PENTAX 125SDP

購入時のSDP。やはり新品はいいもの
まさに天体写真を撮るために生み出された望遠鏡。フォトビジュアル鏡筒ともいう。f=800mm/F=6.4。
2群4枚構成(4群4枚?)のペッツファールタイプの屈折鏡筒で、前群にSDレンズ、後群にEDレンズを採用し、幅広い波長域での収差を押さえている。
デジタルでは、軸上収差でそのままでは使いものにならない光学系が多々あるが、SDPはそのようなことはなく、冷却CCDでもデジタルカメラでもシャープな像を結ぶ。
銀塩時代の製品だが、将来のデジタル化を見据えた設計思想は素晴らしいの一言に尽きる。
また、テクニカルパンのような可視光領域外の感度が比較的高いフィルムにおいても、ハロのないシャープに星像になる。

直径10cmのドローチューブは、88φ以上のイメージサークルを余裕で作り出し、中判6×9フォーマットをフルカバーする。
10μmまでコントロール可能なバーニア目盛つきヘリコイドを備える。ガタもなく精密なピント出しが可能。
オプションとして、テレコンバーターとレデューサーがある。それぞれf=1120mm/F8.96、f=616mm/F4.9となる。
1998年購入。
PENTAX 67装着時のドローチューブ繰り出し長は、63mm。
バックフォーカスは、ドローチューブの端点からフィルム面まで145mm。

■レデューサー
正式名「RC0.77×67P」(\88,000)。
Fの明るくなるレデューサーは、やや周辺減光が目立つようになる。
よって銀塩中判フォーマットでは、空の暗いところでの使用に限定するか、画像処理でフォローするかが必須となる。
デジタルでは周辺減光をほぼ気にしなくてよいため、Fを小さくして星像を鋭くすることもでき、出番が増えると思われる(一般に、最小星像は光学系のF値とほぼ等しいとされる)。
PENTAX 67装着時のドローチューブ繰り出し長は、10.4mm。


■テレコンバーター
正式名「RC1.4×67P」(\78,000-)。
1120mmまで焦点距離を伸ばすため、系外銀河の撮影等に使ってきた。
よりディティールを表現するためにも銀塩時代ではテレコンバーターを使う機会は多かった。
しかしF9という暗さは長時間露出を要求する。だいたい2時間30分〜3時間の露出が必要である。
PENTAX 67装着時のドローチューブ繰り出し長は、52.7mm。


■銀塩システムチャート

標準状態の接眼部は、ドローチューブから接眼部F〜接眼部Aと6つのパーツで構成され、25.4mmのアイピースが装着可能になっている。
接眼部F以外はすべて他社製品を用いて6×9アストロカメラ、及び冷却CCDカメラ、一眼デジタルカメラに接続している。

■接眼部F
接眼側はテーパー受けになっており、2つのツメと1本のネジで締め付けるタイプ
3本ネジに比べて剛性面で不安を唱える人もいるが、個人的には問題を感じたことはない。
レデューサーは接眼部Fの対物側に取り付け、ドローチューブ内に押し込む感じで装着する。
テレコンバーターは、ドローチューブ側のメスネジに接続する。
これは実は二つに分離する。直径102mmのテーパーになっており、3点のイモネジで固定されているが、ヘキサレンチ1.5mmで緩めることで外せる。

■接眼部D
60.2mmのスリーブとなっている。ここに50.8→60.2アダプタを取り付けることで、2インチアイピースが利用できる。
Miniオフアキシスガイダーの2インチスリーブを接続しようとしたが、ガタが取れなかった。

■接眼部C
49.8mmメスネジが切られており、純正カメラマウントが取り付けられるようになっている。
M49.8といえばBORGのカメラアダプタの規格でもあるが、オスメスが逆なので接続できない。

標準状態
800mm直焦点
レデューサー装着時。
テレコン装着時
ここには円形にカットしたフィルターを挟める。
一時期CCフィルターを入れてカラーバランスを補正するのが流行った。
合い言葉は“緑が足りない”。
直径10cmの三ツ星製アストロカメラやオフアキシスガイダーを接続するためのアダプター。
両方がテーパーになっており、ステンレス製の特注品。光路長3mm
三ツ星製オフアキシスガイドユニット。自分のはバリバリの初期ロットで、今の同製品とはかなり違う。
三ツ星とSelfishのロゴが入っているのがレアか(笑)


■デジカメ/CCDシステムチャート

デジタル時はVixen製オフアキシスガイダーを使う(改良型)。こちらの方がプリズムがイメージサークルの中央付近であるため、光量が豊富で使いやすいからだ。一番の問題点は、補正光学装着時のバックフォーカス。
冷却CCDや一眼デジカメ装着時は、広いイメージサークルは必要ないので、M57にサイズダウンしてパーツをつないでいく。
オフアキシスガイダーはVixen製。3.17mmのガイド側をBORGのヘリコイドS(7315)に変えている。35mm版専用のユニットなので、プリズムの位置はかなり下がる。プリズムが下がると光量の多いエリアでガイド星探しができるので、中判撮影時に比べてはるかに楽にガイド星を捕まえられる。
ユニットは、鏡筒側が2インチスリーブ、カメラ側がM42オス。2インチスリーブはBORGの2インチホルダーS(7508)で受ける。
SDPはバックフォーカスが長い(145mm、接眼部Fから136mm)ので、直焦点ならば比較的自由にアイテムを組み込める。しかし、レデューサー/テレコン装着時は、これらの補正光学系からフィルム面までの距離を公称値にしないと収差が発生するので、自由度は低くなる。
カメラアダプターにBORGの500xを用いるならば、500x+カメラ=55mmである(EOSは44mm、Nikonは46.5mmのフランジバック。BORG 500x系はこの違いを吸収し、55mmになるように設計しているようである)。
136mm - 55mm = 81mm。これが許されるパーツの光路長。右図のようにパーツを組み込んでいくと、実測値92.5mmとなり11.5mmキャリーオーバーとなる。このズレが星像にどのように影響してくるのかは、今度試写してみないと。実はまだデジカメ+レデューサでは撮影したことがない。
思い切ってテーパーAD(光路長12mm)を外してしまえば公称値とのズレは0.5mm内に収まる。この程度ならば星像に全く影響を及ぼさないので回転装置を諦めるのもしかたないかもしれない。
回転装置がなくてもガイド星の選択に困ることはないと思う。

10cmテーパーをM57メスに変換するアダプター。M57ネジの位置が奥に沈んでいるので、バックフォーカスを消費しない。
ただし、2インチ延長筒Sでは、ロックネジが干渉してしまう。この場合、別売のイモネジ(7500, \300)を使えばいい。
デジタル時のオフアキシスガイドガイダー。Vixen製のガイド部を31.7mm強化スリーブに変更したもの。現在は、写真とは異なるが、BORG製ヘリコイドS(7315)を付けている。
冷却CCD(BITRAN BJ-41L)の場合、先端が50.8mmスリーブになっているため、M42→50.8変換アダプタを介してオフアキシスガイダーに接続する。スリーブが回転装置になるため、M57を介すことなくダイレクトにBJ-41Lに接続する。このためバックフォーカスには十分ゆとりがある。 対象確認は、テーパーアダプタで行う。テーパーのメスをもう一つ用いて、M57→2インチスリーブMとつなぎ、そこに2インチアイピースを入れる。



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