2010年4月

 このページではテレビで放送されたボクシングの試合結果を、酒を嗜みながらふらふら書きつづっていこうと思います。評価にはかなりの偏りが生じる可能性がありますが、ま、そこはそれ、ご容赦ください。

4月30日 「水芭蕉 純米吟醸」を嗜みつつ
WBC世界バンタム級タイトルマッチ
長谷川 穂積  4RTKO  フェルナンド・モンティエル
 右リードジャブで距離を支配しようとする長谷川に対して、モンティエルは左フックをかぶせてジャブを封じにかかる。先手をとる長谷川を、引きつけたうえで放たれるモンティエルの左。アッパー、フックとも実に多彩だ。長谷川がペースを握りかけた第4ラウンド、モンティエルの左フック一発で長谷川の動きが止まる。追撃の左フックがふたたび長谷川の顎を打ち抜き、腰が砕ける。ラウンド終了間際、あと10秒耐えればゴングに救われるところだったが、モンティエルはそれを許さなかった。正確無比な連打が長谷川の顔面に叩き込まれたところで両者の間にレフェリーが割って入る。モンティエルのTKO勝ち。最後のシーン、長谷川がロープを掴まず、すぐにダウンしていれば次のラウンドがあったと思うが、「たられば」は無粋だろう。緊張感のあるすばらしい試合を制したのはモンティエル。だが、日本人がこの舞台で見劣りしない戦いを展開したことを誇りに思う。長谷川は、やはり強い。が、これが世界というものなのだ。

WBC世界スーパー・バンタム級タイトルマッチ
西岡 利晃  5RTKO  バルウェグ・バンゴヤン
 リードジャブで距離を測る西岡。バンゴヤンはガードを固めて踏み込むチャンスをうかがう。体のほぐれてきたバンゴヤンは強烈な左右フックを振りながら前進をはじめる。西岡は要所できれいなカウンターを突き刺すが、バンゴヤンの勢いにやや面食らっているようだ。だが、第5ラウンドに入ってバンゴヤンの動きを見切った西岡が、左ストレートのカウンターをドンピシャのタイミングで叩き込んだ。マットに叩きつけられるバンゴヤン。立ち上がってファティングポーズをとったバンゴヤンだったが、すでに立ち向かう力は削がれていた。西岡の追撃をまともに喰らうようになってレフェリーが試合をストップ。西岡のTKO勝ち。歯を食いしばったバンゴヤンを切り捨てた左。鋭く、美しかった。

4月23日 「住吉 銀 特別純米酒」を嗜みつつ
WBC世界ライト・ヘビー級タイトルマッチ
ジャン・パスカル  判定  アドリアン・ディアコヌ
 じりじりと間合いを詰めるディアコヌを左右にステップしながらいなすパスカル。さらに、足を止めての打ち合いもパスカルは手強く、ディアコヌは序盤から攻めあぐんでいる。しかし第3ラウンド終了間際、パスカルが突然失速する。ディアコヌのプレッシャーをさばききれず、逆にロープを背負うシーンが増えてきた。明らかにトラブルを抱えたようだ。調子に乗りたいディアコヌなのだが、警戒からか今ひとつ詰め切れない。そうこうするうち、パスカルの動きが徐々に戻ってきた。ふたたびディアコヌを追いつめはじめたパスカルだったが、第10ラウンド終了間際に右肩の異変を訴える。なんとか最終ラウンド終了まで流れを渡さなかったパスカル。このまま試合は終了してパスカルの判定勝ち。

WBA世界フェザー級タイトルマッチ
ユリオルキス・ガンボア  2RTKO  ロジャース・ムタガ
 序盤、タフネスを武器に前進してくるムタガの顔面を、ガンボアの鋭いパンチが弾き飛ばす。第1ラウンド、踏み込んできたムタガのこめかみをガンボアの左フックが捉えた。ガンボアがダウンを奪う。第2ラウンド、ひたすら前に出るムタガにガンボアの速射砲が雨霰と突き刺さった。クリンチすらすることを許されずマットに沈んだムタガ。ガンボアのTKO勝ち。速くて強い。違う次元で戦っていたようだ。

WBO世界フェザー級タイトルマッチ
スティーブン・ルエバノ  7RTKO  ファン・マヌエル・ロペス
 緊迫したミドルレンジでの差し合いを展開するルエバノとロペス。一瞬の隙も許されない打ち合いを、わずかに優位に進めているのはロペスだ。この差が、ラウンドを重ねるにつれルエバノに重くのしかかってくる。中盤に入るとペースはロペスががっちり掴んでいた。そして第7ラウンド、右アッパーでぐらついたルエバノにロペスが襲いかかる。左右フックを上下に叩きつけて、最後は左フックでコーナーに薙ぎ倒した。必死に立ち上がろうとしたルエバノだったが、レフェリーは試合続行不可能と判断。ロペスのTKO勝ち。パワーとテクニックが融合した姿。ルエバノにまったくいいところを出させず試合を終わらせてしまった。強い。

4月22日 「住吉 銀 特別純米酒」を嗜みつつ
日本フライ級タイトルマッチ
清水 智信  7RTKO  小林 タカヤス
 踏み込むタイミングを伺う小林をカウンターで迎え撃つ清水。しかし、ファーストコンタクトで両者頭から出血。波乱の出だしとなった。それでもなんとか懐に入ろうとする小林だが、清水のジャブに押さえられて距離を詰められない。第2ラウンド、状況を打破すべく強引に踏み込んだ小林の顔面に清水の右フックがカウンターで突き刺さった。小林がダウンを喫する。このダウンのあと、さらにキレを増してゆく清水のリードジャブが小林の顔面を捉えるが、小林は前進を止めない。中盤に入っても小林の前進は続くが、パンチはほとんど当たらない。完全に清水に見切られ、いいようにコントロールされている。そして少しでも足が止まると清水のワンツーが降り注ぐ。第7ラウンド、いよいよプレッシャーをかけ始めた清水に前進することができなくなった小林。立て続けにワンツーを叩き込まれてロープに追いつめられたところでレフェリーが割って入った。清水のTKO勝ち。美しいジャブを持ったボクサーだ。

スーパー・フェザー級6回戦
カルロス・イバン・ベラスケス  判定  ファン・ナサリオ
 まずプレッシャーをかけていったのはベラスケス。ハンドスピードについていけないナサリオは攻めに出ることができない。一時はナサリオをダウン寸前まで追い込んだベラスケスだったが、中盤以降、どうにも攻め手を欠いている。ハンドスピードの割にはクリーンヒットがとれない。結局、最後までナサリオが前に出ることはなく、ベラスケスも逃げ回るナサリオを倒すことはできなかった。判定でベラスケスの勝ち。

フェザー級6回戦
ファン・カルロス・ベラスケス  判定  ホセ・アンヘル・ベランサ
 堅い拳を突き出しながら前に出てくるベランサ。ベラスケスは鋭く伸びる左ジャブでベランサの突進に対抗する。序盤、ベランサのプレッシャーに後退をはじめたベラスケスを、さらにベランサが追う。第3ラウンド、ベランサのボディが炸裂した瞬間、ベラスケスがストン、と腰を落とした。ベランサがダウンを奪う。さらなる追撃の中で左アッパーを食らって2度目のダウンを喫したベラスケス。大きなビハインドだ。このダウンから大きく足を使ったボクシングに切り替えたベラスケスをベランサがさらに追う。なんとか距離を置きたいベラスケスだが、完全に勢いに乗ったベランサを振り切れない。最終ラウンド、流れを押し戻したいベラスケスはふたたび足を止めて打ち合いを挑むが時すでに遅し。判定でベランサの勝ち。

フェザー級10回戦
アントニオ・エスカランテ  判定  コーネリアス・ロック
 コンパクトなパンチを振るいながらロックを追い込んでゆくエスカランテ。ロックは長距離砲で突き放したいようだが、ことごとくヘッドスリップでかわされて接近戦に持ち込まれてしまう。第3ラウンド、執拗な密着戦の中でエスカランテの右ボディアッパーがロックの腹に突き刺さり、エスカランテがダウンを奪う。トドメを刺しに来たエスカランテをコンパクトなパンチで迎撃したロックだったが、ふたたびボディで動きの止められ、右ボディアッパーと左フックの連打でマットに叩き伏せられてしまう。ロック、2度目のダウン。ゴングに救われたロックを、さらに追い立てるエスカランテをロックは後退しながら凌ぐが、またまたゴング間際にグロッキー状態に追い込まれ、インターバルに逃げ込んだ。だが、この頃からロックの反撃がキレてくる。踏み込んでくるエスカランテをショートフックで受け止め、高速連打を叩き込む。この流れの中で、エスカランテのパンチが出なくなってしまっている。流れはまだエスカランテだが、最後の最後で押し戻されている感じだ。最終ラウンドまでひたすら攻め続けたエスカランテ。これに対して、鉄壁の迎撃で抗い続けるロック。最後まで両者のせめぎ合いは続き、判定でエスカランテの勝ち。

4月19日 「住吉 銀 特別純米酒」を嗜みつつ
ヘビー級10回戦
トニー・トンプソン  9RTKO  チャズ・ウィザースプーン
 互いに探りを入れるようにパンチを放つ序盤。コンパクトなパンチをまとめて放つウィザースプーンをトンプソンの長距離砲が突き放す。中盤に入ると、トンプソンのリードブローがウィザースプーンにプレッシャーをかけ始めた。要所でカウンターを放つウィザースプーンだが、トンプソンの懐からは弾き出されてしまう。第9ラウンド、強引に突破口をこじ開けようとしたウィザースプーンにトンプソンの右フックが炸裂した。蹈鞴を踏むウィザースプーンにダウンが宣告される。試合は再開されたが、すでにトンプソンの勢いは止まらず、レフェリーが試合をストップ。トンプソンのTKO勝ち。老獪なトンプソンのパンチにウィザースプーンは為す術なし。巧い。

ライト・フライ級6回戦
前澤 典明  判定  元木 謙太
 額をこすりつけ合いながらボディを叩く両者。距離ができた時の攻防は前澤に分があるようだが、それをかいくぐって元木が前に出る。下がっては不利と判断した前澤は、元木の打ち合いに真っ向から対抗し、激しい打ち合いが展開される。最終ラウンド、最後まで鋭いパンチを繰り出した両者だが、致命的なダメージを与えることはできずに試合終了。判定で前澤の勝ち。

スーパー・バンタム級6回戦
安沢 栄二  ドロー  岡畑 良治
 プレッシャーをかける安沢をカウンターで迎え撃つ岡畑。両者ステップが軽い。試合の流れを引き寄せたのは安沢。落ち着いた足さばきで自分の距離をキープし、岡畑を追いつめてゆく。しかし、要所で岡林のカウンターをもらってしまい、確実にダメージを与えることができない。第4ラウンド、接近戦の中、安沢の左が岡畑の顔面を掠めた。クリーンヒットではなかったが、バランスを崩して尻もちをついた岡林はダウンを宣告される。このダウンを取り戻すため、がむしゃらに攻める岡林だが、最後まで安沢のペースを乱すことはできなかった。だが、攻勢が評価されたか、判定はドロー。

スーパー・フェザー級8回戦
渥美 博文  4RTKO  豊川 陽樹
 ゆったりしたリズムから重たいパンチを叩きつける渥美。がっちりガードを固める豊川だが、そのガードを貫通してダメージが伝わっているようだ。第2ラウンド、渥美の強打が豊川のガードを割って炸裂した。渥美がダウンを奪う。立ち上がり、なんとか体勢を整えたい豊川は、倒しに来た渥美の大振りにカウンターをあわせて対抗する。なんとか落ち着いたと思えたラウンド終了間際、渥美の右フックが豊川の側頭部に叩き込まれた。同じパンチで2度のダウンを奪った渥美。そして第4ラウンド、渥美の右ストレートを直撃されて豊川の足が止まった。手を返し続けるが渥美の強打は容赦なく顔面を捉え、ロープ際で膝を折ったところにレフェリーが割って入った。渥美のTKO勝ち。力任せに見えるボクシングだが、思い切りが良い。最後のラッシュは強烈だった。

58.5kg契約級8回戦
鈴木 徹  判定  中真 光石
 近づきたい鈴木と距離をとりたい中真。序盤は距離の奪い合いとなる。前半、距離を制したのは中真。前傾姿勢の鈴木の出鼻を、タイミングのいいカウンターで挫いて前進を阻む。後半に入って攻勢を強めた中真だが、距離が近づいて威力を発揮するのは鈴木の強打だ。接近した瞬間に放たれる鈴木の拳が中真のボディを抉る。最終ラウンド、足を止めての打ち合いで中真を攻め立てる鈴木。だが、中真もここぞとばかりに打ち返して退かない。最後まで打ち合った両者の決着は判定に持ち込まれた。攻め続けた鈴木の勝ち。

日本フェザー級王座決定戦
李 冽理  判定  高山 和徳
 互いに様子を見るようにパンチを繰り出す第1ラウンド。まずクリーンヒットを奪ったのは李の右アッパーだった。序盤、接近戦での李のパンチが、高山のガードを巧みにすり抜けてヒットする。密着戦に持ち込みたい高山なのだが、ことごとく李に見切られ、なかなかリズムに乗ることができない。最終ラウンドを迎えるまでペースを握り続けた李だが、逆転を狙って攻め込んでくる高山が最後に意地を見せた。カウンターでオーバーハンドライトを狙いながら李にプレッシャーをかける。だが、その拳が李に届く前にゴングが鳴って試合終了。判定で李の勝ち。

日本スーパー・フェザー級タイトルマッチ
三浦 隆司  判定  岡田 誠一
 リング中央で足を止め、堅い拳を交換しあう三浦と岡田。序盤、三浦はアッパーと左ストレートを織り交ぜて岡田のガードを崩しにかかる。低い姿勢で踏み込んでくる岡田には効果覿面だ。中盤、さらにガードを固めて前に出る岡田が三浦を射程に捉えはじめるが、この距離は三浦の射程距離。打ち合いはやはり三浦有利で進んでゆく。だが、後半に入った頃から岡田の強打が本領を発揮しはじめた。強烈なボディといきなりの右ストレート。序盤に三浦が使っていたパンチを左右逆転させて叩き込んでくる。こちらのパンチも強い。第7ラウンド、打ち合いはさらにヒートアップする。右アッパーからのコンビネーションできっかけを掴んだ三浦が、岡田をロープに追い込んでラッシュを仕掛ける。対する岡田は全体重を乗せたボディフックで三浦の勢いを寸断。流れをふたたび互角に引き戻した。なぜどちらかが倒れないのか不思議なくらいの打ち合いは最終ラウンドに突入。ガードそっちのけの我慢比べは3分間休みなく続くも、決定打はなし。というか、両者決定打を耐えきってしまった。判定で三浦の勝ち。激闘。すさまじい試合だった。

4月5日 「住吉 銀 特別純米酒」を嗜みつつ
スーパー・ウェルター級10回戦
カルロス・キンタナ  3RTKO  ジェシー・フェリシアーノ
 リードブローの突き合いの中、まずクリーンヒットを奪ったのはキンタナだったが、回転を上げた瞬間にフェリシアーノのカウンターが炸裂。フェリシアーノがダウンを奪う。ダメージのないキンタナはここからペースを上げるが、まぶたを切ったフェリシアーノの出血が試合続行不能と判断され、第3ラウンドで試合終了。パンチでのカットでキンタナのTKO勝ち。

ヘビー級10回戦
クリス・アレオーラ  4RTKO  ブライアン・ミント
 鋭いステップインと高速ジャブでアレオーラを攪乱しにかかるミント。これを迎え撃つアレオーラだが、なかなかミントの動きを捉えることはできず、きわどいパンチをもらってしまう。しかし、耐久力にモノをいわせるアレオーラは、ミントのパンチを喰らいながら強烈なパンチを放ち続け、パワー対テクニックの展開に持ち込んでゆく。第4ラウンド、スピードに乗って左右フックを振り続けるミントに、アレオーラのカウンターが炸裂した。ミントがダウンを喫する。立ち上がり、ダウンをものともせず前に出るミント。しかし、冷静に見ているアレオーラのカウンターが立て続けにミントの顔面を捉えて2度目のダウン。なんとか立ち上がったがすでに戦いを続けられる状態にはなく試合終了。アレオーラのTKO勝ち。ミントもがんばったが、惜しむらくは体格差からくるパワーの差に泣いた。

ミドル級12回戦
ポール・ウィリアムス  判定  セルヒオ・マルチネス
 ぐいぐい前に出てプレッシャーをかけるウィリアムズ。リーチの長さもあって下がる一方のマルチネスは、第1ラウンド、さっそくダウンを喫する。しかしラウンド終了間際、今度はマルチネスのカウンターがウィリアムスを吹き飛ばした。マルチネスがダウンを奪い返し、これをきっかけにマルチネスのカウンターが冴えを見せ始める。中盤にはいると徐々にウィリアムスのパンチに切れが戻ってくる。距離をとるマルチネスに追いすがり、惜しげもなく強打を振るう。マルチネスのカウンターを幾度も喰らうが怯まず、鞭のようにしなるジャブでマルチネスを串刺しにする。終盤にはいっても両者流れを支配することができない。ウィリアムスのジャブはたしかにヒットするのだが、その中をかいくぐってマルチネスのカウンターがウィリアムスの動きを止める。そんな展開が延々と続いているのだ。最終ラウンドは足を止めての打ち合い。互いのパンチに耐えながら必死に手を繰り出すが、互いに倒しきることはできず試合終了。判定でウィリアムスの勝ち。

4月1日 「住吉 銀 特別純米酒」を嗜みつつ
WBA暫定世界バンタム級タイトルマッチ
ネオマール・セルメニョ  11RTKO  アレハンドロ・バルデス
 両者とも細かくステップを踏みながら射程距離を調節していた序盤、セルメニョの左右フックがバルデスを捉えてダウンを奪う。そのまま追い込んできたセルメニョの圧力にさらにマットに膝をつくバルデス。まずはセルメニョが主導権を引き寄せる。なんとかペースを取り戻したいバルデスは、中盤に入ると強引にプレッシャーをかけてゆく。この前進が功を奏し、セルメニョは体ごと叩きつけるパンチを封じられてしまう。しかし、この流れを感じたセルメニョはすぐさまアウトボクシングに切り替えてきた。バルデスの前進をサイドステップでかわして細かくポイントを稼いでゆく。第11ラウンド、セルメニョが勝負に出た。前半に見せていたジョルトブローを連打し、バルデスのガードを叩き割る。力なくコーナーに追い込まれ、体重を乗せた右ストレートを打ち込まれて崩れ落ちるバルデス。なんとか立ち上がったものの、レフェリーはダメージが深いと見て試合をストップ。セルメニョのTKO勝ち。試合の流れをコントロールし切ったセルメニョ。確実にバルデスを仕留めた強さは本物だ。

NABF・NABO北米スーパー・ウェルター級タイトルマッチ
ウィリー・リー  3RTKO  バーネス・マーティロスヤン
 第1ラウンド、マーティロスヤンの右ストレートでリーが蹈鞴を踏む。一気にコーナーに追い込むマーティロスヤンだが、リーのカウンターもあって攻めきることはできなかった。このダウンを取り戻すべく前進したリーだが、第3ラウンド、ロープ際にマーティロスヤンを追い込んだところで右フックをカウンターでもらって再びダウン。立ち上がるがすでにリーには為す術がなく、コーナーでマーティロスヤンのラッシュに晒されてマットに沈んだ。マーティロスヤンのTKO勝ち。パンチが速くて固そうだ。どこまでいけるか楽しみにしよう。

WBC・WBO世界ミドル級タイトルマッチ
ケリー・パブリック  5RTKO  ミゲール・エスピノ
 ガードを固めて突っ込んでくるエスピノを長いジャブで突き放すパブリック。そして、踏み込まれた時にはアッパーを突き上げてエスピノを弾き出す。序盤、接近戦でパブリックのボディブローが再三エスピノに突き刺さる。我慢のボクシングを強いられるエスピノだが、それでも強引にくっついてパンチを出し続ける。しかし第4ラウンド、ガードの隙間にパブリックの右アッパーが滑り込んだ直後、エスピノがついにマットに膝をついた。ふたたび対峙したエスピノだったが、パブリックのアッパーが見えていない。アッパーのダブルで2度目のダウンを喫してもまだ前に出続ける。続く第5ラウンド、引き続き接近戦を挑むエスピノをパブリックが迎え撃つ。パブリックの見えないアッパーで3度目のダウンを喫したあと、ついに距離を詰める足がなくなったところでレフェリーが両者の間に割って入る。パブリックのTKO勝ち。パブリックの強さはいつもの通り。だが、あえてエスピノを称えよう。根性を見せてもらいました。

50.0kg契約級4回戦
内田 剛史  判定  羽方 政臣
 まずは前進してきた羽方。だが、内田の逆撃にあって第1ラウンド早々にダウンを喫する。呼び込んで放つ内田のカウンターが冴えている。しかし第2ラウンド、打ち合いにいった内田を羽方の右ストレートがお返しとばかりにカウンターで捉えた。羽方がダウンを奪い返す。後半、優位に試合を進めるのは内田だが、羽方の大きなパンチがその勢いを要所で寸断する。最終ラウンド、正確にクリーンヒットを撮り続けるのは内田に対して、羽方は怯まずに前に出続ける。が、両者決定打を奪うことはできずに試合終了。判定で内田の勝ち。

ライト級4回戦
木村 勇樹  3RTKO  植木 淳平
 低い姿勢から左右フックを連打する植木にやや押され気味の木村。サウスポーの木村はもう少し距離をとりたいところだろう。ラウンドが進むにつれて木村もカウンターを狙うようになるが、植木の突進はなかなか止まらない。しかし第3ラウンド、ロープに詰められた木村の右フックが植木の顎にジャストミート。植木が前のめりに倒れ込んだ。なんとか立ち上がろうともがく植木だったが、定まらない視線をみてレフェリーが試合をストップ。木村のTKO勝ち。逆転というほど追い込まれていたわけではないが、攻める植木を一撃で切って捨てた。お見事。

スーパー・ミドル級8回戦
松本 晋太郎  3RTKO  ゴンゲール・シットサイトーン
 豪快なパンチをボディに叩き込む松本。ゴンゲールはキレるパンチでこれに対抗する。第1ラウンドからボディを嫌がるゴンゲールだったが、一発をきっかけに攻めに転ずると、一気に松本をロープに追い込む攻撃力を持っている。接近戦の回転で分が悪いとみた松本は足を使う戦法に切り替えるが、なかなかロープ際でパンチをまとめることができない。しかし、第3ラウンド、リング中央での打ち合いで、松本のパンチがゴンゲールのガードを割って着弾した。力ずくでダウンを奪う。なんとか立ち上がったゴンゲールだったが、ハンドスピードはすでになく、松本のワンツーで動きが止まったところでレフェリーが割って入った。松本のTKO勝ち。ゴンゲールは強かった。でも、松本はその巧さを力でねじ伏せた。ガードが課題だが、まだまだ伸びそうだ。

ライト級10回戦
嶋田 雄大  判定  アレクシス・サリナス
 スピードに乗ったパンチを互いに交換する嶋田とサリナス。序盤、サリナスの右ストレートが幾度か嶋田の顔面を捉える。だが、中盤に入る頃には嶋田はサリナスのパンチをほぼ見切っていた。サリナスの攻撃をかわしながら細かくクリーンヒットを積み重ねてゆく。特にインサイドから放つボディーカウンターで、サリナスのガードが徐々に下がっていっている。しかしサリナスは止まらない。終盤に入ってもガードは崩れず、しっかりと嶋田の隙を狙って鋭い右ストレートを叩きつけてくる。最終ラウンド、接近戦での打ち合いのなか両者とも鋭いパンチを繰り出すが、試合終了のゴングまで決定打は出ず。判定で嶋田の勝ち。

ライト級4回戦
斉藤 悠太  ドロー  中村 賢輔
 ぎごちないながらも互いにパンチを当てあう斉藤と中村。実に4回戦らしい打ち合いだ。ラウンドが進んでも試合は一進一退。パンチを当てた方が前に出てゆく。試合終了までこの展開は続き、判定はドロー。

ウェルター級4回戦
塚本 貴史  4RTKO  大野 潤
 じりじり追い込んでいく塚本。ロングの右ストレートが大野の顔面を幾度も捉える。しかし、その塚本の踏み込み際、大野の左ストレートがガードのど真ん中を貫いた。そのまま真後ろに倒れ込む塚本。大野がダウンを奪う。このまま大野が流れを支配するかと思いきや、第2ラウンドから前に出て行ったのは塚本だった。大野にプレッシャーをかける塚本。しかし最終ラウンド、大野の右ストレートが再び塚本の顔面を打ち抜き、形勢は逆転する。ここで後退一方となった塚本を見てレフェリーが試合をストップ。大野のTKO勝ち。

バンタム級6回戦
太田 ユージ  判定  和氣 年邦
 まず前に出た和氣だったが、太田に距離を支配され、前進を止められてしまう。必死に流れを押し戻したい和氣は、ひたすら前進を続けるが、太田のステップワークとカウンターに阻まれて自分の射程に捉えることができない。対する太田も和氣の前進を完全に止めることはできず、そのまま試合終了。判定で太田の勝ち。

スーパー・バンタム級6回戦
宇津見 義広  判定  阿部 博明
 トリッキーな左で阿部を幻惑する宇津見。阿部はなかなか自分のリズムをつかむことができない。しかし中盤にはいると次第に距離が近づき互いの拳が届くようになった。ここで阿部はペースを取り戻したいところだったが、宇津見の巧みな試合運びにやはり不利な戦いを強いられる。宇津見の方も時折阿部のパンチで勢いを寸断されるため、畳み込むことまではできず、判定で宇津見の勝ち。

56.5kg契約級8回戦
杉田 祐次郎  2RKO  ワンパデスック・シットサイトーン
 鋭いリードジャブでワンパデスックの動きを止める杉田。フットワークも軽い。第2ラウンドに入って強引に前に出てきたワンパデスックだったが、杉田のリバーブローが突き刺さった瞬間にマットに崩れ落ちた。大の字になったまま動かないワンパデスック。ボディ一発で杉田の勝ち。

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