  ファン・マヌエル・マルケス
 相変わらずのスピードを誇るメイウェザー。踏み込み際にカウンターを狙うマルケスだったが、第2ラウンド、メイウェザーの左フックを食らってダウンを喫する。ジャブの距離から飛んでくるフック。ブランクを感じさせないスピードだ。どんどんギアを上げていくメイウェザーにマルケスは突破口を見いだせない。中盤に入るとメイウェザーはかつての姿を取り戻しつつあった。マルケスのパンチをすべて見切り、ガードの隙間に拳を放り込む。マルケスは為す術がない。メイウェザーはすでに一発を狙い打ちする体勢を整えている。終盤、待ち受けるメイウェザー相手に波状攻撃を試みるマルケスだが、ことごとくかわされ、鋭く長い右ストレートで突き放されてしまう。よしんば接近できても、互いの時間が2倍は違うような感じだ。最終ラウンドに入っても、マルケスに攻めさせることを許さず、試合を支配したままゴングが鳴った。判定でメイウェザーの勝ち。

12月9日 「李白 純米酒」を嗜みつつ
ミドル級4回戦
ショーン・ポーター  1RKO  エロイ・スアレス
 小刻みに体を振りながらスアレスの懐に潜り込んでゆくポーター。これを振り払うようにパンチを出すスアレスだが、ヘッドスリップでことごとくかわされてしまう。第1ラウンドから圧倒されまくったスアレスはあっという間にコーナーを背負い、最後は左フックをダブルで直撃されてマットに沈んだ。ポーターのKO勝ち。小柄な体を巧く活かしてプレッシャーをかけてゆくスタイルは好きだな。

ライト級8回戦
マーク・デービス  判定  スティーブ・ゴンサレス
 お互いあまりジャブを突かず、距離が詰まったところから左右フックを連打する似たようなスタイル。回転力のあるデービスが次第に前に出始める。下がらされながらも応戦するゴンサレスだが、折り返しの頃には、デービスの体重を乗せたパンチにガードごと打ち抜かれる場面が見られるようになってきた。終盤にはいるとデービスの拳がゴンサレスのガードをすり抜けて面白いように叩き込まれるが、ゴンサレスは倒れない。最終ラウンド、激しい打ち合いの中で、優勢にパンチを集めるのはデービスなのだが、ゴンサレスを倒すことができない。このまま試合は終了し、判定でデービスの勝ち。

ヘビー級4回戦
トー・ハマー  判定  ケーシー・アーノルド
 伸び上がるようなフォームでパンチを放つハマー。この勢いを止めたいアーノルドだが、あっという間に攻め込まれてしまう。第1ラウンドですでにぼろぼろとなったアーノルド。第2ラウンド、すでに下がるだけになったアーノルドをハマーの伸びのある強打が襲う。倒すのも時間の問題と思われたハマーだが、後半にはいって急に動きが鈍ってしまった。スタミナ切れだ。最終ラウンドもアーノルドを圧倒しているが、攻めの連続性がなくなっていた。判定でハマーの勝ち。

IBF世界スーパー・ライト級挑戦者決定戦
ランドール・ベイリー  4RTKO  フランシスコ・フィゲロア
 第1ラウンド、鋭いパンチの応酬の中で、まずダウンを奪ったのはベイリーの右ストレートだった。タイミングで倒されたのか、フィゲロアの動きにダメージは見て取れない。第2ラウンド、今度はフィゲロアの左右フックでベイリーの膝が砕けた。追撃をかわせずにダウンを喫する。一進一退の様相を呈してきた第4ラウンド、ベイリーのワンツーがフィゲロアのガードのど真ん中を貫いた。真後ろに吹き飛ばされるフィゲロア。レフェリーのコールにも反応がなく、即時試合終了。ベイリーのTKO勝ち。ダウンの応酬を一撃で片付けたベイリー。強い。

12月8日 「李白 純米酒」を嗜みつつ
WBA世界ライト・フライ級タイトルマッチ
ジョバンニ・セグラ  6RTKO  ファニト・ルビリャル
 ガードお構いなしで強引に攻め込んでゆくセグラ。ルビリャルは下がりながらもカウンターを狙いにいく。一発ごとに全体重を乗せて打つセグラは、ルビリャルのカウンターを喰らいながらも下がることなく前進していく。ルビリャルはペースをつくることができない。第6ラウンド、セグラの猛攻に為す術をなくしたルビリャルを見て、セコンドが棄権を申し入れた。セグラのTKO勝ち。はっきりいって巧いボクシングではないが、とにかくしつこく、そして強い。面白い。

WBA世界スーパー・ライト級タイトルマッチ
アンドレアス・コテルニク  判定  アミール・カーン
 ミドルレンジで隙を探り合うコテルニクとカーン。ハンドスピードではカーンが勝っているようだ。中盤に入ると、コテルニクがカーンのスピードに慣れてきた。コテルニクのパンチが軽くカーンを捉えている。さらにプレッシャーを強めてゆくコテルニクだが、カーンのスピードを押さえきることはなかなかできず、追いつめかけても連打で突き放されてしまう。終盤はカーンの足が冴え渡った。コテルニクの突進をさばきながら徹底したヒットアンドアウェイを敢行する。最終ラウンドも流れは変わらず、カーンが距離を支配したまま試合は終了。判定でカーンの勝ち。

12月3日 「李白 純米酒」を嗜みつつ
ヘビー級4回戦
デオンテイ・ワイルダー  1RTKO  ジョセフ・ラボット
 まずは懐狙いでダッシュしたラボット。ワイルダーのリーチを殺す戦法をとったが、一瞬止まった隙にワイルダーの右ストレートが突き刺さった。第1ラウンド、ワイルダーがいきなりダウンを奪う。立ち上がってふたたび対峙したラボットだったが、相手を押し潰すようなワイルダーの連打で立て続けに2度マットに沈み、レフェリーストップ。ワイルダーのTKO勝ち。アマチュアあがりには見えない圧力を持ったボクサーだ。

スーパー・ミドル級8回戦
ダニエル・ジェイコブス  2RKO  ホセ・バレラ
 ジャブでジェイコブスとの距離を保つバレラ。ジェイコブスが攻めあぐねているように見えた第2ラウンド、細かい連打から放たれたジェイコブスの右ストレートが、バレラのガードをすり抜けて炸裂した。膝から崩れ落ちたバレラ。レフェリーのコールに応えることができずに試合終了。ジェイコブスのKO勝ち。下にパンチを散らしてできた隙を狙った。教科書通りのKO劇だった。

フェザー級4回戦
ノエ・ペレス  1RKO  ロニー・ハウエル
 踏み込んでくるペレスにカウンターをかぶせるハウエル。きわどいタイミングでペレスの顔面を掠めてゆく。だが、怯まずに前に出るペレス。第1ラウンドにハウエルの顔面にペレスの右フックが直撃した。カウンターを出そうとしていたハウエルは、これをカウンターでもらってしまう。一瞬の間をおいてマットに崩れ落ち、そのままテンカウント。ペレスのKO勝ち。ハウエルがカウンターのタイミングを掴む前に叩きのめしてしまった。

ライト級4回戦
レオ・マルチネス  判定  オスカー・デラ・クルス
 ファイター同士のぶつかり合い。第1ラウンドから足を止めての打ち合いとなった。だが、後半にはいるとマルチネスは足を使い始め、しつこく攻めてくるデラ・クルスをカウンターで仕留める戦法に切り替えてくる。最後までデラ・クルスの足を止めることはできなかったが、マルチネスのアウトボクシングは確実にポイントを獲得し、判定でマルチネスの勝ち。

WBA世界ライト級暫定王座決定戦
ウルバノ・アンティロン  9RTKO  ミゲール・アコスタ
 ぐいぐいと間合いを詰めてゆくアンティロンに、アコスタの長距離砲がヒットする。序盤、アンティロンはアコスタを射程に捉えることができない。そして中盤に入ると、アコスタのパンチがアンティロンの動きを鈍らせはじめる。細かいダメージが蓄積しはじめているようだ。アンティロンの踏み込み際に放たれるアコスタの右アッパーが特に有効だ。そして第9ラウンド、再三クリーンヒットしていたこの右アッパーがアンティロンの顎先を打ち抜いた。ゆっくり崩れ落ちるアンティロン。なんとかカウント内に立ち上がるもののレフェリーは試合続行不能と判断して試合終了。アコスタのTKO勝ち。距離をとるだけでなく、じれて前に出てくる相手を倒せる力を持っている。強い。

IBF世界フェザー級タイトルマッチ
クリストバル・クルス  判定  ホルヘ・ソリス
 ソリスをしつこく追い回すクルス。どんな体勢からでもパンチが出てくる。この打ち合いに突き合うソリスだが、試合は減点連発の荒れた展開となってしまう。これに嫌気がさしたか、中盤に入るとソリスは足を使い、クルスから離れて戦いはじめる。だが、変わらず突っ込んでくるクルスをなかなか止めることができない。最終ラウンド、攻めあぐねていたソリスの右ストレートがようやくクルスを捉え、一瞬後退させる。だが、すぐに踏みとどまったクルスにとどめを刺すことはできずに試合終了。判定でクルスの勝ち。

バンタム級4回戦
西口 優太  判定  山川 浩平
 西口の先制攻撃に面食らう山川。西口としてはリーチの差を殺した闘い方をしたいところだが、第1ラウンド、山川の右ストレートが西口の射程外から顔面を貫いた。山川がダウンを奪う。ここからは互いに距離を奪い合いとなる。離れれば西口、くっつけば山川。得意な距離で互いのパンチが炸裂する。最後の最後までパンチを交換するものの決着はつかず試合終了。判定で山川の勝ち。

フェザー級6回戦
松本 一男  判定  濱田 英一
 あからさまにカウンターを狙う濱田だが、松本の勢いに押されてパンチをかわしきれない。中盤に入っても松本の侵入を防げない濱田に、松本のパンチがヒットする。アウトボクシングかと思いきや、濱田はベタ足でカウンターを狙っているので、松本の出入りに翻弄されてしまう。最終ラウンドも細かくパンチを当てるのは松本。しかし、距離が半歩遠いのか、ダメージが伝わりきっていないように見える。この流れのまま試合は終了し、判定で松本の勝ち。

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